クーゲル家の住人たち
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/17 08:44 UTC 版)
「Gemeinschaft」の記事における「クーゲル家の住人たち」の解説
ラース・クーゲル 主人公。金髪に緑色の瞳を持つ青年神父。教会所属の者が扱う「法術」の他に、系統の違う「魔術」をも使いこなす抜きん出た才能を持つが、性格は破天荒かつ短気な上に無類の負けず嫌い。プロレス技も嗜む。その破天荒ぶりは有名で、ブラッドにすら敬語が使えると思われておらず、ラースが一般人的な行動(まともな指摘をしたり普通に頼みごとをしてきたり)をしたりすると異様に驚かれる。そもそも魔術の使用は規律違反だが、気にする素振りも見せない。ちなみに、法術はクーゲル家の術式、魔術は後述の師匠の術式を使用しているようである(誰の流れを汲むか隠すために構成を複雑化してあるらしい)。基本的に魔術は攻撃魔法ばかりで、それをかなり子供っぽい表現で指摘された時は顔を赤くしていた。また、使い魔を看破する眼力を持つ。勝つためには手段を選ばないエゲツなさも相当なものだが、戦闘ではおちゃらけつつも冷静かつ的確に判断を下す一面もよく見せる。火力も強力であり、ゾンビを焼き払おうとしたら墓石も消滅した。基本的にトムと似た者同士で喧嘩をしていることが多いが、彼の法術の腕は悔しがりつつも認めている。なお、ブラッドと組む前はジョン・ゴトシャルク神父という人物と組んでいた。こんな性格であるが、師匠によると幼少時は素直な性格であり、あまりのあどけなさに同姓同名の赤の他人の可能性があるとすら言われた。 極度のシスコンで、妹のキャットに近付く男には陰に日向に容赦なく嫌がらせを繰り出すが、シスコン要素を指摘すると真っ赤になる。また、キャットとはある程度相互感応能力があるのか、ある程度位置を把握したり術の発動を察知したりできるようである。キャットを悲しませないためには一切成り振りを構わず、自身の傷が癒えるまで野宿を決行したり大量の弁当を残さないために頭を下げたりする。 愛猫家であるが、少なくとも翠子に向けられていた愛情は母親が仕掛けた魅了魔法の影響らしい。素の状態だとどこまで好きなのかは不明。ソールと翠子のことで喧嘩していた際、シスターたちに聞かれたせいで「二人で一人の女性を取り合っている」という噂が流れた。 バイロン兄弟の仕入れ交渉につきあって港町に出かけた際娼館を宿として使っていたことがあり、パイロン兄弟曰く「凄く適応していた」とのこと。なお、酔わされてセクシーダンスをやらされたらしい。女装するとキャットにそっくりで、似すぎている上に口調がそのままだったためかブラッドが引いていた。 魔術を使える割には魅了魔法などに対する耐性が弱く、外科医の先生が発動した魅了にあっさりかかって周囲に寒気を走らせた。 カトリオーナ・クーゲル ラースの妹。愛称キャット。ラースたちと共にこの街に引っ越してきた。鮮やかなブロンドの長髪を持つ美少女だが、性格はラースと違った方向でマイペースかつ天然ボケ。ずれた発言をすることもしばしば。料理も得意だが、張り切ると作りすぎるなど基本的にやる気が空回りするタイプ。心優しく気も利くのだが、それが時折とんでもない行動に繋がることも多々。しかし彼女は自らの性格はおろか、その行動がもたらした結果にすら気付いていない事がほとんどである。役に立ちたいと思っているのか、自身が活躍できる時は喜びを露わにし、ラースが怪我を負って自分が治せないときは落ち込んだりする。 ラースほど明確ではないが、ブラコン気味。1巻にて、ラース達がどれくらいで帰ってくるかを大まかに察知した時、朖やマーガレットにラブラブだとからかわれて真っ赤になっていた。他にも、ラースが家で怪我を負った時は、「あーん」をしようとしたり服を着替えさせようとするなど、親分からキャット攻略の壁と認識されるほどラースの世話を焼いている。 教会のシスターでもあるため法術の才能はあるようだが、構成は丁寧で間違っていないにも拘らず意図通りに成功した例はない。治癒魔法を使うと、何故か毛根が活性化して異常なほど毛が伸びる。一度、目くらましとして使われた。兄のラース曰く「音符の読める音痴」。 トムいわく、『お嫁に行くのはラースがお嫁に行ってから』。 