ヒメジ科とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > ヒメジ科の意味・解説 

ヒメジ科

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/12/22 08:33 UTC 版)

ヒメジ科
分類
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 条鰭綱 Actinopterygii
: スズキ目 Perciformes
亜目 : スズキ亜目 Percoidei
: ヒメジ科 Mullidae
Rafinesque, 1815
英名
Goatfish

ヒメジ科(学名:Mullidae)は、スズキ目スズキ亜目の下位分類群の一つである。暖かく浅い海に適応した魚で、鮮やかな体色や下顎下面に2本の「あごひげ」(触鬚)があることなどを特徴とする。

概要

全世界の暖海に分布し、6属・66種が分類されている。うち日本近海産は3属・22種である。南西太平洋産ヒメジ属の一種(Upeneus francisi)は成長しても全長10cmに達しないが、最大種のオオスジヒメジ(Parupeneus barberinus)は全長60cmに達する。

体は側扁し、大型種では背中側が高くなるものもいるが、腹側はあまり下に突き出ない。二つの背鰭は明らかに離れ、第一背鰭は6-8棘条、第二背鰭は8-9軟条からなる。体色は鮮やかで、種類によって異なる。また同じ個体でも昼と夜で体色や斑紋が大きく異なる。死ぬと体表の模様が変わる種類もいる。

口は頭部のやや下側に偏ってつき、下顎に2本の「あごひげ」がある。英名"Goatfish"(ヤギ魚)はここに由来し、日本でもオジサン(小父さん、 P. multifasciatus)、オキナヒメジ(翁比売知、 P. spilurus)といったあごひげに因む標準和名を付けられた種類が存在する。

全種が暖かい浅い海に生息していて、特にサンゴ礁で色鮮やかな大型種が多く見られる。稚魚は海岸の波打ち際に出現し、汽水域に入ることもある。成魚は海底からあまり離れず、表層・中層に上がることはほとんどない。

食性は肉食性で、主に甲殻類多毛類などのベントス(底生生物)を捕食するが、大型種は遊泳性の小魚を捕食することもある。餌を探す際はあごひげを忙しく動かし、海底やサンゴの枝の間などを探る動作を行う。あごひげには味蕾に似た感覚器が並び、潜んでいる小動物を探し当てるのに役立っている。

中型・大型種は各地で食用に漁獲される。また、鮮やかなうえに変化する体色から、スクーバダイビング水族館において観賞の対象にもなる。

分類

参考文献

  • Mullidae - Froese, R. and D. Pauly. Editors. 2008.FishBase. World Wide Web electronic publication. www.fishbase.org, version(09/2008).
  • 岡村収監修(ヒメジ科執筆者 : 山川武)山渓カラー名鑑『日本の海水魚』 ISBN 4-635-09027-2
  • 井田齋他『新装版 詳細図鑑 さかなの見分け方』講談社 ISBN 4-06-211280-9
  • 檜山義夫監修『野外観察図鑑4 魚』旺文社 ISBN 4-01-072424-2

「ヒメジ科」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ヒメジ科」の関連用語

1
100% |||||

2
100% |||||



5
100% |||||

6
100% |||||

7
100% |||||

8
100% |||||

9
72% |||||

10
小父さん デジタル大辞泉
52% |||||

ヒメジ科のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ヒメジ科のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのヒメジ科 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS