仁の家族
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 05:11 UTC 版)
「浦安鉄筋家族の登場人物」の記事における「仁の家族」の解説
土井津 仁(どいつ じん) 声 - 坂本千夏 / 石井康嗣 / 一条和矢 演 - 塩﨑太智 / 細井鼓太 第1巻の「ドイツ人」で初登場。誕生日は6月6日。坊主頭で、頭にある星形のハゲがトレードマークの無口な少年。ランドセルは前に背負っている。小学生とは思えない強烈な風貌と低音の声が特徴。あかねや仁ママなどからは「仁ちゃん」と呼ばれているが、春巻からは「星印(ほしじるし)」と呼ばれることもある。最初期の頃は不幸キャラが前面に押し出されており、ヤクザに「人を殺したような目」と言われ気に入られる程までに雰囲気が悪く無表情であったが、無印中期以降は雰囲気が柔らかくなり、子供らしい表情を見せる機会も増えている。 後述の通り極貧生活を送っており、金銭への執着は凄まじいが、基本的には非常に優しい性格である。その性格ゆえに小鉄やあかねの要望を叶えるために行動を起こすことも多いが、ほとんどが裏目に出てしまう。得意技はピッキング。将来の夢は課長。握手を求めて来た小鉄をじゃんけんで負かし、ガッツポーズまで決めるという、顔に似ずお茶目な一面も持つ。学校帰りに仁から逃げようとして走り出した所、タケシにぶつかってしまった小鉄を助けたことで友情が芽生え、一番の親友に。しかし、金銭が絡むとあっさりと裏切ることもあり、花子に小鉄の弱点(左膝)を30円で教えてしまったりするが、周囲は仁の境遇に対して理解があるため、基本的には大目に見てもらえている。 学業に関してはあかね曰く優等生であり、得意科目は算数と図工。特に算数に関しては金銭への執着ゆえに凄まじいものがあり、割り算もこなす。金銭執着も母親とは違って社会常識を壊すレベルまではいかないが、前述したように金のためなら手段を選ばない強かさがあり、ノムさんの大食い癖と優しさを利用して賞金を掠め取ろうとしたため、それを知ったペロちゃんから天誅を食らわされている。また、クラスメイトが存在を忘れていた小枝くんを違うクラスでありながらただ一人覚えており、記憶力も高い。身体能力にも優れ、初登場回ではかなりの俊足を見せたり、相撲大会で準優勝した事もある。 着ているTシャツは、仁ママが二十年前に飛び降り自殺した子供の死体から剥ぎ取ったもの。デニム系のファッションに強烈な憧れを抱いており、全財産を銀行から下ろしてデニムジャケットを買ったり、ノブの捨てたジーンズを拾っている。小二の時は小鉄達の中で唯一隣のクラスであり、クラス内では一人孤立していた(ドラマ版では初めから小鉄と同じクラスになっている)。 父親は数年前に自殺。とても貧乏で、平屋の廃屋を住居としている。住居は建て付けも生活環境も非常に悪く、作中で何度も倒壊・爆発している。自宅住所は「墓地裏6‐6‐6」。母親の「仁ママ」と飼い犬の「仁犬」と暮らしている。極度の貧困生活の結果、腐ったバナナを数個食べてもただ一人食中毒にならず(他の生徒は1本でダウン)、また小鉄と一緒にスギの木の前で大量のスギ花粉を吸ったが、小鉄同様花粉症はおろか鼻もムズムズしていなかった。 名前の由来はドイツ人(父親の素性が作中でほとんど語られていないため、ハーフかどうかは不明。瞳は白抜きになっていることが多いため、無表情でのアップは白人風に見えることもあり、『毎度!』11巻扉絵のラシュモア山のアメリカ大統領彫像パロディを行っている)。『元祖!』での土井津仁 小学3年から小鉄たちと同じクラスになった。小鉄の一番の親友で、ほとんどの時間を一緒に過ごしている。母親が働かないため、ご近所やあかね相手のお手伝いで小銭を稼ぎ、家賃を支払っている(160固め)。また徐々に口数も増え、以前にも増して強かな面を見せることも多くなった。 勘が鋭く、人違い・入れ替わりネタの際に周囲が最後まで気づかないまま終わる中、彼のみいち早く気づいた素振りを見せることが多い。 『あっぱれ!』での土井津仁 小鉄とあかねの3人で下校中、二人っきりにするため途中で抜けるなど気を使う面を見せた。 