アルバニア料理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/07 07:56 UTC 版)
アルバニア料理(アルバニアりょうり、アルバニア語: Kuzhina shqiptare)は、アルバニア人の国内の料理である。様々な野菜、ハーブおよび果物の栽培に適した気候など地理的要因により、アルバニア料理の伝統は多様である。イタリア、ギリシャ、およびトルコなど多くの国々の影響を受けている。魚料理に、オレガノ・チリパウダーとニンニクも使うことが特徴である。
アルバニア人の主要な食事は昼食で、通常様々な野菜と共にじっくり煮込んだ肉のメイン料理、トマト、キュウリ、ピーマン、およびオリーブなどの新鮮なサラダが並ぶ。サラダには塩、オリーブオイル、酢またはレモン果汁のドレッシングをかける。
高地部では燻製した肉と漬物が一般的である。動物の肉だけでなく腸などの内臓や頭部も食材とし、美味と考えられている。乳製品も食事に不可欠であるとされる。
料理
アルバニア料理は、古典古代に遡るその長い歴史に強く影響されている。時代につれ、現在のアルバニアの地域は古代ギリシア、ローマ帝国、ビザンティン帝国およびオスマン帝国に占有または占領され、それぞれがアルバニア料理にその痕跡をのこした。アルバニアには様々な気候系があり、これによりオリーブおよびオリーブオイル、トマト、オレンジ、レモンおよびその他多数、ほぼ全ての種類の野菜と果物が収穫できる。
アルバニア料理は、主要な3種類に分かれる;アルバニア料理北部料理、中央部料理、および南部料理[1]。
アルバニアには、一般的に果物から野菜、ソース、肉、および他の多数の様々な食材が使われる。よく使われる食材は、ピーマン、オクラ、サヤインゲン、アーティチョーク、ニンジン、トマト、キュウリ、レタス、およびブドウの葉のような新鮮な野菜、および豆(Pasul用)、ソラマメ、エンドウ、黒目豆、ヒヨコマメ、レンズマメのような豆果である。ナシ、リンゴ、ブドウ、オレンジ、マンダリンオレンジ、クリ、クルミ、ヘーゼルナッツは最も一般的な果物とナッツである。
ドゥラス、サランダおよびヴロラなどのアルバニア沿岸部の都市は、魚介類の名物料理に特に熱心である。人気の魚介類料理にはイカフライ、タコ、コウイカ、レッドマレット、シーバス、ヨーロッパヘダイなどがある。
前菜
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肉
- タベコシ:賽の目に切った羊肉と米をヨーグルトとともにオーブンで焼き、オレガノやガーリックで風味を付けた料理[2]。
- 仔牛肉または鶏肉とクルミ[3]
- ティラナのFërgesëと仔牛肉(Fergesë e Tiranës me mish viçi):Satarašも参照
- Qebapa:羊肉と牛肉の合い挽きで作る、小さな皮なし肉ソーセージのグリル;タマネギ、サワークリーム、 アイバル、およびピタパン(pitalka)を添えて供される。
- 揚げミートボール(Qofte të fërguara)
- プロシュット:乾燥塩蔵ハム
- gjiri gic:子豚の丸焼き
- Kolloface Korçe
- Pastërma:調味済みの乾燥塩蔵牛肉
- 仔牛肉の大きなライマメ添え
- Harapash:羊の腸、バター、チーズおよびトウモロコシ粉で作るポレンタ
- Paçe:国内各地で一般的であり、アルバニアでは伝統的に人気であった。Paçeは羊、豚または牛の頭部で作り、肉が剥がれ落ちるまで茹でる。次にニンニク、タマネギ、黒コショウ、および酢で煮込む。シチューにとろみを加えるために小麦粉を加える場合もある。温かく心のこもった冬のシチューである。
サラダ
スープ
- Jani me fasule:豆のスープ
- ジャガイモとキャベツのスープ
- スープのレモン添え
- Groshët:アルブレシュ人の間で有名
- タラトール
- タルハナ
- Shqeto:ジロカストラのLunxhëria地域のスープ
魚
野菜
- Japrak(セルビアではサルマ、モンテネグロ南東部ではJaprakと呼ぶ):野菜で包んだ料理の一種
- 焼きリーキ
- ティラナのFërgesëとピーマン(fergese elbasani me speca)
- コメ、肉、野菜を詰めたピーマン
- ナスのチーズ詰め
パイ
- ブレク(Byrek):アルバニアの野菜のパイ;フェタチーズ、ホウレンソウ、キャベツ、トマト、または肉入りもある;フィロ・ペイストリーで作った層状のパイである。他の種類のものは「pite」または「pita」という。
- Kungullur:潰したカボチャ、バター、塩または砂糖を層状に詰めたペイストリー。
- Bakllasarëm:コソボとアルバニアの伝統料理;pite」または「pita」(ブレク)と呼ぶ層状パイの中に何もなく、ヨーグルトとニンニクを塗ってもう一度焼く。昼食に食べる。
- Flia:コソボとアルバニアの伝統料理
- Shapkat
- Qumështor
- Lakror:ブレクに類似してるが、フィロ生地の層はタマネギ、オリーブオイル、卵のみである。Lunxhëri南部地域の名物である。
デザート
アルバニアの全ての都市にパティスリーがある。アルバニアで最も一般的な次のデザートはバルカン半島全ての地域で作られる:
- ハルヴァ(Hallvë)
- アシュレ(Hashure)
- カダイフ(Kadaif)
- サムサ(Samsa)
- Sheqerpare
- Revani me sherbet
- Hasude
- Tambëloriz:ライスプディング
- Shëndetlie me mjaltë
- Kabuni
- Kanojët:カンノーロ
- Qumështor
- Krem Karamel:カスタードプディング
- Tullumbat:数センチの生地を揚げてシロップに浸す
- Gliko:フルーツジャムを添える
- Pandispan:スポンジケーキ
- Të plotit
- Ballokumja
- バクラヴァ(Bakllavaja)
- Sunxhuk Mjalte me ara
- KarkanaqeまたはBiskota te Shkrifeta
- ロクム(Llokumi)
飲料
脚注
- ^ “Traditional Food of Albania”. albaniainside.com. 2017年11月14日閲覧。 “Albanian cuisine can be nominally divided into three regions”
- ^ 美味しいヨーロッパ アウトバウンド促進協議会、2021年12月10日閲覧。
- ^ Elli's veal or chicken with walnuts
関連項目
- アルバニアの農業
- アルバニアの文化
外部リンク
- Stein, Rick (2015年8月21日). “Albanian baked lamb with rice (Tavë kosi)”. BBC Food
- Bittman, Mark (2011年11月3日). “René Redzepi, the Prince of Denmark”. The New York Times
- LeBlanc, Tyler (2014年12月26日). “Albania Mania: Perfect beaches, mountain hikes and truly local food. Packing yet?”. Modern Farmer
- Levene, David (2013年1月1日). “Albania's chestnut, cheese and pasta workers.”. The Guardian
- Traditional Albanian Recipes
- Culinary Article - albania.al Albanian National Tourism Agency (英語)
- アルバニア料理のページへのリンク