ロード・オブ・ザ・リング (2001年の映画)
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ロード・オブ・ザ・リング | |
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The Lord of the Rings: The Fellowship of the Ring |
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監督 | ピーター・ジャクソン |
脚本 | フラン・ウォルシュ フィリパ・ボウエン ピーター・ジャクソン |
原作 | J・R・R・トールキン |
製作 | ピーター・ジャクソン バリー・M・オズボーン ティム・サンダース フラン・ウォルシュ |
製作総指揮 | マーク・オーデスキー ボブ・ワインスタイン ハーヴェイ・ワインスタイン マイケル・リン |
出演者 | イライジャ・ウッド イアン・マッケラン ヴィゴ・モーテンセン ショーン・アスティン ショーン・ビーン |
音楽 | ハワード・ショア |
主題歌 | エンヤ 「メイ・イット・ビー」 |
撮影 | アンドリュー・レスニー |
編集 | ジョン・ギルバート |
製作会社 | ウィングナット・フィルムズ |
配給 | ![]() ![]() |
公開 | ![]() ![]() ![]() (IMAX版) |
上映時間 | 178分(劇場版) 208分(SEE) |
製作国 | ![]() ![]() |
言語 | 英語 |
製作費 | $94,000,000[1](推定) |
興行収入 | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
次作 | ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔 |
『ロード・オブ・ザ・リング』(原題:The Lord of the Rings: The Fellowship of the Ring)は、2001年の叙事詩的ファンタジーアドベンチャー映画。J・R・R・トールキンの『指輪物語』の第1部である1954年の小説『旅の仲間』を原作とした、映画「ロード・オブ・ザ・リング」三部作の第1作目である。ピーター・ジャクソンが監督、フラン・ウォルシュ、フィリッパ・ボウエン、ジャクソンが脚本を務め、イライジャ・ウッド、イアン・マッケラン、リヴ・タイラー、ヴィゴ・モーテンセン、ショーン・アスティン、ケイト・ブランシェット、ジョン・リス=デイヴィスらが出演する。絶大な力を秘めた「一つの指輪」をめぐり、選ばれし旅の仲間9人と、冥王復活を目論む闇の軍勢との戦いと冒険を描く。
初公開時には全世界で8億8,000万ドルの興行収入を記録し、2001年の興行収入第2位、歴代興行収入第5位となった。その後の再公開を経て、2021年時点での興行収入は8億9,700万ドルを超えている[4]。アカデミー賞では13部門にノミネートされ、そのうち撮影賞、作曲賞、メイクアップ賞、視覚効果賞の4部門で受賞した。
2002年には『二つの塔』、2003年には『王の帰還』が公開された。
ストーリー
遠い遠い昔、闇の冥王サウロンは密かに、世界を滅ぼす魔力を秘めた“ひとつの指輪”を作り出した。サウロンは自らの残忍さ、邪悪さ、そして生きるものすべてを支配したいという欲望を、この指輪に注ぎ込んだのだ。やがて「中つ国(ミドル・アース)」の自由な地は、指輪の力をふるうサウロンの手に落ちていった。激しい戦火の中、勇気ある者たちがサウロンの支配に次々と立ち向かい、ひとりの勇者、イシルドゥアがサウロンの指を切り落とすことに成功した。サウロンが敗れたのだ。しかしイシルドゥアは指輪を破壊せず自らのものとし、悪を永久に滅ぼす唯一の機会を失った。そして指輪はイシルドゥアを裏切り、死に追いやる。その後、指輪は時と共に所有者を変え、所在を変え、いつしか伝説、そして神話となった。
時は中つ国第3紀。ホビット庄は、ビルボ・バギンズの111歳の誕生日を祝うために大騒ぎだった。ビルボの旧友、魔法使いガンダルフも訪れ、2人は久し振りの再会を喜んだ。ところがこの日を境に旅に出ることを決心していたビルボは、皆の前で誕生日のスピーチをするも、「今日でお別れです」との言葉とともにポケットに入れていた不思議な指輪をはめ、突然姿を消してしまった。懸念を抱いたガンダルフは ビルボの部屋で彼を待ち構える。「魔法の指輪を軽く見るな、その指輪は残していけ」と説得されたビルボはついに指輪を手放して出立し、指輪はビルボの養子フロドに託されることとなった。そしてガンダルフは指輪の秘密を探る旅に出る。しばらくの時を経て、ガンダルフはフロドのもとへ戻ってくる。隠してあった指輪をフロドから受け取ったガンダルフは、燃えさかる暖炉の火に指輪を投げ込んだ。するとそこには今まで見えなかった文字が浮かび上がる。それはエルフ文字で書かれた闇の国の言葉だった。この指輪こそが冥王サウロンの指輪だったのだ。サウロンの魂は指輪とともに生き残り、全世界を再び闇の支配下に置くため、指輪を全力をかけて探しているという。そしてすでに、指輪がフロドの手にあることまで嗅ぎ付けていた。指輪を破壊する唯一の方法は、モルドール国の滅びの山の火口“滅びの罅裂(かれつ)”に指輪を投げ込むしかない。ガンダルフはフロドに、半エルフのエルロンドが主をつとめる裂け谷の館へ旅立つように指示する。フロドは、バギンズ邸の庭師であり親友のサムワイズ・ギャムジー(サム)と共に村を出た。一方ガンダルフは白の賢者サルマンに助言を求めるため旅立つ。フロドたちは途中、友人のホビット メリアドク・ブランディバック(メリー)とペレグリン・トゥック(ピピン)に出会い、ガンダルフと落ち合うことを約束したブリー村に共に向かう。村の宿屋で一行は一人の放浪者と出会う。フロドは彼に「これ以上、ガンダルフを待っても無駄だ。奴らは向ってきている」と告げられる。アラゴルンと名乗った放浪者は、ホビットたちの危険な使命のことを把握していた。夜間、敵の奇襲をかわした五人は裂け谷へと向かう。
旅に明るく、剣の達人でもあるアラゴルンを加え、フロド一行の旅は順調に進むと思えた。しかしある夜野営を行った場所で、一行はサウロンの下僕の指輪の幽鬼、黒の乗手ナズグルに急襲され、フロドは左肩を負傷する。呪いの剣で傷つけられた傷は エルフの霊薬でないと治らない。フロドの体がどんどん冷たくなっていくなか、エルフの姫アルウェンがフロドを迎えに来る。アルウェンはフロドを馬に乗せ、黒の乗手を振り切りエルロンドの館へ急ぐ。館の一室。フロドが目を覚ますと そこにはガンダルフ、そしてビルボがいた。ガンダルフはサルマンに助言を求めに行ったのだが、そこでサルマンの裏切りを目の当たりにしてしまう。彼は新種のオーク、ウルク=ハイの軍隊を作り、指輪を手に入れようとしているのだ。捕らえられたガンダルフは、旧友の巨大鷲グワイヒアの助けで脱出。裂け谷へ先行したのだった。中つ国の危機に対処すべく、エルロンドはあらゆる種族の仲間を集め会議を開いた。ドワーフ族、エルフ族、指輪を持つフロドを始めとするホビット族。人間の参加者には、南方のゴンドール国より訪れたゴンドールの執政の長男ボロミアもいた。各々は指輪の処置について激しい論争を繰り広げる。その中でアラゴルンがゴンドールの正当なる王位継承者であり、指輪の宿命を背負う立場にあることが明らかにされた。フロドは自分が“滅びの罅裂”があるモルドールに行って指輪を破壊すると宣言する。一同もそれに賛同し、指輪所持者を助ける指輪隊を編成する運びになる。アラゴルン、ボロミア、エルフのレゴラス。ドワーフのギムリ、ホビットのサム、メリー、ピピン、そしてガンダルフ。こうして9人の“旅の仲間”が結成された。そしてフロドはビルボより、かつてビルボが使用したエルフの短剣とミスリルの胴着を譲り受け、長い旅に出たのであった。
