日本の軍票シリーズとは? わかりやすく解説

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日本の軍票シリーズ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/22 16:39 UTC 版)

軍用手票」の記事における「日本の軍票シリーズ」の解説

日本貨幣商協同組合日本貨幣カタログ2007によれば日本軍発行した軍票次のシリーズ分類している。なお、日清戦争から日華事変甲号軍票までは明治時代発行され明治通宝よばれる政府紙幣デザイン踏襲した縦型のものを使っていたが、その後銀行券スタイルのものが発行されるようになった日清戦争軍票(両単位1895年勃発した日清戦争発行、2銭5分、5銭、1・510両の清時代通貨単位軍票1895年2月発行したが、戦争予想よりも速く終結し、あまり軍票発行することがなかったため、ほぼ全量回収された。そのため通用券で現存確認されているのは1両軍票数のみ(その他の額面の券も見本券は現存する)という珍品である。 日露戦争軍票銀円単位日露関係険悪化のため、戦争開始前に用意されていたため、日露戦争開始直後1905年2月発行清国朝鮮使用するために、朝鮮語ハングル)による表記がされていた。10・2050銭、1・510円発行され大量に流通した戦後多く回収されたが、従軍した日本軍兵士低額券を戦勝記念に持ち帰ったため、比較入手しやすい。 戦地軍票額面価格維持するために、いつでも正銀貨引換希望すれば戦地所在横浜正金銀行各支店、内地指定金庫韓国金庫派出所野戦郵便局韓国北中国所在の日本普通郵便局第一銀行出張所軍票受入れた。明治38年6月末までに軍票発行高は金1億40545000円であった青島出兵軍票銀円単位第一次世界大戦勃発に伴い日英同盟に基づき日本ドイツ帝国宣戦布告当時ドイツ中国持っていた山東半島租借地占領する軍事作戦展開したが、この時に占領地使用するために1914年9月10・2050銭、1・510円発行された。1926年統計によれば青島出兵発行された総金額11,812,197円で、そのうち161,956円が未回収とされている。そのため残存数が少なく比較高価なプレミア取引をされている。 シベリア出兵軍票金円単位第一次世界大戦末期ロシア11月革命発生し史上初の社会主義政権誕生した皇帝派革命政権派の間で激し内戦が行われたが、世界列強チェコスロバキア救援口実シベリア出兵した。日本シベリア出兵したが、シベリア北満州使用するために1919年8月に金兌換保証した10・2050銭、1・510円発行された。そのため、日本語とともにロシア語による表記なされている。 日華事変軍票銀円単位1937年には日華事変盧溝橋事件日中戦争)が勃発し事実上全面戦争突入した当時中国では満州では日系朝鮮銀行券(日本円等価)や満州中央銀行券(単位は円)が流通しており、上海では正金銀行発行する日本銀行券流通していた。また事変以降は、日本側が各地設置した中国聯合準備銀行(聯銀券)、蒙疆銀行蒙疆銀行券、中央儲備銀行儲備券)など20行以上の銀行から発行され銀行券使用された。1938年中華民国27年11月には、華中・華北における軍用使用定められ中国語:华中、华南使用军用票之办法)、日本軍戦争の進展応じ様々な軍票発行したが、この軍票だけでも多くシリーズがあり種類も多い。甲号券 日本軍従来発行していたスタイル縦型軍票1937年発行されたが、デザイン明治通宝のものを用いたため陳腐化しており、額面300万円しか使われなかった。 乙号券 当時日本銀行兌換券文字抹消し、「軍用手票」と大きく印刷して発行丙号券 日本銀行文字印刷していない紙幣に「大日本帝国政府軍用手票」の文字印刷して発行丁号券 鳳凰や龍といったデザイン変更した大日本帝国政府軍票手票」として発行。 戊号券 丁号券表記を「大日本帝国政府」に変更して発行 ろ号券 戊号券のうち「ろ」で始まる記号があるもの。仏領インドシナで使う目的軍票であったが、殆ど使用されなかった。そのため比較高価なプレミア付いている。 そのほか 南支派遣軍が発行した軍用證券」があるほか、現地軍が勝手に印刷もしくは敵の謀略券ともいわれる「丙号異式軍票」もある。また現地印刷されたものの未発行に終わった日本武尊図案1000円軍票香港奪還したイギリス軍が「HONG KONG GOVERNMENT」と加刷して1香港ドル軍票したもの存在する大東亜戦争軍票各国単位1941年以後日本軍占領したアジア太平洋地域各地発行され軍票。各占領地域で発行されたため、軍票通貨単位異なり多くシリーズがあり、種類が多い。は号券 蘭領インドシナ発行単位グルテンに号券 英領マラヤ発行単位海峡ドル ほ号券 米領フィリピン発行単位ペソ へ号券 英領ビルマ発行単位ルピー と号券 英領太平洋地域発行単位ポンド

※この「日本の軍票シリーズ」の解説は、「軍用手票」の解説の一部です。
「日本の軍票シリーズ」を含む「軍用手票」の記事については、「軍用手票」の概要を参照ください。

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