「緊急調査対策プロジェクト」の立ち上げと告発選手による声明文公表とは? わかりやすく解説

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「緊急調査対策プロジェクト」の立ち上げと告発選手による声明文公表

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 03:21 UTC 版)

女子柔道強化選手への暴力問題」の記事における「「緊急調査対策プロジェクト」の立ち上げと告発選手による声明文公表」の解説

一方JOCは、「緊急調査対策プロジェクト」を立ち上げて被害訴えた選手への聞き取り全柔連立会いなしで実施することに決めた2月4日には選手側の代理人務め弁護士の辻口信良と岡村英祐が記者会見開いて、「全日本女子ナショナルチーム 国際試合強化選手15名」名義声明文代読した。 全文以下のとおり皆さまこのたび私たち15名の行動により、皆さまお騒がせする結果となっておりますこと、また2020年東京オリンピック招致活動少なからず影響生じさせておりますこと、まずもって、おわび申し上げます私たちが、JOC日本オリンピック委員会に対して園田監督暴力行為ハラスメント被害実態告発した経過について述べさせていただきます私たちは、これまで全日本柔道連盟全柔連)の一員として、所属先の学校企業における指導のもと、全柔連をはじめ柔道関係者皆さま支援頂きながら、柔道続けてきましたこのような立場ありながら私たち全柔連JOCに対して訴え出ざるを得なくなったのは、憧れであったナショナルチーム状況への失望怒り原因でした。 指導の名の下に、または指導とは程遠い形で、園田監督によって行われた暴力行為ハラスメントにより、私たち心身ともに深くつきました人として誇り汚されたことに対し、ある者は涙し、ある者は疲れ果て、またチームメート苦しむ姿を見せつけられることで、監督存在におびえながら試合練習をする自分存在気づきました。代表選手強化選手としての責任を果たさなければという思いと、各所属先などで培ってきた柔道精神からは大きくかけ離れた現実との間で、自問自答繰り返し悩み続けてきましたロンドン五輪代表選手発表象徴されるように、互いにライバルとして切磋琢磨し励まし合ってきた選手相互間の敬意尊厳をあえて踏みにじるような連盟役員強化体制陣の方針にも、失望し強く憤り感じました今回の行動をとるにあたっても、大きな苦悩恐怖ありました私たち訴え出ることで、お世話になった所属先や恩師、その他関係の皆さま方、家族にも多大な影響が出るのではないか今後自分たちは柔道選手としての道を奪われてしまうのではないか私たち愛し人生をかけてきた柔道そのもの大きなダメージを受け、壊れてしまうのではないかと、何度も深く悩み続けてきました決死思いで、未来代表選手強化選手や、未来女子柔道のために立ち上がった後、その苦しみはさらに深まりました。私たちの声は全柔連内部では聞き入れられることなく封殺されましたその後JOC駆け込む形で告発する至りましたが、学校内での体罰問題社会問題となる中、依然私たちの声は十分に拾い上げられることはありませんでした一連の報道で、ようやく皆さまご理解頂き事態が動くに至ったのです。 このような経過経て、前監督責任取って辞任されました。 前監督による暴力行為ハラスメントは、決し許されるものではありません。私たちは、柔道はじめとする全てのスポーツにおいて暴力ハラスメント入り込むことに、断固として反対ます。 しかし、一連の監督行為含め、なぜ指導を受ける私たち選手が傷つき、苦悩する状況続いたのか、なぜ指導者側に選手の声が届かなかったのか、選手監督・コーチ役員間でのコミュニケーション信頼関係決定的に崩壊していた原因と責任問われなければならない考えてます。強化委員会委員長をはじめとする強化体制やその他連盟組織体制問題点明らかにされないまま、ひとり前監督責任という形をもって今回問題解決図られることは、決し私たち真意ではありません。 