指輪をめぐり選ばれた9人の旅は過酷なものであった。サルマンの手による妨害のため、一行は危険な坑道“モリア”を通ることになる。モリアはかつてドワーフの住む美しい宮殿であったが、今やオークに支配されまるで墓場のように荒廃していた。敵に気取られないよう慎重に進むが、ピピンは好奇心から井戸にもたれていた死骸に手を触れてしまった。たちまち死骸の頭が井戸の中に転がり落ち大きな音が響き渡る。一瞬の静寂の後、不気味な音が響き渡り、続いてオークの金切り声が聞こえる。 一同は襲ってくるオークに力を合わせ立ち向かうが、巨大なトロルだけは一目散にフロドに襲いかかる。フロドは槍で突かれるが、ビルボより譲り受けたミスリルの胴着のおかげで一命をとりとめた。トロルはどうにか退治したが、洞窟にはまだ無数のオークが潜んでいる。一同は出口へと続くカザド=ドゥムの橋へ急ぎ、中央が崩れ落ちた狭い階段を次々と飛び移った。その間もオークの攻撃はやまない。殿のガンダルフは全員が階段を飛び移ったのを見送ると、さらに追ってくる悪鬼バルログと向かい合った。「ここは断じて通さぬ!」とガンダルフは杖を橋に突き立てた。橋は崩れ落ち バルログは裂け目に落ちていくが、そのバルログが放った火の鞭に捕まり、ガンダルフは橋の横手に宙吊りになってしまう。フロドは助けようとするが、ガンダルフはそれを拒み裂け目に落ちていってしまった。一行は悲しみに打ちひしがれる。しかし立ち止まっている時間はない。
モリアを脱出した後、彼らはエルフの森ロスロリアンにたどり着き、ロスロリアンの奥方ガラドリエルによってかくまわれる。ガラドリエルは過去、現在、そして未来を映しだす不思議な水鏡を持ち、それをフロドに見せてくれた。水鏡の中に、ホビット庄が闇の軍勢に征服された光景や、サウロンの視線を目の当たりにして怖気づくフロドを、ガラドリエルは「あなたは選ばれた指輪の持ち主なのです。どんな小さな存在でも、未来の行く末を変える力は持っているのです」と勇気づける。そしてエルフに最も愛されているという星の明かりが入った玻璃(=ガラス)の瓶をフロドに渡した。フロドたちはエルフの小船で大河アンドゥインを下り旅を続ける。川岸に船を隠し夜になるのを待っていると、一人でいたフロドにボロミアが近づいてきた。サウロンの最も強い圧力にさらされているゴンドールを救う手段を、強大な力を持つ指輪に見出していたボロミアは次第に我を失い、フロドに襲い掛かった。闇の奴らに見つかる前に、指輪を俺に渡せと。フロドはもがきながら指輪をはめて姿を消し、ボロミアから逃れた。ボロミアはフロドを罵倒するが、ふと我に返り自分がしてしまったことに気付き泣き崩れる。怖くなって指輪をはずしたフロドをアラゴルンが見つけるが、指輪の魔力にとりつかれたボロミアを目の当たりにしたフロドは、もうアラゴルンすら信じられなくなってしまう。だが、アラゴルンは指輪の魔力に屈することなくフロドに指輪を収めさせる。そして、単独で旅を成し遂げるというフロドの覚悟を受け入れるのだった。その時、アラゴルンはフロドの剣が青い光を放っていることに気付き、オークの首領・ラーツが率いる大群が近づいていることを悟る。オークらとの乱戦の中、メリーとピピンもフロドの覚悟を察し、囮役を命がけで引き受ける。ボロミアは正気を取り戻し、メリーらを救おうと奮戦するが、ラーツが放った矢を受けて膝を屈し、メリーらは連れ去られてしまう。 そこへ駆け付けたアラゴルンはラーツと対決し見事討ち倒すも、ボロミアは今際の際であった。指輪の魔力に屈した自身の弱さを謝罪するボロミアへ、アラゴルンは王としての責務を果たすことを約束すると、ボロミアは「我らの首領、我らの王よ」との言葉を残し、安らかに息を引き取った。フロドは一人で滅びの山に旅立とうとしていたが、サムが一人では行かせないと駆け付ける。拒否するフロドだったが、サムが自分にもガンダルフと約束したフロドを守るという使命があると決意を語ると、フロドはその決意を受け入れ共に行くことを許諾し、二人で旅をすることとなる。ラーツの軍勢を倒したアラゴルン、レゴラス、ギムリら三人は、メリーらの救出とフロドらの旅の障害となるサウロンの目を自身らに向けさせるため、戦いの旅を続けることを決意する。
キャスト
- フロド・バギンズ : イライジャ・ウッド(日本語吹替版:浪川大輔)
- サムワイズ・ギャムジー(サム) : ショーン・アスティン(谷田真吾)
- ペレグリン・トゥック(ピピン) : ビリー・ボイド(飯泉征貴)
- メリアドク・ブランディバック(メリー) : ドミニク・モナハン(村治学)
- ガンダルフ : イアン・マッケラン(有川博)
- アラゴルン : ヴィゴ・モーテンセン(大塚芳忠)
- レゴラス : オーランド・ブルーム(平川大輔)
- ギムリ : ジョン・リス=デイヴィス(内海賢二)
- ボロミア : ショーン・ビーン(小山力也)
- ガラドリエル : ケイト・ブランシェット(塩田朋子)
- サルマン : クリストファー・リー(家弓家正)
- エルロンド : ヒューゴ・ウィーヴィング(菅生隆之)
- アルウェン : リヴ・タイラー(坪井木の実)
- ビルボ・バギンズ : イアン・ホルム(山野史人)
- ケレボルン : マートン・チョーカシュ(家中宏)
- ハルディア : クレイグ・パーカー(安井邦彦)
- ゴラム : アンディ・サーキス(長島雄一)
- オソ・サックヴィル=バギンズ : ピーター・コリンガム(『SEE』のみ)
- ロベリア・サックヴィル=バギンズ : エリザベス・ムーディ(水原リン)(『SEE』のみ)
- バーリマン・バタバー : デビッド・ウィーザリー(緒方賢一)
- ブリー村の門番 : マーティン・サンダーソン(益富信孝)
- マゴット : キャメロン・ローズ(斎藤志郎)
- ラーツ : ローレンス・マコーレ(平尾仁)
- サウロン : サラ・ベイカー
- その他(廣田行生、中谷一博、植松りか、吉田裕秋、矢嶋俊作、西前忠久、増岡太郎、中村謙吾、内山昂輝、宮里駿、青木千奈美、鈴木里彩、木村優梨香、藤本はるか、桜瀬まり、市川まゆ美、高越昭紀、安奈ゆかり、原奈津季)
スタッフ
- 監督・製作 : ピーター・ジャクソン
- コンセプトアートデザイナー : アラン・リー、ジョン・ハウ
- VFX : WETAデジタル、デジタル・ドメイン、アニマル・ロジック
- 音楽 : ハワード・ショア
- 主題歌 : エンヤ「メイ・イット・ビー」
- 日本語吹き替え版翻訳:平田勝茂
- 日本語字幕版翻訳:戸田奈津子
商品
DVD
- コレクターズ・エディション
- 品番:PCBH-50062
- 2枚組(本篇Disc・特典Disc共に片面2層)。本篇Disc・特典Disc共にスーパーピクチャーレーベル仕様。初回生産分のみブックケース入りデジパック仕様。
- スペシャル・エクステンデッド・エディション
- 品番:PCBH-50063
- 4枚組(本編Disc1,2・特典Disc1,2共に片面2層)。本篇ディスクには、劇場未公開映像を約40分追加した特別版本篇を収録。特典ディスクには、「コレクターズ・エディション」と重複しない、新たな特典映像を収録。ハードケース入りデジパック仕様。
