メタルリカちゃん
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「ハレルヤオーバードライブ!」の記事における「メタルリカちゃん」の解説
空次 ハル(うつぎ ハル) - メタルリカちゃん、ポニーテールズ、ティアドライブ/ドラムス 本作のヒロイン。明狼学院3年生(3年3組)。「メタりか」副部長。 中学生のような容姿と「超絶アニメ声」の持ち主であり、無類の食いしん坊のボク少女である。周囲からはマスコットのように慕われているが、年上振りながらも後輩をなにかと気にかける面倒見の良さも持ち合わせている。純真無垢な性格ゆえに不安や悪意に傷つき涙することも多いが、強がりながら笑顔を絶やさず、ひたすらに相手のことを慮ることができる彼女の優しさは、小雨をめぐる恋敵にあたる麗をも惹きつけている。ライブでは「空を飛ぶみたいに」ドラムを叩き、裸足になり咆哮をあげ長髪を振り乱しながらツー・バスを踏み躍動する。その技量はプロの第一線で活躍するリリーパスカルの面々や業界人の戸川実則から認められるほどに高いレベルにある。三歳の頃から遊びの延長でドラムを始めている。 小雨の想い人であるが、本人は色恋沙汰に非常に疎く初心であり、自分が好意を寄せられていることに全く気付いていない。小雨の才能を最初に見出したのも彼女であり、ひとりの観客として彼の歌を聴く日が来ることを楽しみにしながら、その成長に期待をかけるようになる。小雨の歌声について、エフェクターのオーバードライブに喩えて「一度スイッチが入るとすごい」と評しているが、その「スイッチ」は自身の存在によって入ることにも気付いていない。 音楽一家に生まれ幼少期からドラムとともに育ち、自身が育んできた音楽観や、音楽にまつわる思い出をとても大切にしている。1年生時に、自身の音楽への想いや父親との思い出を詰め込んで作曲した『希望』を浅緋に奪われ、心に傷を抱えている。一途に想いを寄せ自身のために奮闘する小雨の姿に励まされ少しずつ痛みを乗り越え、また小雨に対して次々と生まれる初めての感情に戸惑いながら、やがて彼への恋心を自覚していく。 小雨とは両想いとなりながらも互いに気持ちを伝えることができず、アメリカでの「メタりか」インディースデビューに伴い、急遽出立しなくてはならない事態となるが、互いが偶然を経て訪れた部室で想いを告白し合い、晴れて恋人関係となった上でアメリカへと旅立つ。 後日譚"Bonus Track"ではアメリカでの活動を終え帰国し、ライブハウスの店長となっている。訪れる旧友達をバーテンダーとして迎える傍ら、全国を駆け回る小雨の帰りを焦がれ待つ姿が描かれている。 鷹木 由多呵(たかぎ ゆたか) - メタルリカちゃん/ボーカル 明狼学院3年生(3年5組)。「メタりか」部長。寺の跡取り息子であり、親類にも仏門関係者が多い。 奥が透けて見えない黒縁メガネと肥満気味の体型、奇抜なTシャツ姿が特徴的な巨漢であり、初対面の人からはドラムスと勘違いされることが多いが、日々の読経で鍛え抜かれた発声力を持ち、ライブでは「他の音圧に負けない力のあるボーカル」を披露する。1年生時は細身で長身の美形男子だったが、「魂のシャウト」を獲得するために肉体改造(主に暴食による増量)を行った結果が現在の容姿であり、当時を知るハルや日向、彼に好意を寄せるタンポポからはことあるごとにブーイングを浴びせられている。部長としては少々ガサツで悪ノリが過ぎることもあるが、飄々としていながらも周囲をよく見ている視野の広さとアドバイスを送れる思慮深さを持つ。学業成績は優秀であり、赤点まみれの部員たちを指導する側に回っている。 限りなくグレーな存在である「メタりか」を存続させるため、部長として各方面への裏工作に日々腐心しており、教員相手でも臆することなく持ち前の話術と機転を用いて「金属の研究・実験をする部活動」という立場を貫いている。 ハルの同期として、浅緋との因縁を一番近くで見てきたゆえに、音楽への情熱・真摯さや、仲間たちを思いやる気持ちは確固たるものを持つ。