第76回アカデミー賞とは? わかりやすく解説

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第76回アカデミー賞

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 07:05 UTC 版)

第76回アカデミー賞
開催日 2004年2月29日 (2004-02-29)
会場 カリフォルニア州ロサンゼルス市ハリウッド
コダック・シアター
プレショー ビリー・ブッシュ英語版
クリス・コネリー英語版
マリア・メヌーノス英語版[1]
司会 ビリー・クリスタル[2]
プロデューサー ジョー・ロス[3]
ディレクター ルイス・J・ホーヴィッツ英語版[4]
ハイライト
作品賞 ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還
最多部門受賞 『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』 (11)
最多部門
ノミネート
『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』 (11)
TV放映
放送局 ABC
開催時間 3分45秒[4]
視聴率 4356万人
26.68% (ニールセン・レイティング英語版)[5]
 < 第75回 アカデミー賞 第77回 > 

第76回アカデミー賞(だい76かいアカデミーしょう)は、2004年2月29日にコダック・シアターで発表・授賞式が行われた。司会はビリー・クリスタル。ノミネーションは2004年1月27日に行われた。

受賞とノミネート

第76回アカデミー賞のノミネートは2004年1月27日午前5時38分PST(13時38分UTC)にカリフォルニア州ビバリーヒルズサミュエル・ゴールドウィン・シアター英語版にてアカデミー会長のフランク・ピアソンと女優のシガニー・ウィーバーより発表された[6][7]。最多ノミネートは『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』の11個、次いで『マスター・アンド・コマンダー』の10個であった。

授賞結果は2004年2月29日開催の授賞式で発表された。『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』は『ベン・ハー』と『タイタニック』と並ぶ史上最多の11部門で受賞を果たした[8]。またノミネートされた部門全てで勝利したが、これは『恋の手ほどき』と『ラストエンペラー』の9部門を超える史上最多記録であった[9]。さらに演技部門で1つもノミネートされずに作品賞を獲得した10例目となった[10]ソフィア・コッポラはアメリカ人女性としては初めて、女性としても史上3人目の監督賞候補者となった[11]。また彼女は脚本賞を獲得したが、父のフランシス・フォード・コッポラと祖父のカーマインも受賞経験者であり、3世代にわたってオスカー受賞者を達成した2例目となった[12]。主演女優賞にノミネートされたケイシャ・キャッスル=ヒューズは当時13歳であったが、これは2013年にクヮヴェンジャネ・ウォレス(9歳)に更新されるまでは同部門史上最年少記録であった[13]。『ミスティック・リバー』のショーン・ペンティム・ロビンスはそれぞれ主演男優賞と助演男優賞を獲得し、男優の両部門を制した史上4例目となった[14]

結果

ピーター・ジャクソンは監督賞・脚色賞・作品賞を獲得した。
ショーン・ペンは主演男優賞を獲得した。
シャーリーズ・セロンは主演女優賞を獲得した。
ティム・ロビンスは助演男優賞を獲得した。
レネー・ゼルウィガーは助演女優賞を獲得した。
ソフィア・コッポラは脚本賞を獲得した。
ドゥニ・アルカンは外国語映画賞を獲得した。
アダム・エリオット英語版は短編アニメ映画賞を獲得した。
ハワード・ショアは作曲賞・歌曲賞を獲得した。
アニー・レノックスは歌曲賞を獲得した。
リチャード・テイラーはメイクアップ賞・衣裳デザイン賞を獲得した。

受賞者は各項目最上段に太字でダブルダガー () 付きのものである[15]

アカデミー名誉賞

複数の部門での候補及び受賞作品

複数の部門で受賞した作品
受賞数 映画
11 ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還
2 マスター・アンド・コマンダー
ミスティック・リバー

プレゼンター

授賞式情報

司会のビリー・クリスタルはこれで授賞式の司会は8回目となり、余裕の進行ぶりであった。『ターミネーター3』、『マスター・アンド・コマンダー』、『ファインディング・ニモ』、『恋愛適齢期』、『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』、『ラスト サムライ』といったヒット映画のパロディや、作品賞を紹介するメドレー、ロビン・ウィリアムズの物まねなどを披露した。

ABCは放送中の不測の事態に対応するため、ライブではなく5秒遅れで授賞式を放映した。

In Memorial

昨年亡くなった映画人を偲ぶIn Memorialにはトム・ハンクスが登場し、コメディアン・俳優のボブ・ホープ (2003年7月没)の功績を称えた。ボブ・ホープはアカデミー賞の司会を18回も務めた。また、ジュリア・ロバーツオスカーを4度受賞したキャサリン・ヘプバーン(2003年6月没)を紹介した。更に、映画芸術科学アカデミーの会長フランク・ピアソンは、同じく協会の会長を務めたことのあるグレゴリー・ペック(2003年6月没)にスポットを当てた。その他には俳優のウェンディ・ヒラーホープ・ラングマイケル・ジェッターチャールズ・ブロンソンデヴィッド・ヘミングスアート・カーニーロバート・スタックグレゴリー・ハインズアラン・ベイツ、ドナルド・オコナー、アン・ミラー、脚本家のジョージ・アクセルロッド、デヴィッド・ニューマン、監督のエリア・カザンジョン・シュレシンジャースタン・ブラッケージ、ドキュメンタリー作家のレニ・リーフェンシュタール、プロデューサーのレイ・スターク、作曲家のマイケル・ケイメンらの功績が称えられた。

