『シャー・ナーメ』とは? わかりやすく解説

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『シャー・ナーメ』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/30 00:49 UTC 版)

サーム (シャー・ナーメ)」の記事における「『シャー・ナーメ』」の解説

『シャー・ナーメ』において、サームはナリーマン(英語版)(ナリーマーン)の息子である。ナリーマン家の一族勇敢さ思慮深さ広く知られており、人々の尊敬集め王家信任厚かった過去に竜を牛頭鎚矛一撃倒していることから、「必殺のサーム」「一撃のサーム」の異名取っている。 武勲誉れ高き英雄与えられる「パフラヴァーン」の称号得ていたサームは、イランフェリドゥーン、マヌーチェフル(英語版)(マヌーチフル)そしてナウザル(英語版)の各王に仕えた王子だったマヌーチェフルがフェリドゥーン息子成敗する戦いにも付き従いフェリドゥーン死後はマヌーチェフルの後見務めた。 マヌーチェフルの逝去後、ナウザルの王座腐敗し堕落したため、イラン戦士達はサームイラン統治頼んだ。しかしサーム応じず、あくまでもナウザルを支持し、ナウザルにフェリドゥーンとマヌーチェフルの後を継ぐように勧めた。アルジャースプとザレールの戦った戦争の中で、「サームは最高のメイス使いとされ、そしてアーラシュは最高の射手とされている」と語る。 サーム息子得た時、赤ん坊の髪も体毛真っであったことから、サーム息子遠方捨ててしまった。しかしその息子は、霊鳥スィーモルグによって育てられ、力強い青年となった息子再会したサーム自分過ち詫び息子ザール名付け自分支配するザーブリスターン(英語版)を譲った。そしてザールザッハークの子孫にあたる女性との結婚望んだ際は、この結婚認めようとしないマヌーチェフル王へ手紙送り、この取りなしもあって王はザール結婚許した。 やがてザール息子ロスタム生まれると、サーム元にロスタム象った人形送られサームを非常に喜ばせたそののちロスタム成長を祝う宴にてザールロスタムらと楽しく過ごした後、サーム間もなくその生涯終えた

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『シャー・ナーメ(王書)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/14 08:13 UTC 版)

シームルグ」の記事における「『シャー・ナーメ王書)』」の解説

フェルドウスィーによる叙事詩シャー・ナーメ王書)』では、シームルグ重要な役割をもって登場する。 ナリーマン(英語版)家のサーム元に生まれたザールは、生まれた時から白髪だったため、父サーム命令によって遠い場所に捨てられた。エルブルズ山(アルブルズ山)に巣を置いて雛を育てていたシームルグがこの捨てられ赤ん坊見つけたシームルグ赤ん坊哀れみ、巣に連れ帰って雛鳥一緒に育て始めた雛鳥もこの赤ん坊危害加えことはなかった。やがてサーム夢に不思議な青年現れたことから、サームはかつて子供捨てたことを後悔し子供を捜すべくエルブルズ山にやって来た。サーム見つけたシームルグは、成長したサーム息子別れの時が来た旨を告げ自分羽根1枚を渡すと、サームの元まで連れて行った。そしてサームから感謝言葉受けてから山へ飛び去ったサーム息子ザール名付けて共に山を下りたサーム仕えイラン王マヌーチェフル(英語版)は、サームの子シームルグ育てたと知ると非常に喜んだ。 やがてザールは、カブールのルーダーベ(英語版)姫と結ばれる。ルーダーベがザールの子を身ごもったが、臨月となって胎児産まれずルーダーベを苦しめたザールは、かつてシームルグから貰った羽根のことを思い出しシームルグ言ったように羽根一部香炉燃やした。すぐにシームルグ現れ生まれてくる子が強く賢い人物となる旨を告げると、出産のための助言与えた。そして1枚羽根置いて飛び去ったシームルグ指示通り、ルーダーベを酒で酔わせた後に腹部切開して無事に赤ん坊取り上げ腹部縫合して塗り最後にシームルグ羽根腹部撫でた。こうしてルーダーベは救われ生まれた子供ロスタム名付けられた。 成長したロスタムが、イラン王子イスファンディヤール(英語版)と戦って傷ついた時、ザール香炉シームルグ羽根一部燃やした。再びシームルグ現れて、まずロスタムの傷を治療し、やはり負傷していた彼のラクシュ英語版)をも治療した。それから、ロスタムからイスファンディヤールと戦うことになった事情聞くと、イスファンディヤールと和解試みるよう、そしてもしイスファンディヤールが和解受け入れないなら、シームルグが作らせた矢を用いて彼と戦うよう助言した。再びイスファンディヤールと相まみえたロスタム和解試みたが、イスファンディヤールはなおも戦おうとするため、ロスタムシームルグ指示した方法で矢を放った。矢はイスファンディヤールの目に深々と刺さり、これが彼の致命傷となった。 なお、イスファンディヤールは、イラン隣国トゥーラーンとの戦争の際、トゥーラーン王のいる「青銅の城」へ攻め込む途中で7つ艱難攻略している。その艱難1つシームルグとの戦いであったが、ここでのシームルグザール育てたシームルグとは別の邪悪なだとされている。イスファンディヤールは策略をもってシームルグ倒し、剣でその体をバラバラにしたところ、飛び散った羽根山々の間の平野埋めたという。