- コレクターズ・エディション トリロジーBOXセット
- 品番:PCBH-60004
- 6枚組。収録されるDVDの内容・仕様は、第1部 - 第3部「コレクターズ・エディション」と同一。
- スペシャル・エクステンデッド・エディション トリロジーBOXセット
- 品番:PCBH-60005
- 12枚組。収録されるDVDの内容・仕様は、第1部 - 第3部「スペシャル・エクステンデッド・エディション」と同一。
公式ライセンスジュエリーが株式会社アイ・ケイによって製造販売されている。
Blu-ray
- トリロジーBOXセット
- 品番:
- 6枚組。収録される内容は、第1部 - 第3部の「コレクターズ・エディション」。特典ディスクはDVD。
- エクステンデッド・エディション トリロジーBOX
- 品番:
- 15枚組。収録される内容は、第1部 - 第3部「スペシャル・エクステンデッド・エディション」。日本初登場のDVD3枚を含む特典DVD9枚を収録。
ゲーム
出典
- ^ a b “The Lord of the Rings: The Fellowship of the Ring (2001)”. Box Office Mojo. 2009年11月24日閲覧。
- ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)620頁
- ^ 『キネマ旬報』2023年3月下旬特別号 p.37
- ^ “The Lord of the Rings: The Fellowship of the Ring”. Box Office Mojo. 2021年9月23日閲覧。
外部リンク
指輪物語
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指輪物語 The Lord of the Rings |
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著者 | J・R・R・トールキン | |
訳者 | 瀬田貞二(1972年 - 1975年) | |
発行日 | Vol. 1. The fellowship of the ring(1954年) Vol. 2. The two towers(1954年) Vol. 3. The return of the king(1955年) |
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発行元 | アレン・アンド・アンウィン | |
ジャンル | ファンタジー、ハイ・ファンタジー、冒険フィクション | |
国 | ![]() |
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言語 | 英語 | |
形態 | 上製本・並製本(23cm) | |
前作 | ホビットの冒険 | |
コード | OCLC 1487587 | |
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『指輪物語』(ゆびわものがたり、原題: The Lord of the Rings)は、イギリスのJ・R・R・トールキンによる長編小説。エルフや人間が国家を築き、戦争を繰り広げる架空の世界を舞台としたハイ・ファンタジー作品である。初期作品『ホビットの冒険』の続編として始まるが、より大きな物語になった。1937年から1949年にかけて少しずつ書かれたが、執筆期間の大部分は第二次世界大戦中であった[1]。最初の版は1954年から1955年にかけて3巻本として出版された[2]。以来多くの言語に翻訳され、増刷を重ね、20世紀の文学で最もポピュラーな作品の一つになった。
概要
『指輪物語』の舞台となる場所は地球である。しかしその舞台となる時代は、著者が創造した歴史上におけるアトランティス崩壊後にあたる遠い昔であると設定されている[3]。トールキンはこの背景世界に、古英語のmiddanġeard(ミドガルド)を現代語化した英語名Middle-earth(中つ国)を与えた[4]。物語は冥王サウロンの作った力の指輪の存在を軸に、ホビットやエルフ、人間、ドワーフ、イスタリ(魔法使い)、ゴブリン(トールキンはほとんどの場合オークと呼ぶ)、トロルなど、多彩な種族を巻き込んで展開する。ホビット庄(シャイア)で静かに始まった物語は、やがて中つ国全域を舞台として、世界の運命を決する指輪戦争の成り行きを辿ることになる。本編の他に、豊富な歴史的および言語学的背景資料を提供する、六つの追補編が添えられている[5]。
『指輪物語』はトールキンの他の作品と同様、その文学的な主題と起源に対し、多くの研究者によって広範囲にわたる分析がなされた。『指輪物語』は大作であるが、実はこの物語は1917年以来トールキンが長年取り組んで来た、巨大な神話群または伝説体系(legendarium、レジェンダリウム)の、最後の一篇でしかない[6]。『指輪物語』への影響をあたえたものとして、言語学、神話および宗教があげられる。そしてそれらと同様、トールキン以前のファンタジー作品と第一次世界大戦でのトールキン自身の経験が作品に大きな影響を与えている。一方で『指輪物語』はかなりの影響を現代のファンタジーに与えたと考えられていて、トールキンの作品の衝撃の大きさから、「トールキニアン」(Tolkienian)と「トールキン風」(Tolkienesque)といった単語の使用が、オックスフォード英語辞典に収録された[7]。
『指輪物語』は絶大かつ永続的な人気を得て、大衆文化に頻繁に参照され、ファンによるトールキン・ファンダムが形成され、トールキンとその作品に関する多くの本が出版された。『指輪物語』は短編、ゲーム、美術作品、および音楽作品にさまざまな着想を付与し続けている。広範なメディアでトールキンの作品はよく上演され、特に『指輪物語』はラジオ、劇場、および映画で上演された。2001年 - 2003年の映画『ロード・オブ・ザ・リング』三部作のリリースは、本作の認知度・影響力をさらに高めることとなった[8]。
三部作はすべて世界史上のベストセラーのトップ10に入り、それぞれ1億5500万部、1億5000万部、1億4000万部を売り上げている[9][10][11]。
本書の構成
トールキンは、『ホビットの冒険』を書いた後、別の本を書くつもりはなかったが、出版社に説得され、「新ホビットの冒険」を構成しはじめた。完璧主義者であるトールキンの希望のため、執筆ははかどらなかった。かれは小説作品を準創造(sub-creation)、そしてかれ自身を準創造者と考えて、創造をかれの義務であると信じていたため、その創作には妥協がなかったものと推測される。
3巻構成版が非常に広く流通しているので、作品はよく『指輪物語』三部作と呼ばれるが、一つの小説として構想され書かれたので、これは厳密には正しくない。元々トールキンは本作を、大きな一巻本で刊行しようと意図していたのだが、これは第二次世界大戦後の紙不足のために不可能になり、そのかわりに『旅の仲間』(第1部、第2部)、『二つの塔』(第3部、第4部)、『王の帰還』(第5部、第6部、追補編)の3巻に分割され、1954年から1955年の間に出版された。1966年、この他にファンの作った三つの索引が『王の帰還』に追加された。
