犯行とその手口とは? わかりやすく解説

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犯行とその手口

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/05 08:34 UTC 版)

千坂光子」の記事における「犯行とその手口」の解説

長崎別れたあと、実家にも頼れない光子は、「千坂の家から近々送金がある」と嘘をついて、南品川岩城夫妻世話になっていた。岩城家ひところほどの余裕がなく、親戚日本鉄道会社副社長毛利家援助してもらっていることを聞きつけ、光子自らが毛利家出向き岩城家への援助金半分着服した岩城家出たのちも、「千坂からの送金」を口実木賃宿無賃滞在し明治28年1895年8月夜逃げをした。 口入屋酌婦紹介頼み九十九里料理屋高根米蔵のもとで働きはじめた光子は、周囲には京都公家落とし胤など吹聴していたが、米蔵親しくなった者には身の上明かし、父の勘当解ければ、以前していた宮中女官戻れると詐称しそうなれば米蔵たちも上流からの引き合いがあることを仄めかし懐柔した。父に帰参を願うため米蔵上京するが、実家女中から帰参難しそうだと聞くと、千坂家と付き合いのあった大隈家上杉家などに出向いて奉公人立ち話をする姿を米蔵見せて信用させておき、明治29年1896年1月米蔵の金を持ち逃げし姿を消した米蔵弁護士に相談し東京地方裁判所告訴状提出した次に光子は、九十九里馴染み客渡辺治次の叔父象牙彫師の後藤二郎が住む本所番場町に向かうが、その途中で神田末広町24井野蔵方車曳きにつかまり井野宅で多の妻・井野なみと知り合い、なみを詐欺仲間とする。後藤夫婦にも身の上話女官復職の話をして騙し復職願いのために大隈綾子夫人接待したいと、後藤知り合いである栄太楼の外手町西河岸別荘借りて料理用意させながら、急用綾子夫人来られなくなったと嘘をついて接待料理平らげたり、女官戻ったら行けないからと後藤案内させて、吉原角海老豪遊したりと後藤夫婦散財させた。さらに、後藤作品大隈重信献上したところ帝室技芸員任命されそうだと作り話をして喜ばせ3000円の支度金が出るから出仕できるよう準備しておくよう使いがあったと嘘をついた。後藤は、長男ある日本橋矢ノ倉14呉服商を営む秋山喜一郎を呼んで式服装身具3000円分を注文したが、たまたま顔見知り質屋出会ったところ、光子後藤から得た作品物品質入れしていたことを知り明治29年5月本所警察訴えた発覚察知し巡査が来る前に逃亡した光子は、九十九里懇ろだった医師知り合いである千葉の時計商・久保田源之助宅に入り込み同様の女官復職話をし、大隈からの偽手紙信用させた。大隈夫人久保田挨拶したといっていると嘘をついて、8月久保田上京するが、行き違いになったため静養先での面会になったと嘘を重ね箱根福住久保田半月ほど投宿するも、多忙のため面会場所大磯変更になったと再び嘘をつき、招仙閣に投宿した大磯大隈邸、伊藤博文滄浪閣小笠原子爵邸など華族別荘一人で出かけ、先方会ってたように装い光子女官戻れるようみなが手配してくれている久保田偽り信用させた。また、地元俳諧道鴫立庵庵主間宮宇山顔が広いことを聞くと、弟子入りし大隈家自分親類同然だ周囲吹聴し、また小笠原子爵邸の留守番親しくなって小笠原家提灯借り奉公人から聞いた貴族社会消息を、さも自分貴人から直接聞いたかのように装って久保田話し自分宮内省入り間近あるかのように伝えた。さらに、小笠原邸に久保田連れていって庭の門に待たせ自分だけ庭園入り大隈令嬢化けさせた手下地元芸妓から出仕支度金包みをもらう姿を見せ一方貴族習慣として支度金包み大隈夫妻の前でないと開けられないと言って中身見せなかった。光子疑いはじめた宿の番頭が、駅に到着した小笠原子爵夫人親しいはずの光子遠巻きにして見ている姿を目撃し宿代支払い急かしてきたため、大隈からの呼び出し偽電報を仕立て樺山邸で面会してたように装い久保田将来ためになると言って高官夫人たちに渡す金時計10個を用意させた。手下芸妓時計を金に替えるよう指示し鴫立庵でも時計担保に金を借りたが、九十九里での光子悪評久保田耳に入り企み失敗終わった久保田損害400円ほどだったが、警察には突き出さず、10月21日光子放逐したその後最初結婚時代下女嫁ぎ先である水戸市木町荒物商「近江屋浅野孝之助宅に現れ高等女学校建設の件で水戸に来たが300円入りのかばんを盗まれたと嘘をつき、世話になる。ここでも大隈の偽手紙使って信用させ、学校設立のため毎日県知事訪ねていると装いながら、大工町常盤座かかっていた壮士俳優堤清一座花形伊藤次郎懇ろになり、別の下女の夫の兄の檜山義誠が村長務め金持ちであることを聞きつけると、檜山水戸呼び付けて金を騙しとり、学校設立寄付約束させた。また、髪結い通じて代議士関戸の妾に近づき学校設立のため下田歌子一行水戸に来ると嘘をつき、その支度金立て替え依頼檜山へも寄付金支払い請求し合わせて500円ほどを詐取する予定だったが、「怪し貴婦人豪遊」という記事新聞載ったことで、檜山県知事に確認して嘘が発覚水戸警察署動いて後藤二郎から詐欺被害訴え出ていることがわかり、明治29年10月末に俳優伊藤と宿に潜伏していたところを逮捕された。翌30年3月2日公判開始され11日刑が確定したが、高根米蔵持ち逃げされた件は無罪になった

※この「犯行とその手口」の解説は、「千坂光子」の解説の一部です。
「犯行とその手口」を含む「千坂光子」の記事については、「千坂光子」の概要を参照ください。

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