本格的に廃部の危機に瀕した「メタりか」の今後について、ハルへの気遣いや後輩たちの未来を案じるあまりに進むべき道に迷うが、メンバー達の後押しを受けて覚悟を決め、部長として存続の道を模索する。 卒業直前にアメリカのインディースレーベルとの契約を取り付け、「メタりか」の存続と学校の公認を勝ち取る。 後日譚"Bonus Track"では家業を継ぎ僧職に就いている。容貌こそ明確に描かれないものの、「メタりか」当時と変わらない彼の人柄が描かれている。 橘 タンポポ(たちばな タンポポ) - メタルリカちゃん/ベース、ポニーテールズ/ボーカル 明狼学院2年生(2年9組)。 イギリス人の父親と日本人の母親の間に生まれたハーフで、本当に親しい者にしか明かそうとしないが「フローラ(flora)」というミドルネームを持つ。ライブでは「地をはう重量ベース」を披露する。使用ベースはエピフォン・サンダーバードを愛器としている。本人はパンク・ロックを好んでおり、ステージでの衣装もパンクスが中心となっている。 普段から悪態や暴言で本音を隠しているが、素顔は人一倍の寂しがり屋。中学生のときから日本に在住しているが、人間関係を上手く築けずひとりでベースの練習に明け暮れていた。バンド活動への期待を胸に「メタりか」へ入部するも、周囲に溶け込めずに諦めかけるが、音楽への想いを鷹木とハルに見込まれ「メタルリカちゃん」の一員となる。その際に鷹木の懐の深さと優しさに触れ、またそれ以来上級生との軋轢が生じるたびにずっと庇ってくれた鷹木に恋心を寄せている。 自身が上級生との関係に苦しんだ経験から後輩に対しての面倒見が良く、悩んでいる時には必ず助けに入っている。色恋沙汰には敏感に反応し、部員の人間模様にもあれこれ気を配るが、自身の恋心については心を許した仲間と築き上げてきた関係を壊したくない一心で頑なに自制しており、その姿は似た状況にある麗に多大な影響を与えている。 3年生の引退に際し、後輩たちを引っ張っていける我の強さと人望を評価され、鷹木から次代の部長に指名される。 本編の後日譚にあたる"Bonus Track"は、新米教師として母校へと戻ってきた彼女の視点で描かれている。 万城目 愛葉(まきめ あいは) - メタルリカちゃん/ギター 明狼学院2年生(2年1組)。 長身、眼鏡、巨乳といった外見がおっとりとしたイメージを抱かせるが、ギターを持つと我の強い力技をやりたい放題に繰り広げる「バカテクギタリスト」。小学5年生でギターを始めており、ギブソン・エクスプローラーを愛器としている。 普段の物腰こそ丁寧で謙虚だが、物怖じすることがなく開けっ広げな性格の持ち主である。ヘヴィメタルをこよなく愛しており、ひとたびギターを持つと性格が「Sモード」へと切り替わる。ライブでは毎回奇抜な衣装で暴れ回るのが特徴。重度の天然気質であり、人の話を聞かず、場の空気が読めない発言も多いが、直感で物事の核心を突く鋭さや、自分の信念を頑なに曲げない良い意味でのマイペースな一面も持ち合わせている。歌は「ド」が付くほどに下手なほか、学業も苦手としており赤点教科の数は部員でも抜きん出て多い。 仲間を大切にする情は人一倍篤く、タンポポの無二の親友であることを自負している。妹の若葉に対しても溺愛する傍らで彼女の成長を願い、優しく見守りながらも時には背中を押すべく荒療治に動いている。色恋沙汰には鈍感で、小雨や麗のような傍目にもわかりやすいものですら気付いていなかったが、タンポポが鷹木に寄せる恋心は正確に汲み応援しているほか、若葉と冬夜の接近を嗅ぎ付けては度々妨害に乗り出している。 3年生の引退に際し、タンポポを支える立場として、鷹木から次代の副部長に指名される。 後日譚"Bonus Track"では複数のバンドを掛け持つ売れっ子ギタリストとして活動しており、リリーパスカルの面々とも顔を合わせている。
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