2021-2022シーズン シーズン3P成功数新記録・オールスターMVP初受賞
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「ステフィン・カリー」の記事における「2021-2022シーズン シーズン3P成功数新記録・オールスターMVP初受賞」の解説
プレシーズンで5戦全勝し、チーム全員の調子が上がったままシーズンに突入した。開幕戦となった10月19日のロサンゼルス・レイカーズ戦では、21得点10リバウンド10アシストを記録し、キャリア通算8度目のトリプルダブルをマーク、3年ぶりの開幕戦勝利を残した。そしてロサンