イースター‐エッグ【Easter egg】
イースターエッグ
イースターエッグとは、ソフトウェアを裏技的に操作することによって表示される文字や画面などの総称である。
欧米では、イースター(復活祭)の朝に、あちこちに隠された卵(イースターエッグ)を子供たちが探して楽しむという風習がある。それにちなんで、ソフトウェアの開発者が遊び心で組み込んだ仕掛けがイースターエッグと呼ばれている。イースターエッグが基本的にソフトウェア本来の機能とは関係のない仕掛けであり、必要性もない場合がほとんどである。
ユーザーは、イースターエッグとして組み込まれた仕掛けを探そうとするが、ほとんどの場合は特別な操作をしないと見つけ出せないようにされている。イースターエッグを見つける方法は、口コミやインターネット上の掲示板などを通じて広まることが多い。
イースターエッグ
イースターエッグ
イースターエッグ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/18 10:09 UTC 版)
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イースターエッグ(英語: Easter egg、復活祭の卵)とは、復活祭(イースター)の休日もしくは春を祝うための、特別に飾り付けられた鶏卵である。
概要
元来染めたり塗ったりした鶏卵(ゆで卵)を使うが、現代では卵アレルギーの懸念などから、チョコレートで作られた卵や、ジェリービーンズなどのキャンディを詰めたプラスチックの卵で代用するようになってきた[要出典]。プラスチックの卵には現金を入れることもある。
菓子を詰めたイースターエッグについては、カラフルなホイルで包まれ中が空洞になったチョコレートの卵といったように、菓子業界があらゆる形のものを提供している。砂糖細工やペーストリーの装飾技術を駆使した繊細な作りのものもある。
よくあるゼリーの卵やジェリービーンズは、ペクチンのキャンディを砂糖でコーティングしたもの(糖衣)である。英語圏やドイツにはこれらの卵をイースター・バニーというウサギが隠すという伝承があり、復活祭の朝に子供たちは隠された卵を探す。フランスやイタリアでは教会の鐘が運んでくることになっている。卵は屋外に(天気が悪ければ屋内に)隠される。誰が一番多くの卵を集められるか、競争をするときもある。
正教会やカトリック教会などでは、復活祭の礼拝中に、卵の祝福(成聖・祝別)を行う。
歴史
卵を飾る習わしは、キリスト教および復活祭よりもかなり古くから存在する。卵とウサギは、古来より豊壌のシンボルだった。ユダヤ教の過ぎ越しの祭の正餐(セーデル・シェル・ペサハ)では、塩水で味付けをした固ゆで卵が、エルサレムでの新しい命と信仰のシンボルとして食べられる。中央アジアの新年ノウルーズの象徴的な食卓にも卵が必須である。
イースターエッグの起源を語る物語は数多く存在する。1つには、イエス・キリストの復活は赤い卵と同様ありえないとある皇帝が言ったため(マグダラのマリア参照)、さらに言えば、イースターエッグの伝統は四旬節の間の節制(断食)が終わることを祝うためである。西方教会では、卵は「肉類」と同様に見られ、四旬節の間は食べることを禁じられるのである。同様に東方教会では、血を流さずに採られる卵は酪農食品(乾酪)に分類され、大斎中は肉や魚とともに禁食の対象となる。
もう一つの根強い伝統は、イースターを祝うとき友人に赤く染めた卵を贈るというものである。この習慣はマグダラのマリアに起源を持つ。キリストの昇天の後、彼女はローマ皇帝の元に赴き、赤い卵を贈って「イエスが天に上げられた」ことを示した。それから彼女は彼にキリスト教を説き始めたのである。卵が象徴するものは、墓と、そこから抜け出すことによって復活する命である。
赤は、卵で示されるように、キリストの血によって世界が救われることを表し、またキリストの血によって人類が再生することを表している。卵そのものが復活のシンボルであり、休止の間もその内側に新しい生命を宿している。卵を固ゆでにするのは鶏が生み出した食べ物を浪費しないためで、同じ理由からスペインの伝統的な復活祭の料理オルナソ(hornazo)は固ゆで卵を主要な材料とする。
イギリス北部ではイースターの時期にエッグ・ジャーピング(egg-jarping)、エッグ・タッピング(egg-tapping)またはエッグ・ダンピング(egg dumping)として知られる伝統的なゲームが行われる(卵の戦いを参照)。固ゆでの卵が配られ、個々のプレーヤーは自分の卵を他のプレーヤーの卵にぶつけるのである。最後まで無傷な卵の持ち主が勝者となり、敗者は自分の卵を食べる。このゲームはブルガリアや他の国でも見られ、アフガニスタンでも新年を祝って行われる。
また、アメリカ合衆国では野原に卵を散らばして、それを探す「エッグハンティング」大会が行われ、中でも1985年4月に開催された「ガリソン・エッグハンティング大会」では、ゆで卵延べ7万2000個と飾り卵4万個を散らばして行われ、ギネスブック[1]に掲載された。
他の装飾技術

イースターエッグは、スラブ諸国の民間伝承では新しい命のシンボルとして広く一般化している。ピサンカとして知られるバティック模様の装飾は、複雑にきらきら輝く卵を作り出す。27フィート(9m)のピサンカの彫刻が、カナダのアルバータ州ヴェグレヴィル(Vegreville)にある。ウクライナのプィーサンカ(ピサンカとも)など[2]、生の卵に装飾をする地方も存在する。名高いファベルジェの工房では、見事な宝飾品のインペリアル・イースター・エッグをロシア宮廷のために作製した。