分割の際に、第5部・第6部に対する『王の帰還』という題について内容を知らせすぎるとしてトールキンは難色を示していた。トールキン自身はこの部分に対し「指輪戦争」を提案していたが、出版社に退けられた。トールキンがもともと6部構成につけようとしていた題は次のとおりである。
- 第1部「指輪、世に出る」 The Ring Sets Out
- 第2部「指輪、南へ行く」 The Ring Goes South
- 第3部「アイゼンガルドの反逆」 The Treason of Isengard
- 第4部「指輪、東へ行く」 The Ring Goes East
- 第5部「指輪戦争」The War of the Ring
- 第6部「第三紀の終わり」 The End of the Third Age
作品全体の名前はLotR(LOTR)あるいは単にLRと、三巻はそれぞれ、FR、FOTRあるいはFotR(The Fellowship of the Ring)、TTあるいはTTT(The Two Towers)、そしてRK、ROTKあるいはRotK(The Return of the King)と略記される。
いくつかの場所や登場人物について、トールキンは自ら幼年期にすごしたセアホール(当時はウォリックシャーの一農村で現在はバーミンガムの一部)、そしてバーミンガム自体から着想を得ている。
出版史
最初、全3巻はアレン・アンド・アンウィン社から1954年から1955年にかけて、数か月おきに刊行された。その後、多数の出版社が1巻、3巻、6巻あるいは7巻の体裁で複数回にわたり再発行した。ISBN 0-007-20363-2(全4巻セット)等が現在入手可能である。
1960年代初期、ペーパーバック出版社エース・ブックスのSFの編集者ドナルド・A・ウォルハイムは、『指輪物語』の米国ハードカバー版は、米国の著作権法では保護されないと考えた。そしてエース・ブックスはトールキンに許可を得ず、印税も払わずに本作を出版し始めた。
トールキンは、かれに手紙を書いた米国のファンへこのことをはっきりと述べたため、ファンによる草の根の圧力は次第に大きくなり、エース・ブックスはそれらの出版を取りやめ、正式な出版の場合よりはかなり低い額ではあるが、トールキンへの名目上の印税支払をすることになった。しかしながら、正式に認可された版がバランタイン・ブックスから出版され、すさまじい商業的成功を得たため、トールキンは十分に報われることとなった。1960年代半ばには、本作はアメリカで最も有名な作品の一つになり、「ガンダルフを大統領に!」といったスローガンが現れるなど、社会現象とまでなった。
本作は多数の言語に翻訳されたが、トールキンは言語学の専門家として、これらの翻訳の多くを検査し、翻訳過程およびかれの作品内容両方を説明するコメントをした。
デンマーク語版の翻訳作業にはマルグレーテ2世も参加しており、挿絵もマルグレーテ2世によるものである[12]。
トールキンによるエピック・ファンタジーの大成功で、ファンタジーへの需要が非常に大きくなり、このジャンルは大きく花開いたと言える。以後、ファンタジーの多くの良書が出版されたが、特筆すべき作品としては、アーシュラ・K・ル=グウィン の『ゲド戦記』やステファン・ドナルドソンの『信ぜざる者コブナント』がある。
1987年、テキストの電子化により、英米のテキストが一致した。
2004年、50周年記念版として、クリスティーナ・スカル、ウェイン・G.ハモンドによる注釈。トールキン作の「マザルブルの書」の挿絵つきで出版された。2005年、クリスティーナ・スカル、ウェイン・G.ハモンドによる索引の再構成、テキストの全面見直し版が出版された。
他の芸術分野すべてと同じように、立派な作品を真似ただけの派生本はたくさん現われた。『指輪物語』の筋をなぞっただけの派生品について、トルキニスク(Tolkienesque)という用語が使われるようになった。魔法のファンタジーの世界を邪悪な冥王の軍隊から救う探究に乗り出す冒険者の一団が…というストーリーがそれにあたる。
日本語版

1972年から1975年に掛けて瀬田貞二訳の全6巻が評論社から出版され、1977年に同社から内容のほぼ変わらない文庫版全6巻が出版された。1992年、既に亡くなっていた瀬田貞二の訳文をもともと協力していた田中明子が全面的に見直し、両名の共訳という名義になり愛蔵版全3巻、A5版全7巻、文庫版全9巻の三種が発行された。愛蔵版とA5版では、「追補編」Dの後半以降が追加され全訳となった。2003年には、文庫版に第10巻『追補編』が追加発行された。2020年に電子書籍化された際に、長く懸案だった訳文・固有名詞の見直しが行われ、2022年に刊行された「最新版」にもこれが反映されている[13][14]。
作中にある英語由来の固有名詞を翻訳する際には、各国の言語に寄り添うようにというトールキンの意向を反映して、瀬田貞二訳では幾つかの人名や地名が日本語に翻訳されている。
- Black Riders → 黒の乗手
- Easterlings → 東夷
- Glittering Caves → 燦光洞
- Gollum → ゴクリ[注 1]
- Middle-earth → 中つ国
- Oliphaunt → じゅう
- Rangers → 野伏
- Rivendell → 裂け谷
- Shadowfax → 飛蔭
- The Shire → ホビット庄
- Sting → つらぬき丸
- Strider → 馳夫
また、ゴクリが一つの指輪に呼び掛ける“my precious”を「いとしいしと」、マザルブルの間でフロドが上げる鬨の声“Shire!”を「ホビット庄の一の太刀!」と訳した部分などは、瀬田貞二の独創性を示す好例である。なお、瀬田貞二訳で粥村と訳されていたBreeは、田中明子共訳ではブリー村と修正されている。
書籍
『指輪物語』はトールキン自身の言語学、おとぎ話、北欧神話、ケルト神話に対する興味から始まった。トールキンは驚くほど自らの世界を詳細に形成し、中つ国とその世界のために、登場人物の系図、言語、ルーン文字、暦、歴史を含む完全な神話体系を創造した。この補足資料のいくらかは『指輪物語』「追補編」で詳述されている。神話の物語は『シルマリルの物語』と題する聖書のような叙事詩的長編へと織りあげられた。
J・R・R・トールキンは以前 『指輪物語』は「基本的には宗教的でカトリック的作品」であると記述した(The Letters of J. R. R. Tolkien, #142)。そこではゴクリへのビルボおよびフロドによって示される慈悲および哀れみという大きな美徳が勝利をおさめる。フロドが一つの指輪の力と戦ったとき、トールキンの心には主の祈りの言葉「我らを試みに遭わせず悪より救い出したまえ」が常にあった(同書#181, #191)。トールキンは、自分の作品はどんな種類の寓意をも含まないと繰り返し主張し、また、その問題についてのかれの考えが序文に述べられているのだが、支配の指輪は原子爆弾の寓話であるという推測をするものは多かった。
『指輪物語』のプロットは、前作の『ホビットの冒険』から、そしてより間接的にではあるが『シルマリルの物語』の歴史から組み立てられている。『シルマリルの物語』は、『指輪物語』の登場人物が過去として想起する出来事を含んでいる。ホビットたちは、かれらの全世界を脅かす大きな出来事に巻き込まれ、悪の召使いサウロンは、かれの権力を奪い返すことができる手段として、失われた一つの指輪を回復しようとする。