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『シャー・ナーメ』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/10/08 15:21 UTC 版)

アジ・ダハーカ」の記事における「『シャー・ナーメ』」の解説

詳細は「ザッハーク」を参照 時代が下ると、アジ・ダハーカの姿は竜から人間変わっていく。そして、イスラム教化後のイランでは、フェルドウスィーの『シャー・ナーメ』に、両肩から生やした悪王ザッハークという名前で登場しフェリドゥーンゾロアスター教におけるスラエータオナのこと)に退治される。

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『シャー・ナーメ』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/22 19:14 UTC 版)

フェリドゥーン」の記事における「『シャー・ナーメ』」の解説

フェリドゥーンは、『シャー・ナーメ王書』では暴君ザッハーク幽閉し大英雄である。 アーブティーンとファラーナクの間に生まれたフェリドゥーンは、父親ザッハークの肩のへの生贄にされた。ファラーナクは、ザッハークが「フェリドゥーンザッハークを滅ぼす」という内容夢を見たことからフェリドゥーン探していることを知り美し雌牛ビルマーヤ飼われている牧場息子連れて向かった親子牧場にたどり着きフェリドゥーンビルマーヤの乳を飲んで育った。これを知ったザッハークによって牧場追手送り込まれるが、危険を感じたファラーナクはフェリドゥーン連れてエルブルス山上り、ある隠者出会った。ファラーナクの頼み聞き入れた隠者フェリドゥーン父親となった行き違いフェリドゥーン捕らえ損ねたザッハークは、ビルマーヤ周囲動物達皆殺しにした。 それから16年が過ぎ、エルブルス山降りたフェリドゥーン母親から真実聞きザッハークを倒すことを決意する。しかし母親は、今はザッハーク勢力勝っているため機会を待つようにと諭した間もなく18人の息子のうち17人までがザッハーク生贄とされた老鍛冶屋カーヴェ英語版)が、王に反逆意志表し兵士や一般人を問わず大勢人々集めてフェリドゥーン元に現れた。ザッハーク苦しめられてきた彼らは、フェリドゥーン新たな王にしたいと表明しカーヴェ前掛け旗印にして気勢上げたフェリドゥーンカーヴェビルマーヤの頭を模した牛頭の矛を作らせ、自身武器とした。フェリドゥーンたちが出撃すると、美し若者に姿を変えた天使現れフェリドゥーン魔法を解く方法教えたフェリドゥーンたちはバグダードからチグリス川渡りエルサレムにあるザッハークの城へと向かったフェリドゥーン仲間たちと共にエルサレム攻め落としたが、ザッハークインドにおり不在だった。事態知ったザッハーク悪魔人間混成軍を率いて戻ってくると、フェリドゥーン軍勢直ち迎え撃った。そしてフェリドゥーンは、宮殿内ザッハークと相まみえ、彼の頭を牛頭の矛で打ち砕いたフェリドゥーンザッハーク止めを刺そうとしたその時天使ソルーシュ(スラオシャ)が現れザッハークには死期来ていないことを告げたフェリドゥーンザッハークダマーヴァンド山近くのシールハーンまで連れて行き、そこで再びザッハーク殺そうとしたが、またもソルーシュに遮られた。