トム・クーゲル ラースとキャットの祖父。「オバケ屋敷」と呼ばれ気味悪がられていた家を買った張本人であり、孫や他の同居人たちと共に引っ越してきた。三つ編みに編み込めるほどの長いアゴ髭がチャームポイント(実はキャットの失敗法術によって増毛したもので、その時は髪の毛も長かった)。性格はラース同様に負けず嫌いで、キャットを溺愛する一方でラースとは子供レベルの喧嘩を日常的に繰り広げている(ただしキャットを狙う男絡みではやたらと息の合った妨害工作を仕掛ける)。歳に似合わぬ筋骨隆々の肉体も自慢。その肉体に関してナルシスト的な発言を暑苦しく叫ぶこともしばしばである。ラースとは反対に大の猫嫌いな為、ラースは自宅で翠子さんを飼うことが出来ない。猫と会った時の様を聞いたソール曰く、『理解も納得も不可能』。自称お色気担当だが、根本的にボケである。 その正体はラースとキャットの実の父親であり、数多くの優秀な術者を輩出してきた名門クーゲル家の御曹司にして当時の教会のホープライアン・クーゲルである。友人だったルークロフトの父親と共に街へ出かけた際、文字通り迷子(この時既に成人済み)になってそのまま行方を晦ましてしまう。因みに当時はかなりの有名人だったらしく、クーゲル家としては失踪の理由を表沙汰にする訳にもいかなかった為に、巷では「重要任務の遂行中に行方不明になった」といった類のデマが広がっている(そのためか、作中ラースやライアンは自身の身元バレを避けている)。なお、当のライアンはルークロフトのほうが迷子になったと思っていた。その後ラース達の母(現在は表立っては未登場ではあるがベタ惚れしているらしい)と出会って結婚し、実家とは丸っきり音信不通状態だった。しかしある時、魔術の実験中だった妻にちょっかいをかけたせいで術の暴発を引き起こし、それをまともに喰らった為肉体が急激に老化してしまう。一応そのあと事情を説明しに実家に帰っているが、事情を信じてもらえず門前払いを喰らっている。それ以降は「トム・クーゲル」を名乗るようになり、老化の呪いを解く方法を探し、ブラッドレーの住む街へとやって来た。わざわざ人が寄り付かないような家を買ったのも正体隠しの一環らしい。このことからラース達の母も、夫を元に戻す為の手段を求めて旅に出ている。現在はあまり使ってこそいないものの、法術の腕前は健在である。髭の下に隠れていたが、顎の部分に袈裟懸けの小さな傷がある。 ラース達の母 肩までくらいの長さの黒髪の女性。魔女。顔は明かされておらず、後姿や目元を手で覆われた姿しか描かれていない。 ライアンのいたずらで彼を老化させてしまったことに責任を感じ、老化を解除する方法を探している。どうも解除するまで息子たちとも顔を合わせないつもりらしい。ブラッドの回想シーンを見る限り、10年は帰っていない可能性がある。 わずかに描かれた性格はドジな所で、ラース達が先に解呪できそうな魔法使いの所に到達しそうだと知って立ち上がった際に、頭を棚にぶつけていた。 普段は使い魔の翠子を使ってラースの様子を見ていたようで、気づかれないように魅了の魔法も施していた。 宇高 朖 ラースたちの同居人。後ろ手に黒髪を括り、作務衣を羽織った浪人侍を思わせる渋い風貌の中年男。関西弁のような訛りで喋る。暴走気味なクーゲル一家を宥める常識人だが、ラースとトムのあまりの暴走っぷりに最近は諦め気味である。キャットのブラコンぶりにも、ツッコミや制止を諦めて黙って去ったりしている。しかし、ここぞと言う時に放つ怜悧なツッコミでラースを度々黙らせたりと、長年の同居人らしい慣れも見せる。身体能力はかなり高い模様。かつて、飢えていた所をラースに助けられて、そのまま家に留まるようになった模様(やや後悔気味)。 マーガレット ラースたちの同居人。愛称はマギーおばさん。ふくよかな体付きと優しい微笑みが魅力の、クーゲル家のお母さん的存在。娘と同様に至って穏やかかつ常識的な性格だが、流石にクーゲル家の同居人らしくラースとトムのいがみ合いを実力行使(主にボディアタック)であっさり止めたりする辺り、本質は肝っ玉母さんのようである。教会のシスターでもある。トム曰く「小悪魔系」。同居人の中では唯一素性が不明。
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