あらすじ
人間、ホビット、エルフ、ドワーフ、オーク、トロルなどが住む架空の世界である「中つ国(Middle-earth)」を舞台とし、主人公のホビット族であるフロドを含む9人の旅の仲間が、冒険と闇の勢力との戦いを繰り広げる。諸悪の根源・冥王サウロンを完全に滅ぼすため、全てを統べる「一つの指輪」を破壊するための冒険と友情が描かれる。その物語は、太古の昔ホビットにより書かれた架空の書物「西境の赤表紙本」の写本を発見したトールキンがその抜粋を翻訳した物である、という体裁をとっている。
より詳細な粗筋は『旅の仲間』、『二つの塔』、『王の帰還』の項を参照のこと。
映画化

ビートルズ版の計画があったが実現しなかった。スタンリー・キューブリックも映画化する可能性を調査したが、そのためには、あまりに「壮大」であるとその考えを放棄した、といわれている。1970年代の中頃、有名な映画監督のジョン・ブアマンは、権利所有者で製作者のソウル・ゼインツと共同で、実写映画についての検討をおこなったが、当時はあまりにも費用がかかりすぎると分かった。
1978年、ランキン・バススタジオとトップクラフトは、『指輪物語』関連で最初の映画化として、テレビ放映用アニメーション版『ホビットの冒険』を製作した。これは『指輪物語』の前篇にあたる。
その直後に、ソウル・ゼインツは、ランキン=バスの後を継いで、『旅の仲間』および『二つの塔』の前半部分をアニメーション映画として製作した。1978年、ユナイテッド・アーティスツがリリースした『指輪物語』の監督はラルフ・バクシで、俳優の姿を撮影して、その上から作画するという「ロトスコープ」と呼ばれるアニメーション技術を特色としていた。(おそらく予算の圧迫あるいは超過、あるいは大作と取り組む困難のために)この映画の品質は不均一であった。マックス・フライシャーのロトスコープ技術を使い、実際のアクション・シーケンスの上からアニメーションの絵を書いて、ある部分は完全にうまくアニメーション化されていた。さらに、映画はヘルム峡谷の戦いの後で不意に終わるが、しかしサム、フロドおよびゴクリは死者の沼地を横断する前なのである。最善を尽くしたにもかかわらず、バクシは後編を製作することができず、物語の残りの部分はランキン=バスとトップクラフトが1980年に製作したテレビ放映用アニメーション版『王の帰還』で一部補完された。
これらの映画が若い観衆に目標とされる一方、大人のファンは物語の深みや暗さの多くが台無しになったと苦言を呈した。
このような結果から、『指輪物語』をちゃんと映画にするのは不可能だとも思われるようになった。さらに、小説への全般的な関心の減少も、映像化にこぎつけるのを難しくした。しかしながら、映画製作技術の進歩、中でもコンピュータグラフィックスの進歩により、映画化が実現可能になった。
ミラマックス映画は、ピーター・ジャクソンを監督として、『指輪物語』の完全実写映画化を開始した。資金調達が失敗に終わりそうになったとき、ニュー・ライン・シネマが製作を引き継いだ(ミラマックスの幹部ハーヴェイ・ワインスタインおよびボブ・ワインスタインは、最後まで映画の製作に残った)。
三部作の実写映画は同時に撮影された(例えば、大きな戦闘シーン等に広範囲にコンピュータで生成した画像を追加した)。『ロード・オブ・ザ・リング』は2001年12月に、『ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔』は2002年12月に、そして『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』は2003年12月に公開された。三つの映画はそれぞれの年にすべて長編ドラマ・プレゼンテーション部門のヒューゴー賞を受賞した。
これらの映画が物語を多少変更しており、おそらく、トールキンのもともとの考えとは本質的に異なるところがあると批評した者もあったが、多くは素晴らしい作品として賞賛した。有名な批評家ロジャー・エバートは「ジャクソンは、文学の魅惑的でユニークな部分をとって、現代のアクション映画の用語にそれを再話した。…かれがこの映画で行ったことは恐ろしく困難であり、かれは賞賛に値するが、トールキンに忠実にある方がもっと困難で、勇敢だっただろう」と述べている。
これらの映画はアカデミー賞で17のオスカー(『ロード・オブ・ザ・リング』で4、『二つの塔』で2、『王の帰還』で11)を獲得し、「ファンタジー映画はアカデミー作品賞を受賞出来ない」というジンクスも打ち破った。しかし『ロード・オブ・ザ・リング』で助演男優賞にイアン・マッケランがノミネートされたものの俳優部門での受賞はなかった(その理由はあまりにも登場人物が多すぎるからだと言われている)。前二作に比して『王の帰還』でのノミネート数が突出し、ノミネートされた全ての部門でオスカーを総嘗めにしたのは、三部作全体に対する評価が作品が完結した時点で為された結果と広く見なされている。
視覚効果、とくに感動的なディジタル登場人物であるゴクリの創造は画期的である。一年半かけて三つの映画を同時に撮ってしまうという、撮影の規模だけでも先例がない。
映画は、本質的な興行的成功を証明した。ニュージーランドのウェリントンで、2003年12月1日に行われた『王の帰還』のプレミアはファンの祝賀と公式のプロモーションのうちに行われた(映画の製作はニュージーランドの経済に著しく寄与した)。映画史上最大の水曜日の初日となったといわれる。『王の帰還』はさらに、1997年の『タイタニック』以後初めて10億ドル(全世界)の興行収入を得た映画となった。2004年のアカデミー賞で、『王の帰還』は6年前の『タイタニック』と同じく、11の部門でオスカーを獲得した。11部門の受賞は『ベン・ハー』『タイタニック』と並んで史上1位。全ノミネートで受賞した記録では単独1位である。
テレビドラマ化
2017年、アマゾン・スタジオがテレビドラマ化の権利を獲得した。複数シーズンの契約であり、映画『ロード・オブ・ザ・リング』(2001年)の前日譚となる予定。また、さらなるスピンオフシリーズの可能性も契約には含まれている模様[15]。2018年4月現在、5シーズンが予定されており、権利獲得だけで2億5000万ドル、製作費はテレビドラマ史上最高額となる10億ドルを超えるとも言われている。これは、『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』の世界興収とほぼ同じである。契約上、2年以内に製作をスタートする必要があるとのこと[16]。
ラジオドラマ化
BBCは、13回の『指輪物語』ラジオドラマ化を1956年に、6回の『ホビットの冒険』を1968年に制作した。トールキンがどちらかのシリーズを聞いたことがあるかどうかはわからない。1956年のシリーズの録音の存在は知られていないが、しかし『ホビットの冒険』は残っている。非常に原作に忠実なドラマ化であり、いくつかの過去の参照として『指輪物語』や『シルマリルの物語』が組み込まれている。
1979年ドラマ化がアメリカで放送され、続いてテープとCDも発売された。キャストまたはクレジットは包装に記されていない。俳優ごとに別々に録音され、様々な部分を編集でつなぎ合わせたようだ。したがって、俳優が一緒に録音した、BBC版と異なり、キャストのだれも現実に互いに対話していないので、非常に出来が悪い。
