セイバーにまつわる人物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 11:06 UTC 版)
「Fate/stay night」の記事における「セイバーにまつわる人物」の解説
マーリン(Merlin) 声 - 小林勝也(テレビアニメ第1作) / 諏訪部順一(Réalta Nua) / 櫻井孝宏(Garden of Avalon) ウェールズ王妃と夢魔との間に生まれた、混血の魔術師。アーサー王(セイバー)の時代において類稀な預言者として王宮の顧問役を務めており、ウーサー王と結託してアルトリアを生み出した。幼いアルトリアの未来を予見し、アルトリアが王の選定の剣カリバーンを引き抜こうとする時に警告を与えた。 セイバーはその飄々とした性格を苦手にしていたが、実際のところは神秘側の存在であるがため、表面こそ人間のようでありながら内面ではそれらしい感情に欠けている。キャスパリーグという使い魔を持っているほか、最高位の魔術師である証の「千里眼」によってあらゆる現在を見通すことができる。 「Réalta Nua」でのラストエピソードにも登場し、聖杯戦争を終えて元の時間軸へ帰還したセイバーと邂逅する様子が描かれる。 小説「Garden of Avalon」では語り手として登場。神秘の途絶えたブリテン島において、現代より未来永劫もアヴァロンに幽閉される生活を送っていることが明かされた。 『Fate/Grand Order』においても登場。こちらでは主人公たちの協力者として、異例なまでの本格的な干渉に踏み切っている。 モードレッド(Mordred) 声 - 桑島法子(テレビアニメ第1作) / 沢城みゆき(Garden of Avalon) Fateルートでのみ男性として言及。アーサー王(セイバー)の子。円卓の騎士の一人。兜で素顔を隠しており、セイバーが自身に王位を譲らなかったことなどを理由に叛旗を翻す。セイバーに討たれるも、彼女の死の遠因を作った。 テレビアニメ第1作が初出でこの時点での表記は「モードレット」。TYPE-MOONによる同人誌『Character material』内の解説によれば、その正体はモードレッドの母「モルガン」(セイバーの姉)がセイバーから作ったクローン(ホムンクルス)で、その出生はセイバーを擬似的に男性に変え、魔術で幻惑して採取した精子を自らの子宮で育てた。そのため、セイバーの子供というのはあながち間違いではない。ホムンクルスであるために成長速度が人間より早く、短命であった。王位を狙うために父親のことを隠してセイバーの下へ送るも、彼女への憧れにより反逆心を抱こうとせず、真っ当な騎士を目指す。その態度に業を煮やしたモルガンは、セイバーとの不貞の子であることを暴露する。それでも父親がセイバーだという事実に歓喜してセイバーに詰め寄るが、彼女に拒絶されたため、その愛情は憎悪へと変わり叛旗を翻すことになる。ただし、最後まで本心では息子と呼んでほしかったことに変わりはなかった。素顔を隠すのはモルガンの言いつけであり、その素顔はセイバーとうり二つであるが、髪の毛の色は灰色がかった特殊な色合いをしている。 関連作品である『Fate/Apocrypha』に登場しており、Fateルート本編では「男」と表記されていたがこの作品からは女性という設定になっている(詳細は当該項参照)。 ベディヴィエール(Bedivere) 声 - 能登麻美子(テレビアニメ第1作) / 三木眞一郎(Réalta Nua・PS2版) / 真殿光昭(Réalta Nua・PS Vita版) / 宮野真守(Garden of Avalon) アーサー王の忠臣である美青年。円卓の騎士の一人。王の命で、彼女に代わってエクスカリバーを湖の精に返還し、彼女の最期を看取った。また、最後まで王が女性とは知らないままだった。 『Fate/Grand Order』においては、セイバーのサーヴァントとして登場。 ケイ 声 - 小野大輔 円卓の騎士の一人。騎士エクターの子であり、エクターの養子であったアルトリアは義妹に相当した。寝食を共にしていたため、父とともにアルトリアの性別を知る唯一の円卓の騎士であり、アルトリアは当初、彼の騎士見習いという立場であるとともに、最古参の騎士の一人でもあった。騎士としての実力はアルトリアなどに及ばなかったが、巧みな弁舌と政務能力で王を補佐し、カムランの丘の戦いまで王に従い続けた。性格は現実主義かつひねくれ者で、口論ではアルトリアが敗北を認めている。 『Fate/hollow ataraxia』でセイバーの口から初めて語られ、小説「Garden of Avalon」で本格的に登場。 ガウェイン 声 - 水島大宙 円卓の騎士の一人。