マルクス主義者としてとは? わかりやすく解説

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マルクス主義者として

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 07:16 UTC 版)

河上肇」の記事における「マルクス主義者として」の解説

1908年明治41年)、田島錦治請われ京都帝大講師となって以後研究生活を送る。1912年には、これまでの自己の研究総括した論文集経済学研究』を執筆する1913年大正2年)から1915年大正4年)にかけて2年間のヨーロッパ留学赴く1914年には法学博士学位授与される。 「Category:法学博士取得者」を参照 帰国後、教授1916年大正5年9月11日から12月26日まで『東京朝日』に『貧乏物語』を連載し、翌1917年3月出版大正デモクラシー風潮の中、貧困というテーマ経済学的に取り組んだ書はベストセラーになった中にはマルクス経済学紹介もあるが、結論は、貧乏をなくすには金持ち奢侈をやめることだというものだった河上は『貧乏物語』の中で「ワーキングプア生まれるのは、富裕層が贅沢をして、社会貧者生活必需品作らないからである」という批判行い社会全体が贅沢を止め質素倹約をすれば貧困の問題解消される論じた。しかし、その結論対し福田徳三社会主義者堺利彦は「現実的ではない」と痛烈に批判している。1919年1月20日個人雑誌社会問題研究』を創刊1930年10月まで。 1920年大正9年9月京大経済学部長になる。その後マルクス経済学傾倒し研究進める。1921年大正10年河上執筆した論文断片」のため、雑誌改造』は発売禁止となるが、この論文はのちに虎の門事件起こす難波大助影響与えたという。1924年労農派櫛田民蔵河上マルクス主義解釈間違っていると痛烈に批判した河上批判的を射ていることを認めマルクス主義真髄極めよう発奮する。『資本論』などマルクス主義文献翻訳進め河上講義学生にも大きな影響与えた。『社会問題研究』に1927年2月号から1928年12月まで「唯物史観に関する自己清算」を発表1928年昭和3年4月辞職せまられ京都帝大辞職依願免官)し、大山郁夫のもと労働農民党結成参加1930年昭和5年)、京都から東京に移るが、やがて労働農民党誤っていると批判し大山決別雑誌改造』に『第二貧乏物語』を連載しマルクス主義入門書として広く読まれた。 昭和恐慌ときには河上デフレ放置して問題ではなくデフレ脱却しても資本主義経済限界解消されないと主張した京都大学退官して、『資本論』の翻訳没頭していた河上肇は、昭和初期から地下共産党へのカンパ開始した。はじめは組織末端にいた活動家対す寄付けだったが、1931年昭和6年)夏の頃、日大民法学者ノ原舜一を介して党中央連絡付き資金党中央直接入れようになった当初は、月々百円単位(2千倍換算して百円現在の20万円くらいと思ってよい)だったが、やがて、千円単位臨時寄付を度々頼まれるようになった。 そして1932年9月9日河上自身日本共産党入党して、その地下運動参加する入党後の仕事は、機関紙赤旗」の編集助け政治パンフレット作り参加し、その執筆にあたることだった。この間にした仕事で最も知られているのは、コミンテルン発表した32年テーゼ日本共産党基本的活動方針)「日本に於ける情勢日本共産党任務に関するテーゼ」をいちはやく入手して翻訳し、それを党名本田弘名義7月10日赤旗特別号発表したことである。1933年1月12日検挙された。7月6日引退声明獄中独語」を各紙発表1933年8月1日新生共産党事件といわれる政府による第4次検挙により、大塚金之助東京商科大学教授風早八十二九州帝国大学教授とともに検挙され治安維持法違反豊多摩刑務所収監される(のち市ヶ谷刑務所)。収監中に自らの共産党活動対す敗北声明転向発し大きな衝撃与えた。また獄中漢詩親しみ、自ら漢詩作るとともに曹操陸游の詩に親しんだ。この成果出獄後にさらにまとめた『陸放翁鑑賞』(放翁は陸游の号)などで見ることができる。1937年昭和12年出獄後は、自叙伝などの執筆をする。1941年京都転居終戦後活動への復帰予定したが、1946年老衰栄養失調肺炎併発し京都市左京区自宅逝去戒名天心精進日居士1947年、『自叙伝』が刊行される

※この「マルクス主義者として」の解説は、「河上肇」の解説の一部です。
「マルクス主義者として」を含む「河上肇」の記事については、「河上肇」の概要を参照ください。

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