1981年、BBCは構想も新たに、13回の『指輪物語』を26回30分に分けてドラマ化を放送した。『指輪物語 (1981年のラジオドラマ)』を参照のこと。
大衆文化への影響

文学
現代のファンタジー文学に与えた影響は大きく、テリー・ブルックス、レイモンド・E・フィースト、エスター・M・フリズナーなど、多くのファンタジー作家がトールキンの影響を受けたことを表明している[17]。1970年代以降、テリー・ブルックスの『シャナラの剣』やステファン・ドナルドソンの「信ぜざる者コブナント」シリーズといった、トールキンの流れを汲む作品が出版され、人気を博した[18]。このようなハイ・ファンタジーとも呼ばれるファンタジー文学は、トールキンの言うところの「準創造」(ファンタジー世界を創作することを意味する造語)を実践し[19]、多くのハイ・ファンタジー長編が「トールキンばりの」と形容された[20]。より直接的な『指輪物語』関連の様々な参照としては例えば、
- スティーヴン・キングとピーター・ストラウブの共著による小説『タリスマン』にはエントが出てくる。
- 作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズ著『魔法使いハウルと火の悪魔』の中で裂け谷"Rivendell"と書かれた表札の下げられた扉が出てくる。
- 『クリプトノミコン』シリーズの現代のヒーローはかれ自身をドワーフと、かれの祖父の暗号解読者をエルフと、元合衆国海軍SEAL隊員を人間の種族の一人と、またかれの宿敵(精神病の弁護士)をゴクリと呼んでいる。
- ドイツのファンタジー作家ラルフ・イーザウの『暁の円卓』でトールキンが登場し、主人公デービッドと指輪談義をし、『指輪物語』の執筆を計画していることを明かす。
映像と音楽
- スウェーデンのミュージシャン、ボ・ハンソンは『指輪物語』を原作とするアルバム「Sagan om Ringen」を1970年に製作。その後に英語版の「Lord of the Rings」(1972年)も発表している。
- テレビ番組『バビロン5』には時々『指輪物語』へのオマージュや似たような神話的叙事詩のテーマがあらわれる。
- ブルーグラス・グループ、ニッケル・クリークに「トム・ボンバディルの家 - The House of Tom Bombadil」と呼ばれる歌がある。
- フィンランドのバンド、ナイトウィッシュには「エルヴェンパス - Elvenpath」(『エンジェルズ・フォール・ファースト』収録)という『指輪物語』に関連する歌がある[21]。
- プログレッシブ・ロック・バンドのグラス・ハマーには、「ニムロデル - Nimrodel」や『ドゥーナダンの旅 - Journey of the Dúnadan』他、多数のトールキンの影響を受けた作品がある。
- エンヤは1991年に「ロスローリエン - Lothlórien」をレコーディングし、ピーター・ジャクソンの映画「ロード・オブ・ザ・リング」のサウンドトラックのために"May It Be"と"Aníron"を作った。
- デンマークの音楽グループ、トールキン・アンサンブルが『指輪物語』に含まれる詩や歌を演奏したCDがClassicoレーベルより1997年以降5枚リリースされている。3枚目の作品『At dawn in rivendell」(デッカ)には、ピーター・ジャクソンの映画で魔法使いサルマンを演じた俳優クリストファー・リーが参加している。
- ジャーマンメタルバンドブラインド・ガーディアン のアルバム『テイルズ・フロム・ザ・トワイライト・ワールド - Tales from the Twilight World』には『指輪物語』に関連する「ロード・オブ・ザ・リングズ - Lord of the Rings」という歌がある。さらに、かれらは『シルマリルの物語』を原作とするアルバム『ナイトフォール・イン・ミドル・アース - Nightfall in Middle-Earth』をリリースし[22]、それには、『シルマリルの物語』の一部に基づいた「カース・オブ・フェアノール - The Curse of Fëanor」のような歌を含んでいる。かれらの他の作品のうちのいくつかは、トールキンの創造への言及がある[23]。
- オーストリアのニュー・エイジ・ミュージシャン、ガンダルフの名前はホビットたちの友人である魔法使いにちなんで選ばれた。『指輪物語』のテーマや登場人物に関連したつくつかの音楽を作曲し、それらのうちのいくつかはかれの2番めのアルバム「想像 - Visions」に入っている。
- レナード・ニモイの音楽「The Ballad of Bilbo Baggins」は、このシリーズ(特に『ホビットの冒険』)を原作とする。
- レッド・ツェッペリンの音楽「ミスティ・マウンテン・ホップ - Misty Mountain Hop」(『レッド・ツェッペリン IV』収録)はトールキンの霧ふり山脈 (Misty Mountains) にちなんで命名されている。「限りなき戦い」(同作収録)は『王の帰還』のペレンノール野の合戦 の寓話である。「ランブル・オン Ramble On」(『レッド・ツェッペリン II』収録)にはゴクリとモルドールが登場する。
- ラッシュ のアルバム『夜間飛行 - Fly By Night』には、「リベンデル - Rivendell」という歌がある。
- スティクスのアルバム『ピーシズ・オブ・エイト~古代への追想 - Pieces of Eight』には『指輪物語 - Lords of the Ring』という歌がある。
- Alan Horvathも『指輪物語』を原作とするアルバム(2004)を作った。
- ブロブディンナジエン・バーズはそのトラックの一つを「Tolkien」とリミックスを「The Lord of the Rings」と名付けた。
- T・レックスの前身ティラノザウルス・レックスでマーク・ボランのパートナーだったスティーブ・ペレグリン・トゥックの名前は『指輪物語』の登場人物ピピンからとられている。彼らのデビュー・アルバム『ティラノザウルス・レックス登場!!』には「ちっちゃなトランペット・ブルース - Dwarfish Trumpet Blues」という曲があり、『指輪物語』をはじめとするファンタジー文学の影響が強い。
- オランダの作曲家ヨハン・デ・メイは、最初の本格的な作曲作品として1984年から1988年にかけて5楽章からなる吹奏楽のための交響曲第1番『指輪物語』を作曲した(後に管弦楽に編曲)。1989年サドラー賞受賞。
- アメリカの作曲家ハーバート・オーウェン・リードは、管弦楽のために「エントの目覚め」(Awakening of the Ents)(後に吹奏楽に改作)と、吹奏楽と合唱のために「ロスローリエンに」(Of Lothlórien)を作曲している。
- カウント・グリシュナックが結成したバンドの名前は登場人物のウルク=ハイからとっている。
ロールプレイングゲーム