参考文献

  1. ^ Leviste, Lanz (2004年3月12日). “The King sweeps the Oscars”. The Philippine Star (PhilStar Daily, Inc.). オリジナルの2014年2月3日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140203012124/http://www.philstar.com/young-star/242278/king-sweeps-oscars 2013年7月19日閲覧。 
  2. ^ “Billy Crystal will MC Oscars”. The Guardian (Guardian Media Group). (2003年9月25日). オリジナルの2013年10月10日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20131010081828/http://www.theguardian.com/film/2003/sep/25/awardsandprizes.news 2013年7月8日閲覧。 
  3. ^ Lubrano, Alfred (2003年9月25日). “Lord of the Oscars: Billy Crystal's back”. The Philadelphia Inquirer (Philadelphia Media Network). オリジナルの2014年2月19日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140219084532/http://articles.philly.com/2003-09-25/news/25457055_1_peta-crabs-food-poisoning 2013年7月8日閲覧。 
  4. ^ a b Lowry, Brian (2004年2月29日). “Review: "The 76th Annual Academy Awards"”. Variety (PMC). オリジナルの2013年10月10日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20131010082030/http://variety.com/2004/film/reviews/the-76th-annual-academy-awards-1200534757/ 2013年7月8日閲覧。 
  5. ^ Levin, Gary (2004年3月1日). “Oscar back to form with 43.5M viewers”. USA Today (Gannett Company). オリジナルの2013年10月17日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20131017200222/http://usatoday30.usatoday.com/life/movies/movieawards/oscars/2004-03-01-oscar-ratings_x.htm 2013年7月15日閲覧。 
  6. ^ Susman, Gary (2004年1月27日). “Three-'Ring' Circus”. Entertainment Weekly (Time Warner). オリジナルの2013年10月4日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20131004214300/http://www.ew.com/ew/article/0%2C%2C574422%2C00.html 2013年7月8日閲覧。 
  7. ^ Fernandez, Maria Elena; Greg Braxton (2004年1月28日). “Dawn's early rite”. Los Angeles Times (Tribune Company). オリジナルの2013年10月4日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20131004215520/http://articles.latimes.com/2004/jan/28/entertainment/et-fernandez28 2013年7月19日閲覧。 
  8. ^ Smith, Neil (2004年3月1日). “Rings joins Oscar's big winners”. BBC News (BBC). オリジナルの2013年11月5日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20131105110109/http://news.bbc.co.uk/2/hi/entertainment/3521401.stm 2013年7月8日閲覧。 
  9. ^ “"Lord of the Rings" Wins 11 Oscars”. ABC News (The Walt Disney Company). (2004年3月1日). オリジナルの2014年2月24日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140224002917/http://abcnews.go.com/Entertainment/Oscars2005/lord-rings-wins-11-oscars/story?id=116560 2013年7月9日閲覧。 
  10. ^ Crow, Kim; Barbara Vancheri (2004年3月1日). “Third "Ring" movie wins 11 Oscars”. Pittsburgh Post-Gazette (Crain Communications). オリジナルの2014年2月22日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140222041100/http://old.post-gazette.com/ae/20040301oscarfinal0301fnp1.asp 2013年7月9日閲覧。 
  11. ^ Klein, Joshua (2004年2月3日). “Coppola feeling `Lost in Translation'”. Chicago Tribune (Tribune Company). オリジナルの2014年2月22日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140222015946/http://articles.chicagotribune.com/2004-02-03/features/0402030265_1_sofia-coppola-golden-globes-translation 2013年7月8日閲覧。 
  12. ^ Ryzik, Melina (2013年1月11日). “Oscar’s First Family? Depends on How You Count”. The New York Times (The New York Times Company). オリジナルの2013年5月30日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20130530112507/http://carpetbagger.blogs.nytimes.com/2013/01/11/oscars-first-family-depends-on-how-you-count/ 2013年7月25日閲覧。 
  13. ^ Wloszczyna, Susan (2009年9月13日). “'Luck' may be changing for Caro, grown-up Castle-Hughes”. USA Today (Gannett Company). http://usatoday30.usatoday.com/life/movies/news/2009-09-13-caro-castle-hughes_N.htm 2013年7月8日閲覧。 
  14. ^ McNary, Dave (2004年2月29日). “A ‘River’ of dreams for Penn, Robbins”. Variety (PMC). オリジナルの2014年3月4日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20140304222637/http://variety.com/2004/film/news/a-river-of-dreams-for-penn-robbins-1117900991/ 2013年8月16日閲覧。 
  15. ^ “The 76th Academy Awards (2004) Nominees and Winners”. Academy of Motion Picture Arts and Sciences (AMPAS). オリジナルの2014年11月9日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20141109220942/http://www.oscars.org/oscars/ceremonies/2004 2011年11月20日閲覧。 
  16. ^ Kehr, Dave (2004年2月15日). “Oscar Films; Anatomy of a Blake Edwards Splat”. The New York Times (The New York Times Company). オリジナルの2014年10月27日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20141027234325/http://www.nytimes.com/2004/02/15/movies/oscar-films-anatomy-of-a-blake-edwards-splat.html 2013年7月9日閲覧。 

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