鬼龍の血縁
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「TOUGH外伝 龍を継ぐ男」の記事における「鬼龍の血縁」の解説
長岡 龍星(ながおか りゅうせい) 本作の主人公で、鬼龍の息子のひとり。6月生まれ。東京大学理科三類の入学試験に首席で合格する明晰な頭脳と、18歳にして本山流体術を極めるほどの武術の才能を誇る。性格はプライドが高く、向こう見ずで好戦的、慇懃無礼。隻眼。 長岡家当主の後妻の連れ子として長岡家に入り、義父には見下され、血の繋がらない兄からも虐げられる生活を送っていた。高校卒業の時期に唯一の理解者だった母が亡くなると、東大入学を蹴って義兄を叩きのめし長岡家を出奔、実の父親である鬼龍を倒す旅に出発する。その途中、水木喜太郎の復讐に巻き込まれて静虎に救出され、傲慢な態度でボルキアに挑んだことで静虎から制裁を加えられた。これによって静虎の強さと人間性に惹かれ、灘神影流に入門する。 物語開始当初はやや長い髪型だったが、二度目の姫次戦を前に坊主頭になり、またその姫次によって顔に傷痕をつけられている。静虎を尊敬する一方で静虎の息子・宮沢熹一のことも目標としていた。やがて暗黒武闘会で熹一と邂逅、手も足も出ないまま圧倒的な実力差を見せつけられ、リベンジを強く誓った。 小倉 優希(おぐら ゆうき) 静虎の身の回りの世話をしている若い女性。静虎を「オジさん」と呼び、龍星のことも見守っている。鬼龍の子供のひとりで、母親が蒸発したため幼少期は施設で暮らしていた。龍星がダンプ松木を倒した後にバースト・ハートによる発作を起こし、静虎と龍星の手当てによって命を長らえた。 鬼塚 姫次(おにづか ひめじ) 熹一の弟子で、鬼龍の息子のひとり。刃物のように鋭い貫手「肉切包丁(ブッチャーナイフ)」を得意とする。全身に刺青を入れてピアスを多くつけた風貌をしており、殺人を厭わない残忍な人間性から、静虎に「超危険生物」と呼ばれている。龍星と同い年で生まれた月が少し遅い(8月生まれ)。好戦的な性格の一方で、その誇り高さ故に弱みを表に出さないようにしている。 9歳の時、自分たちに性的な悪戯をしていた顔見知りの青年を刺殺、その凶行を恐れた母親に捨てられた。医療少年院を退院後は熹一に引き取られ、灘・真・神影流を教えられて育ってきた。熹一はその過去を鑑みて、真・神影流の防御技術と殺傷力の高い貫手のみを敢えて教え込んでいた。 熹一から破門された後、鬼龍を殺すため居場所の情報を求めてボルキアに戦いを挑み、この直後に龍星を襲撃。静虎の介入で止められた後、1か月の特訓を積んだ龍星と六本木ヒルズ屋上のヘリポートで改めて激突。龍星が不完全ながら偶然に体得した灘神影流奥義「破心掌」を繰り返し受けて敗れ、心臓が停止するも危ういところを静虎に救われた。この後龍星と交友を結び、鬼龍の仇討ちと称して熹一に戦いを挑んだが、心臓の急所に貫手を受けて敗れた。 アニマル / 関根 勇信(せきね ゆうしん) 鬼龍の息子のひとり。アニマルの異名を持つプロの用心棒。静虎より体格が大きく、全身に傷痕が刻まれている。非常に粗野・粗暴な性格で知的な面は少ない。年齢は優希の5歳上。 鬼龍の遺産を強奪すべく10年前、5年前と二度熹一に挑んで二度惨敗、三度目こそ確実に勝つべく関係者から熹一の情報を集め、話を聞き出し終えた黒田と清丸を不意打ちで一方的に殴り倒したが、静虎には簡単にあしらわれ敗北する。それから静虎の紹介で、隠遁生活を送っていた尊鷹のもとへ龍星と共に修業に送られ、帰って来た後で『血の謝肉祭』へ参加、龍星と対戦し関節技で膝を壊され敗れた。その様子を見て熹一は、アニマルは自らを鬼龍の子と詐称していただけだと述べている。 エドガード・C・ガルシア 鬼龍の息子のひとり。かつてアメリカ軍の極秘計画によって誕生した人間兵器で、総合格闘技大会『T・D・K』決勝で高校時代の熹一と対戦しKOで勝利するも、直後にこの世を去った。他の兄弟と同じくバースト・ハートを抱えており、それが死因のひとつになったと言われる。 その後『M(マリア)の代行』計画によって30体のクローンが製造され、唯一生き残った28号がガルシアの名前を継いだ。28号には左の額にバーコードと左胸に28という文字が刻まれており、オリジナルと違い言葉を全く発さない。またその戦闘力はオリジナルを遥かに凌ぎ、ミドルキックの一撃で熹一の内臓に強烈なダメージを与えた。 マーシオ"ジェット"内藤 ガルシアと同じく鬼龍の息子のひとり。ただしガルシアと違い自身の息子として認知しており実力も認められている。前作TOUGHのハイパーバトル決勝にて喜一と対決し敗北。その後、鬼龍をかばい銃弾を浴びて死亡する。 ジェットもまた鬼龍同様「バースト・ハート」を患っており喜一との戦いの際にはすでに心臓は悲鳴をあげていた。その上で喜一相手に一時は圧倒しており、喜一を以てしてもジェットの体調が万全だったら一発でKOしていたかもしれない、もう二度と後にも先にも闘いたくないと思ったのはジェットだけだと龍星に語っている。 宮沢 鬼龍(みやざわ きりゅう) 龍星らの父親で、静虎の双子の兄。「蓋世不抜の超人」の異名をとる灘神影流の達人で、単身・素手で犯罪組織を壊滅させる超人的な強さと明晰な頭脳、極めて傲岸不遜で自己中心的な人間性のため、世界中の裏社会において悪魔的な存在として恐れられている。一方で見初めた女性には優しく、「自分の女に暴力を振るった」という理由だけでマフィアを壊滅に追いやったこともある。多くの女性と関係を持ったことから、龍星たちのような実子が世界中に存在する。 熹一が灘・真・神影流を創始した後は、「ドラゴン・ハウス」と名付けた国内の廃ビルを根城に目隠しバトルロイヤルなどを行う裏格闘技試合『暗黒武闘会』を主宰し、株や為替の取引で500億円もの個人資産を築いていた。やがて自分の老いを悟り、熹一に自らを殺させるために「龍の終活」と称した謀略を巡らせ、10年前に望み通り熹一と戦って敗れ、この世を去ったと言われている。 血を分けた子供は「バースト・ハート」と呼ばれる遺伝性の心臓疾患を持っていることが多い。
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