里浜貝塚
里浜貝塚
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/11/01 02:18 UTC 版)
里浜貝塚(さとはまかいづか)は、宮城県東松島市の松島湾中の宮戸島にある、縄文時代の集落および貝塚を中心とする複合遺跡。国の史跡に指定され[1]、出土品は国の重要文化財に指定されている。
概要
松島湾岸と湾内の島々に貝塚群が59カ所あり、その中でも里浜貝塚は、日本国内でも最大規模をもつ代表的貝塚の一つである。島内西側のなだらかな丘陵に集落があり、その斜面に貝塚が各所に形成されている。集落および貝塚の形成は、縄文時代前期に始まり同時代晩期、弥生時代まで長期間続いた。その後も小規模な集落と貝塚・製塩作業の場が、少なくとも平安時代まで継続した[1]。
貝塚は東西800メートル、南北約200メートルの範囲に散在している。貝層は、場所によっては厚さが6メートルにも及ぶ。土器や石器のほか多種多様な骨角器、動物遺体が出土している。植物質食料では、クリ、クルミ、ドングリの種子や殻の炭化物が少量出土した。製塩遺構も確認されている。
ギャラリー
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鹿角製腰飾り
東北歴史博物館蔵、京都文化博物館特別展示時に撮影。 -
製塩土器
東北歴史博物館蔵、京都文化博物館特別展示時に撮影。 -
漁撈具 ヤス
東北歴史博物館蔵、京都文化博物館特別展示時に撮影。 -
漁撈具 銛頭
東北歴史博物館蔵、京都文化博物館特別展示時に撮影。 -
漁撈具 釣針
東北歴史博物館蔵、京都文化博物館特別展示時に撮影。 -
漁撈具 鉤先
東北歴史博物館蔵、京都文化博物館特別展示時に撮影。
文化財
重要文化財(国指定)
- 宮城県里浜貝塚出土品(考古資料) - 東北歴史博物館保管。2000年(平成12年)6月27日指定[2]。
- 骨角牙製品 293点
- 貝製品 91点
- 石器・石製品 168点
- 土器・土製品 38点
国の史跡
- 里浜貝塚 - 1995年(平成7年)2月14日指定[3]。
脚注
参考文献
外部リンク
- 里浜貝塚 - 国指定文化財等データベース(文化庁)
- 奥松島縄文村歴史資料館
- 仙台湾貝塚の基礎的研究―後藤勝彦の考古学―
座標: 北緯38度20分9.38秒 東経141度8分42.94秒 / 北緯38.3359389度 東経141.1452611度
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