他にも多くの装飾技術があり、友情や愛情、交情の証として卵を贈る伝統が数多く見られる。イギリスのいくつかの地域(スコットランドやイングランド北東部など)では、イースターの日曜日に小高い丘の上から装飾卵を転がし落とす伝統がある。 アメリカでは、このイースターのエッグ・ロールはしばしば、平らな地面の上でスプーンで押しながら転がされる。ホワイトハウスでは芝生の上で行われ、年中行事としてたいへん愛されている。
イースターエッグの固ゆで卵によくある褐色は、タマネギの皮と一緒に卵を茹でることで得られる。イングランド北部では、これらはペース・エッグ(pace-egg)またはペースト・エッグ(paste-egg)と呼ばれる。通常は上述のエッグ・ジャーピングのゲームの後に食べられる。
スコットランドでは、イースターの時期になるとフィッシュ&チップスの店でチョコレートのイースターエッグの揚げ物が売り出される。これはスコットランド北東部のテイクアウト店で非常にポピュラーな「揚げマーズバー」の応用として発明された[3]。
鳴るイースターエッグ
鳴るイースターエッグは、視覚に障害を持つ子供たちがイースターエッグを探し出せるよう、さまざまな音を発信する。通常は、一つの高音を単純に反復するが、和音を鳴らす卵もある。
ギャラリー
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クロアチアのイースターエッグ
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ポーランドのドラパンカ(Drapanka)
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セルビア風のイースターエッグ
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ウィーンのイースターエッグ
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ルーマニアのイースターエッグ
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チェコのイースターエッグ
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アメリカのイースターエッグ
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ウクライナのイースターエッグ
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十字架の付けられたイースターエッグ
脚注
- ^ 出典・1988年日本版(講談社)
- ^ “エピソード集:宗教編 - ウクライナのイースターエッグ”. Ministry of Foreign Affairs of Japan. 在ウクライナ日本国大使館. 2022年4月20日閲覧。
- ^ “Deep-fried Mars myth is dispelled”. BBC News (2006年). 2006年4月9日閲覧。
関連項目
イースター・エッグ(復活祭の卵)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 23:14 UTC 版)
「復活祭」の記事における「イースター・エッグ(復活祭の卵)」の解説
詳細は「イースター・エッグ」を参照 イースター・エッグ、または復活祭の卵とは、復活祭に出される、彩色や装飾を施されたゆで卵である。 卵は大斎(四旬節)に節制される食品である(ただしこうした断食・節食の習慣は、西方教会では大幅に簡略化されるかもしくは消滅している)。卵が使われる意義については、見た目には動かない卵から新しい生命が生まれ出ることから、死と復活を象徴しているとされる。赤く染められる事が多いが、その赤い色は十字架上で流されたキリストの血の色と、血は生命を表すことから(レビ記 17:11)復活の喜びを表すとされる。 ウクライナには表面に模様を描いていくプィーサンカと呼ばれる復活祭の卵がある。ルーマニアには卵の表面をビーズで装飾する復活祭の卵がある。 国や地域によっては、復活祭の際に庭や室内のあちこちに隠して子供たちに探させるといった遊びもおこなわれる。 また、上記のイースターエッグの探し物遊びにちなんで、ソフトウェアの中に開発者がまぎれこませたメッセージ(開発チームスタッフへの謝辞やスタッフロール)のことも「イースター・エッグ」と呼ばれる。 この習慣の起源については様々な説がある。教会の伝承の一つとして、マグダラのマリヤが、キリストの復活を知らせるためにローマ皇帝に謁見した際、赤い卵を献上したことに由来するというものがある。他方、その由来を春の到来を祝う異教に求める見解もある(ただしこの見解をとる教会においても、上述の意義付けは同様である)。 「プィーサンカ」および「イースター・エッグ (コンピュータ)」も参照 卵の染め方・柄には下記画像に挙げている諸例のほかにも様々なものがあり、各国・各地域内でも多様である。 最も基本的な、赤一色に染めた復活祭の卵(ギリシャ) 復活祭の卵(フランス) 復活祭の卵(アルメニア) プィーサンカ(ウクライナ) 装飾された復活祭の卵(ルーマニア) 復活祭直後から宗教を問わず祝われるシャンム・ナシームの「彩色卵」(エジプト)
※この「イースター・エッグ(復活祭の卵)」の解説は、「復活祭」の解説の一部です。
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