秘密結社ポセイドン
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「紅殻のパンドラ」の記事における「秘密結社ポセイドン」の解説
イアン・クルツ(Ian Kurtz)">イアン・クルツ">イアン・クルツ(Ian Kurtz) 声 - 諏訪部順一 #.09「Episode 2-2」で初登場。セナンクル島の特別軍事顧問。米帝軍の大佐だが、後述の経緯から半ば米帝本国を見限っている。ウザルの部下達の裏切りを手引きした張本人で、恐怖による「世界平和」の実現を目的にブエルの奪取を目論む。 時間に厳しく、無駄な時間を嫌う。ブエルを手中に収めるためには手段を選ばず、その過程で発生する通信障害や火災によって島の住民が危機に晒されても意に介さないなど、冷酷非情な性格。自身を「ポセイドンに必要とされている天才」「私ほど世界平和を願うものは存在しない」と豪語するほど自信過剰だが、「拓美なら間違いなく気付いた」とされるハッキングの痕跡に気付くことができず、これが後に彼の運命を大きく左右することになる。ウザルには「道化が似合う子」「君程度の天才が相手で助かった」などと言われ、ポセイドンの上層部にも「しょせんヤツは小物」「サハルの遺産(=ブエル)がなんたるモノか真に理解できていない」などと酷評された。 帝国軍士官学校を首席で卒業し、第3次南北戦役での功績によって史上最年少で帝国銀星勲章(シルバースター)を授与され、帝国軍情報部情報本部へ配属されたが、その直後に本部局長の不正を告発したために命を狙われるようになる。これによって、衰退しつつあった米帝本国と軍を完全に見限り、ポセイドンと手を組む。以後は「強者のもたらす秩序だけが世界平和を可能にする」という考えを持つようになり、「圧倒的な武力で紛争をもコントロールし、恐怖という秩序による世界平和を実現する」という野望を持つようになった。 様々な工作の末にブエルを起動させたかに見えたが、今まで解除しようとしていた防壁はブエルが盗撮した女性のふともも画像が入った保存ファイルの一つにすぎず、肝心の中枢制御系はまったく掌握できていなかった。さらに、水面下で根回しを行っていたロバートの行動によって軍籍を剥奪され、セナンクル島で発生したテロ事件に関与した容疑で追われる身となってしまう。自分の計画が失敗したことを受け入れられず、逆上した彼は自らの汚点をこの世から消し去るべく、フィアーを使って地下施設もろとも部下やロバートたちを皆殺しにしようとするが、福音たちの起死回生の作戦によってフィアーは倒され、切り札として持ち出した強化外骨格は福音のハッキングにより何の見せ場もなく瞬殺され、自身もロバートの一本背負いで取り押さえられ逮捕された。 しかしその直後、地下施設から脱出する途中で暴走したフィアーに攻撃され、両目を潰されて視力を失ったばかりか、福音たちやロバートとはぐれてしまう。地下施設を彷徨う中で、死んだと思われていたウザル・デリラと遭遇し、いままでの全てがウザルの演出した「舞台」の筋書き通りであったことを明かされる。最期はウザルによってその場に放置された後、地下施設の崩落に巻き込まれて死亡した。 アニメ版では、ロバートたちによる逮捕・連行の最中、地下施設の崩壊のどさくさを利用して逃走を図るも、死んだと思われていたウザル・デリラの姿を遠くから遭遇した直後に崩落に巻き込まれて死亡した。 ラブリュス(Labrys) ポセイドンの科学技術部門(ギルド)を統率する女性幹部。クルツの後任として、ブエル奪還の任務を担当する。高い技術を持ち、フィアーなどの戦闘用アンドロイドを開発した製作者。海上移動要塞ケートスを任されており、部下に三体のロボットを連れている。サハル(ウザル)は昔の知り合いで、浅からぬ因縁がある様子。顔にはウザルが原因で付けられた傷が残っている。 フィアー(Fear) 声 - 石井康嗣 #.16「Episode 7」で初登場。クルツの護衛を担当する、コートを着た大男。その正体は、「ポセイドン」が所有する最新鋭の戦闘用アンドロイドである。