ソルーシュの助言従いフェリドゥーンザッハークの手足をライオンの皮で作った縄で縛りダマーヴァンド山洞窟幽閉して、さらにと鎖で動き封じたその後フェリドゥーン500年王位就いたフェリドゥーンは、ザッハーク囚われていた2人の姫・シャフルナーズアルナワーズ王妃迎えた2人は、ザッハーク王位奪われ殺されイランジャムシードの娘だった。フェリドゥーン50歳を過ぎた時、シャフルナーズとの間に2人アルナワーズとの間に1人の子供をもうける。子供達区別したくなかったフェリドゥーンは3人に名前を付けなかったが、3人は立派に成長したフェリドゥーン顧問官に「正し王家血筋を引き、月や妖精のように美しく誰にも見分けがつかず、両親が名前を付けていない娘達」を王子たちの嫁に選ぶよう命じその結果イエメンのサルヴ王の3人の娘たちがそれに当たることが分かった。しかし娘たち手放したくないサルヴは1人将軍助言に従って使者送り、3人の王子たち直接来て貰う旨を言伝て自身王子たち難題出そう企んだ。サルヴの思惑見抜いたフェリドゥーン息子たち助言をし、王子たち難題解いたため、見事サルヴの娘たちとの婚約成立したその後フェリドゥーンは3人の王子たち真実の心を試すため、竜に姿を変えて彼らの前に現れた。長男戦い避けるため逃げ出し二男勇気振り絞って立ち向かおうとし、三男思慮深く竜を説得しようとした。フェリドゥーンは元の姿に戻ると真実明かし長男にはサルム、二男にはトゥール三男にはイーラジの名を与えたその後フェリドゥーン招いた占星術師占い結果イーラジ不吉な運命象徴する予兆見え、彼は心を痛めたフェリドゥーンはサルムにルームユーラシア大陸西方を、トゥールトゥーラーン中国を、イーラジイラン与えそれぞれの国を治めさせた。しかしイーラジを妬む2人の兄はこれを不公平と非難する声明フェリドゥーンイーラジ送りフェリドゥーンはこれに対して断固として立ち向かうことを表明したフェリドゥーンイーラジ身を守るよう助言するが、イーラジ兄たちへの信頼捨てず、彼らに服従する道を選んだフェリドゥーンはサルムとトゥールイーラジ決意書いた書簡送ったが彼らは聞き入れず、ついにイーラジ殺害したイーラジの首を届けられフェリドゥーン嘆き、神にサルムとトゥール罰しイーラジの敵を取るよう願った悲しみの涙を流すうちに、フェリドゥーン失明し、胸からは嘆き生えたその後イーラジの娘とその夫との間に息子生まれた曾孫を見ることができないフェリドゥーンは神に祈った。するとフェリドゥーンの目は光を取り戻したフェリドゥーンは、曾孫にマヌーチェフルの名を与え、風や陽射しから守るよう乳母従者たち命じた。またフェリドゥーンは、マヌーチェフルに様々な財宝与えた。マヌーチェフルが成長すると、サルムとトゥール保身のためイラン和解することを考えた。そこで彼らは「マヌーチェフルを自分たちに送ってくれるな自分たちはマヌーチェフルに服従する」と財宝持たせた使者述べさせた。しかしフェリドゥーンは彼らの思惑見抜き逆に彼らをマヌーチェフルに討たせる決意固めた。そしてマヌーチェフルはその通り彼らを打ち取った。マヌーチェフルの勝利を見届けたフェリドゥーンは神に感謝し曾孫王位を譲ると、王として守るべき教え伝えたまた、戦いにも同行していた武将1人、ナリーマン(英語版)家のサーム曾孫後見命じた戦いで得た多く財宝戦い功労者たちに分け与えたその後フェリドゥーンは、俗世から身を引き亡くなった3人の息子達の首を前にしては嘆き悲しむ日々送った間もなく500年わたって善政敷いたフェリドゥーン静かにその生涯終えた

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