今後行われる調査では、私たち選手のみならずコーチ陣先生方苦悩の声も丁寧に聞き取っていただきたい思います暴力体罰防止もちろんのこと世界の頂点目指す競技者にとって、またスポーツを楽しみ、愛する者にとって、苦しみ悩みの声を安心して届けられる体制仕組みづくりに生かしていただけることを心から強く望んでます。 競技者が、安心して競技打ち込め環境整備されてこそ、真の意味でスポーツ精神社会理解され2020年オリンピックを開くにふさわしいスポーツ文化根付いた日本になるものと信じてます。 この声明文でも触れられていたロンドン五輪代表選手発表における問題とは、2012年5月13日ロンドンオリンピック代表を発表する記者会見の場において、全柔連許可得てその模様放映したフジテレビが、発表見入る男女オリンピック代表選出選手落選選手表情交互にアップ映し出した見せ物のような演出を指す。 2月5日には全柔連臨時理事会開かれて、この問題解決するために外部有識者招いて調査委員会設置することに決めた。さらに、女子選手相談を受け持つ支援ステーション拡充とともに女性理事女性監督登用にも理解を示す姿勢見せた加えて全柔連理事山下泰裕は「選手申し訳ない。プレーヤーズファーストを大事にしないといけない。」と述べると、全柔連副会長佐藤宣践も「(全柔連の)倫理規定に、体罰ルール違反と書いてある。体罰ドーピングと同じことだ。」との見解示した。 さらに、前日声明文名指しされていた前強化委員長であり園田監督続投強力に推進していた全柔連強化担当理事吉村和郎辞任表明する至ったこの際吉村は、強化合宿における暴力行為に関して「私は一回見ていない。そういうことがあれば何かの措置取ったと思う。」と釈明した加えて女子コーチ徳野和彦5日遠征先のブルガリアから緊急帰国すると、選手対す暴力行為認めて引責辞任することになった選手代理人である弁護士の辻口は吉村全柔連強化担当理事辞任一定の評価示した2月6日弁護士の辻口は「暴力行為告発した15名がずっと匿名でいることは理屈の上ではおかしいと分かっているので、名前を公表するか再協議する」と発言した。さらに、この件でJOC設置した緊急調査対策プロジェクト」のメンバーJOC理事でもある橋本聖子が、「プライバシーを守る観点から告発選手が表に出てこないのは問題だ」と発言するものの、後に氏名公表すべきという趣旨発言したのではないと釈明した一方JOC女性スポーツ専門部会の部会長山口香氏名公表時期尚早との見解示した。 さらに、山口告発選手サポートしていたことを公表した山口によれば園田暴力振るわれ選手2012年10月世界団体活躍した際に、『厳しく指導したのがつながったんだ』と暴力反省もせず、肯定するのような発言園田がしたことを聞き及び、それに憤怒覚えて全柔連園田辞任求めたという。一方選手には色々アドバイス与えたものの、それ以上のことはせず、一連の告発への直接関与否定した2月7日になると弁護士の辻口は、選手の不安が大きいので選手名公表しない見解示した2月8日には男子オリンピック出場選手女子選手から聞いた話として、園田らが強化合宿後の打ち上げの酒の席に女子選手強制的に出席させてお酌をさせていたと語った同日全柔連公式サイトに「この度柔道女子ナショナルチームにおける暴力ならびにパワーハラスメント問題つきまして国民皆様大変なご心配をおかけしていますことを心よりお詫び申し上げます。」と謝罪文掲載した。 さらに、全柔連会長である上村グランドスラム・パリ大会出向いてIJF会長マリウス・ビゼール今回一件詳しく説明するとともに謝罪することになった。ビゼールは今回の件を改め非難するとともに全柔連とともに合同調査を行うことを発表した2月12日全柔連相次いで辞任した吉村和郎園田隆二徳野和彦の3名を今後IJF主催試合国際合同合宿から締め出すことに決定した。さらに、IJFもその決定了承してそれ以上処分課すことはないとの認識示したまた、3月18日全柔連理事会において調査委員会からの提言を受け、その結果IJF報告する意向示した。 またこの日から、JOCの「緊急調査対策プロジェクトメンバーである橋本聖子荒木田裕子理事4名と弁護士告発した選手への聞き取り調査始めたまた、橋本告発選手氏名明らかにすることはないことを改め強調した

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