製作者であるラブリュスによると、試作機だったため、他のアンドロイドよりも大型である。全身に様々なセンサーや熱光学迷彩を搭載しており、多脚戦車「シノカオミ」を素手で破壊するほどの強大な戦闘能力を持つ。機動性こそないものの、伸縮する腕を振り回して相手に強力な攻撃を与える。コートが破損すると熱光学迷彩が使用できなくなるが、同時にリミッターが解除されて攻撃力とスピードが増す。コード210で「完全独立状態」(スタンドアローンモード)に移行する。 クラリオンやロバートを相手に終始優位に戦いを展開するが、福音の作戦によって溶けたチョコレートクリームを全身に浴びる。これによって各種センサーが使用不能になり、ダイラタンシー現象によって硬化したチョコレートクリームに動きを封じられた隙を突かれ、クラリオンに胴体を一刀両断されて敗北する。 それでも完全には機能停止せず暴走し、崩落する地下施設から脱出しようとする福音たちの前に立ちはだかるが、全リミッターを解除したクラリオンのプラズマ・ネコパンチで塵一つ残らず消し飛ばされた。 アニメ版では、ブエル起動前での戦いで福音がフィアーの気をそらしている隙に、クラリオンのプラズマ・ネコパンチが炸裂して塵一つ残らず消し飛ばされた。 名前の由来は「恐怖」を意味する英語「フィアー(fear)」。 ケリュケイオン & アイギス 声 - 阪脩(ケリュケイオン) ラブリュスが開発したフィアーの後継機。大柄なのがケリュケイオンで、小柄なのがアイギス。試作機のフィアーよりも小型化に成功しており、フィアーと同じ金紙鋼製の爪と光学迷彩を搭載している。 クルツの回想シーンによれば、彼をポセイドンに勧誘する役目を担っていたのはケリュケイオンである。 自分たちを作ったラブリュスを造物主として崇拝しており、命令にも従順。 ケリュケイオンはエリア・ヴァルカンの倉庫街で遭遇したソ連の工作員を一蹴した後、偶然その場に居合わせて一部始終を目撃していたプロセルピナをも始末しようとしたが、寸前でロバートに阻止される。ロバートとの戦闘では終始圧倒したが、一瞬の隙を突かれて顔の仮面を破壊される屈辱を味わい、不本意ながらもロバートを「脅威」と認識するようになる。 名前の由来はギリシア神話に登場するケーリュケイオンとアイギス。 フォボス ラブリュスが連れているアンドロイド。その正体は、ウザルの研究所から行方不明になっていたクラリオンの同型機で、3体の予備義体の一つ。機体番号は「CLARION 00 type-02」。外見は体色が白である点を除きクラリオンと瓜二つである。 性格は勝気かつ好戦的。無表情で機械的な言動が多いクラリオンと比べると、優雅さを感じさせる立ち居振る舞いを見せ、お嬢様のような口調で話す。ウザルを「お母さま」、クラリオンを「お姉様」と呼ぶ。クラリオンがフィアーとの戦いで漏らした「恐怖」とは彼女のことで、非常に危険視されている。 ある程度単独での行動が許されており、クラリオンの目を盗んで福音にも何度か接触している。その際、福音に対して「あなたはわたしのもの」と意味深な言葉を残している。 かつて「02」関連で事件があったらしいが、クラリオンは口を閉ざしている。 名前の由来はギリシャ神話に登場する恐怖の神・フォボス。 技一覧 プラズマ・ネコパンチ 姉であるクラリオンのものと基本的には同じだが、右手から繰り出す点が異なる。 アスタロト(中枢神経的ユニット) ポセイドンの自動陸上戦艦「ソロモン級29番艦アスタロト」の中枢神経的ユニット(セントラル・ナーバス・ユニット)で、魔界の公爵を自称している。ウザルが表層基礎設定を作ったため、ブエルとは性格も趣味も非常に似通っていて仲が良く心の友と称している。ベルゼブブの事が好きらしい。 ベルゼブブ(中枢神経的ユニット) ポセイドンの巨大自動空中戦艦「ソロモン級1番艦ベルゼブブ」の中枢神経的ユニット(セントラル・ナーバス・ユニット)。タクミが表層基礎設定を作ったため、ウザルの作品であるアスタロトとはソリが合わない。
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