ヒトマキナ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 00:29 UTC 版)
人類が滅亡した世界で存在するためにヒトを必要とするがゆえにヒトへと進化したマキナ。甲型・乙型・丙型の各量産型とジュダ、そしてそれらの上位にあたるヒトマキナを統率する存在が確認されている。人類に対して数百年以上進んだ科学技術を有する。「ヒトになった」と言いつつ、戦闘時には死を恐れず、味方すら巻き込む攻撃を平然と行うが、後に転送通信を利用した遠隔操作が行われていることが判明した。 城崎天児の説明によってマキナ開発のきっかけとなったナノマシンによる《死の克服》から発生した「想像力の喪失によるヒト遺伝子レベルでの自滅(自殺による人類絶滅)」以後、互いに殺し合い「死を認識し恐怖を感じる」ことで人間に進化した「ヒトマキナ」が世界を再構築していったことが明らかになった。 森次の推理によればファクターになることで生き延びた人類を始祖として「最初からある程度の文明を維持した形で再構築」され、過去に関しては「最初の時点で全ての基準を捏造し、制御さえできれば不可能ではない」と語り、そのために加藤久嵩と「推進派」が動いていたと結論付けている。 このことはリンカーンの証言によって肯定されている。 デウスエクスマキナ 声 - 玄田哲章(スーパーロボット大戦UX) マントを装備した西洋鎧のような姿をしているヒトマキナ。「鋼鉄の華」の主人公機である「マキナ」のデザインがほぼそのまま使われている。 他のヒトマキナたちとは違い、現存するマキナのようなメカメカしたデザイン。ラインバレルより一回り大きい。石神の残した情報によればすべての元凶。ラインバレル同様の圧縮転送フィールドを操ることができる。 最終決戦では掌の転送フィールドから切っ先の無い直刀を出現させてラインバレルと直接対決を行った。 ナノマシンによる転送フィールドを使用不能にする久嵩の作戦で殆どの攻撃方法を封じ込められたものの、格闘性能は非常に高いと思われる(自身の直刀でラインバレルの刀を折る程)。 最初はラインバレルと五分五分であったが、浩一がラインバレルを超加速させた際にはラインバレルを捕捉出来ず、その力に「人類の未来を託すに足る」と判断してあえて背後から手刀で貫かれ、上半身と下半身を分離されて死亡する。 浩一との論戦で動揺した際に頭部の角を片方切断されているが、これは元となった「マキナ」が登場した際に負っていた傷と全く同じ部分である。 原作に先んじて『スーパーロボット大戦UX』に登場しており、ほぼ同様の武装を使用。ラインバレルとの対決がプリテンダーによるジャミング施設破壊作戦時に前倒しされており、最終的には自らの正義を貫くと言い切った浩一に世界の未来を託し、敗北を認めた。 ジュダ #マキナ参照 ヒトマキナ甲型(トライポッド) 巨大な三脚歩行タイプのヒトマキナの基本個体。口の巨大ビーム砲、側面3門×2の触手状のビーム兵器および、ブレード状の脚部の武装が確認できる。 ヒトマキナ乙型 【全長:22m / 頭頂高:不明 / 重量:不明 / 機体色:不明】 最も多くの数が確認されているヒトマキナの基本個体。 頭部の円盤内に転送フィールド発生装置を有し状況に応じて本体を転送出現させる。武装は手と口に存在するビーム兵器および手甲に収納されたブレード。特に手のビーム砲は円盤形態時にも腕部のみ転送出現して使用するなどメイン武装となっている。 機動性の高い円盤形態で接近・攪乱から本体を転送出現し白兵戦を行うことを基本戦術とする。 単行本巻末の機体解説によれば城崎天児が進めていた次世代型量産型マキナの設計思想そのものらしい。 基本性能は高くないものの、その集団戦法でプリテンダーを追い詰め、行動不能にまで追いやった。 