オンラインゲーム 問題点

オンラインゲーム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/31 05:35 UTC 版)

問題点

膨大な所要時間と依存症

オンラインということもあり、インターネット依存症ネット中毒)など、インターネットに関わる共通の問題を抱えることもある[5]。日本で最初にそれらの治療を始めた久里浜医療センターによると、10代の男子学生は、携帯電話スマートフォンソーシャルゲームではなく、パソコンゲーム機を使うオンラインゲームへの依存(ネットホリック)性が強いという[10]。逆に、20代以上の女性は、芸能人などを対象としたSNSの依存傾向が強く、ゲームへの依存は珍しい[10]

月額課金の作品では、数千時間もの膨大な所要時間で何年も課金が必要となる設定となっている場合がある。中国、タイ、ベトナムではプレイ時間が規制されており、韓国でも青少年の深夜プレイが規制されているが、日本ではこのような規制は存在しない。この膨大な所要時間により、通常のオフラインのゲームでは生じないオンラインゲーム依存症とも呼べる問題が各国で発生している。

ロシア韓国中国では過度のネットゲームのプレイを行ったことにより身体に極度の負荷がかかり死亡したというケースも存在する。韓国では2005年8月にインターネットカフェで連続50時間ネットゲームをプレイして死亡するという事件も起きており、アジア諸国では社会問題となり、タイや中国では法によりプレイ時間が規制されている[11]

日本でも「ネトゲ廃人」「ネトゲ廃女」など、このような問題を扱った書物が出版されている。『ラグナロクオンライン』のヘビー・ユーザーとして知られる声優植田佳奈が「現実世界は出稼ぎ、ネット社会が現実」と発言して物議を醸した例がある。そのような人々は「廃人」などと揶揄される。声優の緑川光のように廃人をも超越した存在として「超廃人」と呼ばれる人も存在する。

1999年の『エバークエスト』は「エバークラック」と称される程、特に話題となった。

不正行為・セキュリティ・RMT

チートなど不正行為の問題があり[5](特に不正アクセスについては不正アクセス行為の禁止等に関する法律がある)、イタチゴッコが続けられている。同行為が横行しやすい(言い換えればゲーム提供側のセキュリティ意識の低い)ゲームでは、利用者離れが発生するケースも見られる。

2007年ごろから、感染するとゲーム内の通貨が盗まれてしまうコンピュータウィルス(アカウントハック)が多数出始めた。

エミュレートサーバ(エミュレータ (コンピュータ))というゲーム運営・開発者とは、まったく無縁な非公式なサーバが海外・国内を問わず運営する個人や団体が存在する。これもひとつのチートといわれることもある。

DDoS攻撃などの標的にされる場合もある。2005年4月9日よりはじまった、『ファイナルファンタジーXI』のネットワーク障害や4月16日からの『ラグナロクオンライン』におけるネットワーク障害がこれが原因であるとされる。DDos攻撃はIPアドレスの偽装などを行う為、特定できない場合も多く今後も継続的にこのような攻撃が行われるようならば、プレイ自体できないことに追い込まれ、ゲームとして成り立たなくなってしまう。

前述のような膨大な所要時間により、アイテムや仮想通貨の獲得だけでも膨大な時間を要するため、時間短縮のためこれらを現実通貨で購入する需要が発生する。これを運営企業が提供するものがアイテム課金であり、外部企業が提供するものはリアルマネートレード (RMT) と呼ばれる。リアルマネートレードは、運営会社が規約により禁止するケースが殆どである(規約違反であり、法律違反ではない)。なお、海外では『ディアブロ3』など公式でRMTを可能にしているゲームもあった。

無料ゲーム・アイテム課金の弊害

シールオンライン』、『マビノギ』、『Master of Epic -The ResonanceAge Universe-』といったこれまで月額課金を行っていたゲームが総じて接続無料のアイテム課金にシフトし始めている[5]。現金を使ってアイテムを購入することでゲームプレイが他人より有利になるように仕組まれている。逆に言えば同時期に始め、現金でアイテムを購入したユーザーとそうでないユーザーの間の差が広がりすぎること、それに伴いアイテムを現金で購入しなければゲームを楽しめないこと、接続無料によって気軽にゲームをプレイできる反面、RMT目的の外国人の出稼ぎプレイヤーや小学生など精神的に未熟なユーザーが多く流入し、今まで培ってきたゲームの雰囲気を壊すという問題もある。

接続無料のアイテム課金について、「広告で無料ばかりが強調され、有料コンテンツが含まれていることが表示されていない。」「ゲームサイトにアクセスした途端に高額な請求をされる。」などの問題点がある[12]