1970年代にロールプレイングゲームを広めた『ダンジョンズ&ドラゴンズ』(以下、D&D)は、安田均や小谷真理によれば『指輪物語』の影響を受けている[24][25]。D&Dは中つ国にみられる種族、とりわけハーフリング(ホビットの言い換え)、エルフ(当作品と同様、ダークエルフと区別される)、ドワーフ、ハーフエルフ、オーク、ドラゴンを扱っている。ただし、このゲームの主導的デザイナーであったゲイリー・ガイギャックスは、インタビューで自分は『指輪物語』にはあまり熱中しなかったと述べ、また、D&D/AD&Dにトールキンからの強い影響があったことは確かだが、さまざまな種類のファンタジーから広く浅く題材を取ったのでトールキンはその中のひとつにすぎない、ということを主張した[26]。また、デイヴィッド・プリングルの『ファンタジー百科事典』は、1960年代後半に『指輪物語』がブームになったことで、D&Dのようなファンタジー要素をもつゲームがヒットする素地ができあがったと指摘している[27]。『指輪物語』はD&D以外のエピック・ファンタジーを扱うファンタジー・ロールプレイングゲームやコンピュータRPGなどにも直接・間接の影響を与えた[28]。『指輪物語』を原作とするテーブルトークRPGとして『指輪物語ロールプレイング』(Middle-earth Role Playing、略称MERP)も存在する。
ローグライクゲームのような、アマチュア制作が主流である作品群への影響もあり、Angbandは世界観をそのまま採用している。またハッカー文化界隈でも引き合いに出される「お気に入り」の作品の一つとなっており、スラッシュドット等のニュースサイトでも、指輪物語ネタが振られる様子が見られる。映画化の折には、作品内容に踏み込んで、熱心なファン活動も見られた。
米国ボストン(マサチューセッツ州)に拠点をおくTurbine社が新たにMMORPGとして『The Lord of The Rings Online -Shadows of Angmar』(略称:LOTRO)を開発、2007年Q1に正式リリース。こちらは映画ではなく小説に基づくストーリーラインで、原作に登場するキャラクターがNPCとして登場する。2006年8月、さくらインターネット社が日本での販売権利を獲得し、2007年6月よりサービスを開始するが業績不振により2009年9月に撤退している。
また、コンピュータRPGとして、日本語版はスタークラフトがPC-9800シリーズ対応として制作・販売していた。
ボードゲーム
『指輪物語』は、幾度もボードゲーム化されている。
- SPI社
- War of the Ring
- 旅の仲間の冒険を描くキャラクターゲームに、軍事的な衝突を描いたキャンペーンゲームをアドオンする形になっている。ほかにミニサイズのウォーゲームである「サウロン」と「ゴンドール」も出版された。
- I.C.E.社
- The Fellowship of the Ring
- ダイスを使ったブラインド方式の冒険主体のゲーム。
- The Riddle of the ring
- 邦題『指輪の謎』。翻訳、販売元はホビージャパン。 黒の乗り手と指輪を奪い合うゲーム。
以上はジャクソン監督の映画三部作の公開以前に発売されたもので、あくまで原作小説のファンを対象にしたゲームだったが、2001年前後から映画版の鑑賞者を意識したゲームもいくつも作られるようになった。ただし、映画版以後に出たゲームの中でもライナー・クニツィアのデザインする作品や『リスク』の変種のいくつかは、映画版だけでなく原作の『指輪物語』や関連作品にも基づいている。
- Hasbro社
- R.Di Meglio, M.Maggi, F.Nepitello
- 『Lord of the Rings -War of the Ring-』
- 指輪物語の世界を舞台にエルフ、ゴンドール、ドワーフ、サウロン等の勢力が指輪をめぐっての攻防戦を行うウォー・シミュレーションゲーム。
- 『War of the Ring Battles of the Third Age』
- 『Lord of the Rings -War of the Ring-』の追加セット。ヘルム峡谷とミナス・ティリスの戦いを再現。
- KOSMOS社
- 『The Lord of the Rings』
- 『ロード・オブ・ザ・リング ~指輪物語~』翻訳、販売元はカプコン。
ドイツ人ライナー・クニツィアがデザインした多人数協力ゲーム。プレイヤーは作中のホビットたちになり、指輪を葬るために滅びの山へ向かうのを目的とする。スゴロクのようにゴール(滅びの山)を目指すゲームだが、ゲームが進行するたびに自動的にサウロンの邪魔が入るというルールになっており、その結果でサウロンに指輪が奪われればプレイヤー全員が敗北となる。一方で誰か一人でもゴールできればプレイヤー全員の勝利になる。そのため、自分がゴールを目指すだけでなく、他者を先にゴールさせるために助けるような行動も可能となっている。英語版はHasbro社、FANTASY FLIGHT GAMES社から出版されている。
- 『Lord of the Rings : Friends & Foes Expansion』
『The Lord of the rings』の拡張キット。
- 『Lord of the Rings : SAURON Expansion』
- 拡張キット。サウロンのプレイヤーが追加。
- 『Lord of the Rings : Battlefields Expansion』
- 拡張キット。6つの大きな戦いを、それぞれ新しいゲームボードでプレイ。
- 『Der Herr der Ringe Die Entscheidung』
- ミニサイズの軍人将棋のような二人用対戦ゲーム。相手の所在や意図が分からないという構図を作り出ている。ライナー・クニツィアのデザイン。英語版『Lord of the Ring -The Confrontation-(指輪物語-対決-)』はFANTASY FLIGHT GAMES社から出版されている。ボードやコマを豪華にしたデラックス版もある。
- 『Der Herr Der Ringe Das Duell』
- モリアの坑道でのガンダルフとバルログの決闘を描くカード主体のゲーム。ピーター・ノイバウアーのデザイン。
- 『Der Herr Der Ringe Die Gefährten - das Kartenspiel』
- 第一部『旅の仲間』のカードゲーム。ライナー・クニツィアのデザイン。
- 『Der Herr der Ringe: Die Zwei Türme (Kartenspiel)』
- 第二部『2つの塔』のカードゲーム。ライナー・クニツィアのデザイン。
- 『Der Herr der Ringe - Das Kinderspiel』
- 子供用ゲーム。ライナー・クニツィアのデザイン。
- FANTASY FLIGHT GAMES社
- 『Middle-earth Quest』
日本語訳
現在入手可能な邦訳
最新版
- 最新版『指輪物語』全6巻(文庫版) 瀬田貞二・田中明子訳 伊藤盡・沼田香穂里編集協力 寺島龍一本文挿画 評論社 / 2022年10月19日
- 第1巻 『旅の仲間』上 ISBN 978-4-5660-2389-5
- 第2巻 『旅の仲間』下 ISBN 978-4-5660-2390-1
- 第3巻 『二つの塔』上 ISBN 978-4-5660-2391-8
- 第4巻 『二つの塔』下 ISBN 978-4-5660-2392-5
- 第5巻 『王の帰還』上 ISBN 978-4-5660-2393-2
- 第6巻 『王の帰還』下 ISBN 978-4-5660-2394-9
- 最新版『指輪物語』追補編(文庫版) / 2023年5月30日
- 第7巻『追補編』 ISBN 978-4-5660-2395-6
新版