仁ママ 声 - なし / 岡村明美 / 東條加那子 演 - 千代反田美香 / 宍戸美和公 仁の母。本名不明。仁と二人で貧困や飢えに苦しんでいる。これといった定職にはついていない模様だが、職に就くと職場でトラブルを起こしまくる。顔は鬼婆のような顔をしており、相当の奇人変人で短気。貧しさゆえに自宅の隣の墓場からお供え物や墓石や卒塔婆を盗んだりしている。そのため、寺の和尚から襲われることもしばしば。通信販売が大好きだが、商品の代金はいつも踏み倒している。しかも通信販売でなくても買えるようなあまり実用性のないものを買うことが多く、仁からはいつも呆れられている。一人息子である仁への愛情は実は深いが、金銭や食が絡むとそちらへの執着の方が強いため仁への暴行に走ることも多い。一方で、たまに普通の「友達のお母さん」として小鉄たちと接するような場面もある。 極度の極貧生活の結果、生き抜くために身体の様々な部分が強力に変化。爪は非常にするどく、鍵が開かないときはその爪を削って加工することで合い鍵を作れ、自分の意思で伸ばすこともできる。また、体中の関節はあらゆる方向に可動し、クモのような姿勢で素早く走ることもできる上に壁や天井にも自在に貼り付くことができる。戦闘能力も高く、吐き出す唾はピストル並の威力を誇り、素手や素足でコンクリートなども簡単に破壊し、尖った釘の上を歩いた際も、足の裏は無傷で釘の方がひん曲がってしまうほどである。犬を悪魔の手先と信じているため仁犬をほとんど可愛がっていない。チンペーさんこと谷村信司のファンだが彼には気味悪がられている。散髪が得意で、披露できる局面は滅多にないが、料理も得意。『元祖!』での仁ママ 眉毛が消えた。トラックに自ら飛びこんで轢かれても怪我一つしなかった(131固め)など超人的になっている。実は料理が上手い事も判明した。グレートジャンボゴリラと闘う予定だった直腸太を倒し、浦安最強市民決定トーナメントに乱入した。 相変わらず定職には就いていないが、優れた格闘能力と五感を活かしひったくり捕獲や万引きGメン等を行うようになっている。また稲川に憑り依いている幽霊を見破る等霊感にも優れている。当初は働くことを嫌がっていたが、仁のためにと段々労働への意欲を見せ始め、小鉄たちとハローワークに通ったり、コンビニでアルバイトをするも奇行が原因でクビになり、現在は万引きGメンとして活躍している。米国の映画監督スピパバーグが来日して小鉄や仁親子と遭遇した際、そこからインスパイアされて製作された映画「ふたり」はなぜか天才の脳内変換によってメリル・ストリープが主演した(共通点は髪が長いことと面長、痩身だけである)。 『毎度!』での仁ママ 相変わらずの変人ぶりであるが、父の日に父親のいない仁のために父親のようなコスプレをするなど、親らしい一面を見せることも増えた(余談だが、このシーンでは仁ママの真横に夫の頭蓋骨も描かれている)。 仁犬(じんいぬ) 仁の飼い犬。チワワ。元々は別の人に飼われていた「ラブ」という名の犬だったが、元の飼い主と遊んでいた際、坂から落ちてたまたま仁のランドセルの中に入ってしまい、そのまま仁が持ち帰ってしまった。仁から大事にされる一方、仁ママにはほとんど大事にされていない。極度の極貧生活の結果、何でも食べるようになってしまった。 仁の父 数年前に自殺しているため、作中未登場。死去後、遺影が仁ママの好きな芸能人(上記のチンペーさんこと谷村信司)の写真だったり、遺骨の頭蓋骨をサッカーボール代わり にされるなど、ぞんざいな扱い を受けている。仁ママが「仁パパ」に男装した回でも彼の頭蓋骨がサプライズ登場している。 ピーちゃん 産婦人科の病院から逃げ出した謎の動物。赤ん坊の姿をしており、そのように振る舞うこともあるが、かなり凶暴である。スズメを食べ眠っていたところを仁に拾われ、「ピーちゃん」と名付けられる。少しでも仁が叩かれると、叩いた人を殴る。仁ママに「バケモノ」などと言われた。
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