ネッソス
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ナビゲーションに移動 検索に移動ネッソス(古希: Νέσσος, Nessos, ラテン語: Nessus)は、ギリシア神話に登場するケンタウロスである。ネッススとも表記される。ヘーラクレースの妻デーイアネイラにちょっかいを出そうとしたところを、ヘーラクレースに弓で射られて殺された。
ネッソスは死ぬ間際にデーイアネイラを呼び、「自分の血は媚薬の効果がある。ヘーラクレースが心変わりしたときには、自分の血を使え。」と言った。後に、ヘーラクレースが戦利品として絶世の美女イオレーを得たとき、心変わりを恐れたデーイアネイラはネッソスの血を下着に塗った。だがネッソスの血にはヘーラクレースの矢に付いていたヒュドラーの猛毒が含まれ、これを着たヘーラクレースは毒によって体が腐り、瀕死の重傷を負った。彼は命が助からないことを知ると、自分で火葬の準備をしてその上に横になり、火をつけるように命じたが、皆しり込みして実行したがらない。が、ついにポイアースが進み出て火をつけた。ヘーラクレースは感謝し、彼に自身の弓を与えた。この弓が、ポイアースの子ピロクテーテースがトロイア戦争に持参した弓である。なお、一説によると火をつけたのはピロクテーテース自身だったとも言う。デーイアネイラはこれを知って自殺した。
ネッソスはダンテの『神曲』地獄篇第十二曲に、地獄の獄卒として登場する。彼はケイローンに命じられてダンテとウェルギリウスの道案内をした。
ケンタウロス族の小惑星ネッススはネッソスにちなんで名付けられた。
関連
ネッソス
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「バートル (ダンジョンズ&ドラゴンズ)」の記事における「ネッソス」の解説
ネッソスは第9階層かつバートルの最深層である。ここは事実上果てしない深さの穴と峡谷の占める地である。マルシーム大要塞はカニアとネッソスをつなぐポータルの下に建っており、全外方次元界で最大の要塞である。ここでアスモデウス(英語版)はバートル全体、すなわちデヴィルの種族全体を支配している。 ネッソスの平原は最も深い海溝よりも更に深い峡谷によって分断されている。多くの峡谷は全長数千マイルにも達し、互いに複雑に交差しあっている。峡谷の多くは自然に形成されたように思えるが、いくつかのものは切り出されるか爆破されて形成されたように見える。噂によると、ステュクス河の支流があちこちを流れており、峡谷に流れ落ち、階層の向こう側にしたたり落ちていると言われている。それが存在するとして、その場所を知る者はいない。 カニアとネッソスの結合地点の下には信じ難い深さと幅をもつ裂け目が横たわっている。地獄の要塞マルシームは、この裂け目の暗がりから優雅に、悪魔のような美しさで浮上している。地獄の大君主アスモデウスは、ここからバートル全体を支配している。 第4版では、ネッソスの状況は完全に改訂された。ネッソスはバートルの核を取り巻いている球形の大洞窟となった。第9階層のデヴィル達は、ネッソスの「床」に生じたクレバスや鍾乳石から突き出た鉄の要塞に居住している。マルシームは巨大な火山の噴火口から直接突き出ている。ネッソスはブレイズン・デヴィル(マルシームの警備隊)、ファイアーブレッド・ヘル・ハウンド(アスモデウスのペット)、ストーム・デヴィル、リージョン・デヴィル、ピット・フィーンド(地獄の貴族階級)、ウォー・デヴィルなどが居住している。
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