無料オンラインゲームの多くは、月額課金制に比べトータルでの現金消費が多い。

商業PBWは接続無料の課金コンテンツ有で、無料範囲分だけでも楽しめる。

諸問題によるサービス停止

オンライン専用ゲームは、様々な理由で短期間でサービス停止になる場合がある。

トゥルーファンタジー ライブオンライン
開発途中で採算が合わないと判断され開発中止。
銀河英雄伝説VII
β版としてパッケージがリリースされるも版権トラブルのため、サービスが終了。
スター・ウォーズ ギャラクシーズ
管理会社のシステム管理が不十分で、修正パッチが出る度にバグが発生し、日本でのサービスが終了。
KAROS Online
オー・ジーエンターテインメントにより、10年間の運営宣言があったが[13]、2年後に終了となった。
メイド・メイド
スマートフォンに対応できないことが判明したことや、イベントでのトラブル多発により、サービス主体のGREEがサービス終了。

新規ユーザー確保および既存ユーザーの契約維持のため、インターネットカフェと提携して店内でのプレイを可能にしたり、契約解除されたユーザーアカウントを復活させるなどのキャンペーンなどを行っている。これらから特に後発企業はオンラインゲームでいかに採算を維持するか、新規ユーザーを獲得するかの難しさが伺える。

パッケージで販売されるゲームとは異なり、メーカーにとってサービス開始後も継続的にコストが発生する。そのため、ユーザーの契約を維持し解約させないために、ゲームシステムの設計が大量の時間を費やすことを必要としたものとなっているゲームが多いという指摘がある。

マナー

ゲームになれたプレイヤーであるいわゆる中級者になると、「ゲームに詰まった」「上級者に勝てない」と言う理由で「初心者狩り」といわれるプレイヤーキラーを始めるプレイヤーもいる。特に対戦を主眼とするオンラインゲームに多く、初心者離れを起こす原因となっており、特に『Gunz The Duel』でこの現象が顕著である。中国や韓国では、オンラインゲーム上のトラブルが発端となり殺人事件にまで至ったケースが存在する。

著作権

オンラインゲーム大国と呼ばれる韓国のオンラインゲームの一部は、既存のゲームのモデリングなどを流用したものも見受けられる。例としてWebZenの『Wiki』が任天堂の『ゼルダの伝説 風のタクト』以降のデザインを盗作し、任天堂が韓国の提携会社を通じて公式の警告文を送った。またNexonの『カートライダー』が任天堂の『マリオカート』シリーズの盗作と非難され(中国ではそのカートライダーを更に盗作したゲームもあり、色々と問題が起きている)、ネオプル社の『新野球』がコナミの『実況パワフルプロ野球』の盗作とされコナミから提訴されるなど、韓国の著作権などの甘さを浮き彫りにしている側面もある。

その他

オンラインゲームで知り合った他者に麻薬取引を持ち掛けられたり、未成年者がゲームでの知り合いに出会い目的で誘い出されるなど、犯罪に巻き込まれるケースがある。いずれのケースも、ゲームで協力し合ううちに親密になるオンラインゲームの特性が悪用された形となっている[14]




  1. ^ a b c オンラインゲームとは - IT用語辞典”. 2014年4月3日閲覧。
  2. ^ a b オンラインゲームとは - コトバンク”. 2014年4月3日閲覧。
  3. ^ 概ねサーバ処理を介さず、WWWコンテンツベース+管理者裁量による進行で行われるものは、特に「プレイバイウェブ」と呼ばれる。
  4. ^ a b 【島国大和】ゲームはいずれ全部オンラインゲームになる”. 2014年4月3日閲覧。
  5. ^ a b c d 知識ベース S3群 脳・知能・人間8編 コラボレーションシステム6章 コミュニティ”. 電子情報通信学会. pp. 8-9. 2020年4月28日閲覧。
  6. ^ 成功している「課金ゲーム」を見れば、本当の世界市場が分かる”. 2014年4月3日閲覧。
  7. ^ ネイティブアプリケーション とは - ウェイバックマシン(2016年3月4日アーカイブ分)
  8. ^ 米国政府、PCゲームLeague of Legendsをプロスポーツと認定。外国人選手にアスリートビザを発行”. 2013年9月12日閲覧。
  9. ^ 米政府、韓国のゲーマーにプロアスリート用ビザを発行”. 2014年4月3日閲覧。
  10. ^ a b 子供のネット依存、治療に当たる久里浜医療センター院長が「生易しい問題ではない」と警告”. 日経BP (2013年7月25日). 2013年8月6日閲覧。
  11. ^ News:86時間連続ネットゲームで死亡?ネットカフェでゲーム6時間、香港男性が死亡を参照。
  12. ^ 「無料」のはずが高額請求、子どもに多いオンラインゲームのトラブル国民生活センター、2009年12月16日
  13. ^ 「KAROS Online」サービスに向けた“10年間の安全運営”を宣言”. 2014年4月3日閲覧。
  14. ^ オンラインゲーム「荒野行動」 大麻購入持ちかけ、犯罪続発 親密になれる特性悪用 毎日新聞 2019年12月31日
  15. ^ ネットワーク接続セット「セガサターンネットワークス」7月27日より発売開始





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