ヒトマキナ丙型 【全長:270m / 頭頂高:不明 / 重量:不明 / 機体色:不明】 人の乳児を模した機体。その外見から「対人類用」のヒトマキナとして生み出されたと推測されている。 武装は頭部の拡散ビームのみだが、その巨体そのものが十分に脅威である。 人類の前に初めて姿を現したヒトマキナでもある。 空母型ヒトマキナ ヒトマキナ部隊が地球に本格侵攻しはじめたときに出現した機体。巨大な胴体に転送装置を内蔵し侵攻部隊の母艦的役割をはたす。加藤機関のニューヨーク解放作戦においてハインドカインド、ヴァーダント、ラヴバレルの攻撃を受け転送装置を破壊されるが、直後に巨大なゲートを開き、巨大なヒトマキナ(沢渡いわく絶望)を召喚しようとするが絵美のピンチに反応したラインバレルにゲートを利用され巨大なヒトマキナごと破壊された。 お爺ちゃん ヒトマキナの特使としてアメリカ大統領に会談を申し込んだ。その姿はアメリカ合衆国第16代大統領エイブラハム・リンカーンを模している。 会談の後、東京・お台場に現れる。浩一に対して「ヒトマキナの計画」を明かし、自らは「人類の敵」としてエグゼキューターに貫かれて散った。レイル・スプリッター(RALL-SPLITTER) 【全長:17.3m / 頭頂高:17.1m / 重量:38.1t / 機体色:白灰色】 ヒトマキナであるリンカーンの操るマキナ。 文字通りマキナとしては最新鋭の機体であり、アパレシオンのステルスも見抜くセンサーを持つ。さらにその真骨頂とも言えるのが股間部分から射出し、全身に煙の様に纏うナノマシンである。背部にある二対六基のドリル状突起型制御針でコントロールされたナノマシンは攻防一体の武器であり、その制御範囲に存在する敵性対象を完全に分解する。 その特性上戦って倒すことが絶対不可能とされる。 大場 真来梓(おおば まきし) 声 - 潘めぐみ(スーパーロボット大戦X-Ω) 正式名称「MAXI377」。ヒトマキナの戦術哨戒機として新西暦1999年12月31日から地球に派遣されていた。 その目的は人間の観察であり、それ以上の目的はプログラム上ロックされていた。 「人間達をたくさん視てどうしたら救えるのかを考えなさい」とお爺ちゃんに言われておりヒトマキナの本格侵攻を見た結果「正義の味方」になり人を救うことを決意、ヒトマキナと戦うことを選択。 かなり独特な判断基準をもち、森次に一目ぼれをして加藤機関についていく。ラヴバレル 【全長:19.2m / 頭頂高:18.62m / 重量:39.5t / 機体色:赤】 ヒトマキナである 大場真来梓の操るマキナ。 大場真来梓いわく、自身の「戦闘用外骨格」であり、事実彼女を電脳とするため電脳を搭載していないほか、転送による召喚機能を有していない。 外見的特徴として打撃武器として使用可能な巨大な尻尾を有す。加藤機関加入後に本人の希望で頭部に「右四つ巴紋」を入れた。 機体名称にバレルの文字があるが、城崎天児が作成した一連のバレルシリーズ(ラインバレル・ロストバレル・ヴァーダント等)とは異なり純然たるヒトマキナによって作られた機体である。 その機体構造はヒトマキナの乙型に酷似するが、乙型自体が城崎天児の次世代量産型マキナの設計思想を基に作成されている可能性があるため、ヒトマキナによるバレルシリーズの模倣の可能性も示唆されているが詳細は不明。 武装として高出力のビームを掌から放つが、ビーム自体は掌の転送装置から発射されておりビームの発生装置がどこにあるかは不明。 ビーム射撃時にボウスタビライザーを展開し、各種補助を担わせている。ボウスタビライザー自体は高速機動時のスタビライザーの機能も有している。
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