「太陽の騎士」の異名を持ち、エクスカリバーと対になる聖剣「ガラティーン」を所持する。アルトリアに対する心服は深く、同行したヴォーティガーンとの決戦の際には、その実力を改めて実感させられる。 サーヴァント・セイバーとしてのガウェインは「Fate/EXTRA」を参照。 ランスロット 声 - 置鮎龍太郎 円卓の騎士の一人。元はフランスの領主であったが、アーサー王の噂を聞きつけてブリテンに渡る。眼前でその威容と邂逅してからは客将としてブリテンに留まり、円卓に加盟した後は最優の騎士と呼ばれるほどの高い評価を得た。円卓に不穏な空気が流れ始めると、ギネヴィアとともに王をいたわるが、後に情を通じてしまったことが露見して円卓を追われることになる。外様ゆえにブリテンの騎士たちの個人より国を優先する感情に違和を抱いているほか、アルトリアの気高すぎる理想に人ならざるものを感じていた。 『Fate/Zero』ではバーサーカーのサーヴァントとして、『Fate/Grand Order』ではセイバーのサーヴァントとして登場している。バーサーカーとしてのランスロットは「Fate/Zero」を参照。 エクター 声 - 屋良有作 ケイの父親にして、アルトリアの養父。円卓の騎士の一人であるエクター・ド・マリスとは同名の別人。マーリンによって5歳のアルトリアを預けられ、ケイの弟分の見習い騎士として厳しく指導した。騎士の理想の姿をアルトリアに教育しており、彼女の持つ国の理想像を育んだ。 トリスタン 円卓の騎士の一人。大陸の王侯・リヴァラン王の息子にして、アルトリアからの信認厚い騎士の一人。「悲しみの子」の異名を持つ。美貌で知られて女癖が悪いが、アルトリアからは「感性が人より詩的にすぎるため」と解釈されている。円卓一の弓の名手だが、使う弓は特殊な物であるらしい。「王は人の気持ちが分からない」と言って円卓を去った騎士でもある。 『Fate/Grand Order』においてアーチャーのサーヴァントとして登場。弓で打ち出すのが矢ではなく音の刃と判明した。 アグラヴェイン 円卓の騎士の一人。アルトリアの姉であるモルガンの子で、アルトリアの甥にあたる。「傷知らずのアグラヴェイン」との異名を持つ。寡黙な性格でマーリンからは「陰気で亡霊みたい」と称される。感情を表に出さない冷徹な性格はほかの騎士から多少疎まれているが、自身に不純な点がないために一目を置かれている。実はモルガンの影響力を濃く受けており、その刺客として、ランスロットの不義をモードレッドとともに暴き出した。 モルガン ウーサー王の娘にして、アルトリアの姉。アルトリアがウーサーとマーリンによって人工的に神秘を受けつぐ者として生み出されたのに対し、モルガンは生まれた時から神秘を色濃く残していた。そのため、王位を運命づけられたアルトリアを恨み、息子のアグラヴェインをランスロットへの刺客として送り出したり、魔術を用いてアルトリアと自分の子であるモードレッドを産むなど、アーサーの王国に対して敵対行動をとり続けた。アーサー王の守護妖精・ヴィヴィアンと対極になる存在とされるが、モルガンも本来は王を守護する妖精の一人であるらしい。 ギネヴィア アーサー王の妻。アルトリアが選定の剣を抜いた時から恋い慕っており、10年後に晴れて結婚することになったが、結婚後にアルトリアから性別の秘密を打ち明けられてしまう。そのことに苦しみながらもアルトリアに同情した上、国のために不可欠な処置であったと理解していたため、アルトリアに従順な姿勢を貫いた。だが、知らず堆積していた苦悩を理解したランスロットに惹かれ、国を揺るがすスキャンダルに発展させてしまうことになる。処刑寸前のところでランスロットに救出され、一度はフランスに渡るが、ランスロットとブリテンの間に和議が結ばれた際にキャメロットへ帰還した。 ウーサー・ペンドラゴン アルトリアの父にして、ブリテン王の一人。神秘がかすかに残るブリテンにおけるその末裔。神秘の断絶を危惧するマーリンと結託し、竜の因子を用いて神秘の化身たるアルトリアを生み出した。神秘の終焉を図るヴォーティガーンと対立するが、及ばずに敗死した。 ヴォーティガーン 声 - 小山剛志 「卑王」の異名を持つ、ブリテンの王の一人。戦乱のブリテンに、大陸から流入してきたサクソン人を招き入れて統一を目指し、さらなる混乱を生み出した。城塞都市・ロンディニウムを制圧し、拠点都市やウーサー王をはじめとするブリテン諸侯と激しく敵対した。ブリテンにまだ辛うじて残っている神秘の時代の終わりを予見し、人間の時代の到来を受け入れようとしていた人物であったが、台頭するアーサー王との決戦に敗れて滅び去った。その実力はウーサー王を滅ぼし、ガウェインですら戦慄させるほどのものであった。
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