- 新版『指輪物語』全3巻(愛蔵版) 瀬田貞二・田中明子訳 アラン・リー絵 評論社 1992年 ISBN 4-566-02353-2
- 第1部 『旅の仲間』ISBN 4-566-02350-8
- 第2部 『二つの塔』ISBN 4-566-02351-6
- 第3部 『王の帰還』ISBN 4-566-02352-4
- 新版『指輪物語』全7巻(A5版) 瀬田貞二・田中明子訳 寺島龍一挿絵 評論社 1992年 ISBN 4-566-02361-3
- 第1巻 『旅の仲間』上 ISBN 4-566-02354-0
- 第2巻 『旅の仲間』下 ISBN 4-566-02355-9
- 第3巻 『二つの塔』上 ISBN 4-566-02356-7
- 第4巻 『二つの塔』下 ISBN 4-566-02357-5
- 第5巻 『王の帰還』上 ISBN 4-566-02358-3
- 第6巻 『王の帰還』下 ISBN 4-566-02359-1
- 第7巻 『追補編』 ISBN 4-566-02360-5
- 新版『指輪物語』全10巻(文庫版) 瀬田貞二・田中明子訳 寺島龍一挿絵 アラン・リー絵 評論社
- 第1巻 『旅の仲間』上1 1992年 ISBN 4-566-02362-1
- 第2巻 『旅の仲間』上2 1992年 ISBN 4-566-02363-X
- 第3巻 『旅の仲間』下1 1992年 ISBN 4-566-02364-8
- 第4巻 『旅の仲間』下2 1992年 ISBN 4-566-02365-6
- 第5巻 『二つの塔』上1 1992年 ISBN 4-566-02366-4
- 第6巻 『二つの塔』上2 1992年 ISBN 4-566-02367-2
- 第7巻 『二つの塔』下 1992年 ISBN 4-566-02368-0
- 第8巻 『王の帰還』上 1992年 ISBN 4-566-02369-9
- 第9巻 『王の帰還』下 1992年 ISBN 4-566-02370-2
- 第10巻 『追補編』 2003年 ISBN 4-566-02373-7
絶版
- 『指輪物語』全6巻(A5版) 瀬田貞二訳 寺島龍一絵 評論社
- 第1巻 『旅の仲間』上 1972年
- 第2巻 『旅の仲間』下 1972年
- 第3巻 『二つの塔』上 1973年
- 第4巻 『二つの塔』下 1973年
- 第5巻 『王の帰還』上 1974年
- 第6巻 『王の帰還』下 1975年
- 『指輪物語』全6巻(文庫版) 瀬田貞二訳 寺島龍一挿絵 カバー表J.R.Rトールキン画 カバー裏J・R・R・トールキン本人 評論社文庫
- 第1巻 『旅の仲間』上 初版 1977年 ISBN 4-566-02056-8
- 第2巻 『旅の仲間』下 初版 1977年 ISBN 4-566-02057-6
- 第3巻 『二つの塔』上 初版 1977年 ISBN 4-566-02058-4
- 第4巻 『二つの塔』下 初版 1977年 ISBN 4-566-02059-2
- 第5巻 『王の帰還』上 初版 1977年 ISBN 4-566-02060-6
- 第6巻 『王の帰還』下 初版 1977年 ISBN 4-566-02061-4
脚注
注釈
- ^ 「Gollum」という名は「呑み込むような不快な音を喉から出す癖」から付けられたものであり、それを日本語的に表現したもの。
出典
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参考文献
- 板倉宏予「偉大なお父様の『指輪物語』と息子・娘の現代ファンタジー」『現代イギリス読本』川村洋・長尾輝彦編、丸善、2012年。
- 井辻朱美『ファンタジーの森から』アトリエOCTA、1994年。
- 小谷真理『ファンタジーの冒険』筑摩書房〈筑摩eブックス〉(原著1998年)。
- 安田均『ゲームを斬る』新紀元社〈Role & Roll Books〉、2006年。
- デイヴィッド・プリングル『図説 ファンタジー百科事典』日本語版監修 井辻朱美、東洋書林、2002年。
関連書
- 赤井敏夫 ASIN 4409140418, トールキン神話の世界 (神戸学院大学人文学部人間文化研究叢書) ISBN 978-4409140413
- コリン・ドゥーリエ『トールキンハンドブック』田口孝夫訳、東洋書林、2007年
関連項目
- 『ロード・オブ・ザ・リング』(映画)
- 監督・製作:ピーター・ジャクソン、フロド役にイライジャ・ウッド。三部作構成。
- 『指輪物語』(アニメ映画)
- 監督:ラルフ・バクシ1978。前編のみ
- 『The Return of The King』(テレビアニメスペシャル版 日本では公開・ビデオ発売ともになし)
- 製作:Arthur Rankin Jr. & Jules Bass 1980
- 『指輪物語ロールプレイング』(テーブルトークRPG)
- 原題は Middle-earth Role Playing system (MERP)。(1986年。日本語版は1987年)
- 『ロード・オブ・ザ・リングス オンライン』(オンラインRPG)
- 開発元:Turbine社(米) 日本語版運営:さくらインターネット
- 邦題を複数持つ作品一覧
ロード・オブ・ザ・リング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 15:20 UTC 版)
「不気味の谷現象」の記事における「ロード・オブ・ザ・リング」の解説
コンピュータアニメーションにおいて、それらしい人間の動きを実現し不気味の谷を「跳び越える」最も良い方法は、モーションキャプチャとキーフレーム法の両方が融合された方法であると言われている。前者は広く用いられる技術になったが、キーフレーム法はアニメーション産業全体でまだ広く使われている。
※この「ロード・オブ・ザ・リング」の解説は、「不気味の谷現象」の解説の一部です。
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「ロード・オブ・ザ・リング」の例文・使い方・用例・文例
- 「ロード・オブ・ザ・リング―二つの塔」はファンタジー3部作の第2部である。
- 第1部「ロード・オブ・ザ・リング―旅の仲間」では,旅の仲間9人が集結した。
- ついに,「ロード・オブ・ザ・リング」の第3部,最終章がスクリーンに登場する。
- 「ロード・オブ・ザ・リング」がアカデミー賞を総なめ
- 2月29日,第76回アカデミー賞授賞式が開かれ,「ロード・オブ・ザ・リング―王の帰還」がイベントを独占した。
- 彼は冒険ファンタジー三部作「ロード・オブ・ザ・リング」の監督として有名だ。
- 彼は「ロード・オブ・ザ・リング」3部作を監督したことで最もよく知られている。
- 「ホビット」3部作は,「ロード・オブ・ザ・リング」の舞台でもある架空の世界,中つ国を舞台にしている。
- それは「ロード・オブ・ザ・リング」の時代の60年前に起こるできごとの物語だ。
固有名詞の分類
映画作品 |
連理の枝 奇蹟のイレブン〜1966年北朝鮮VSイタリア戦の真実〜 ロード・オブ・ザ・リング 新・狐と狸 燃える洞窟 |
アメリカ合衆国の映画作品 |
ジョニーは戦場へ行った ファニー・ガール ロード・オブ・ザ・リング チャップリンの移民 沈黙の断崖 |
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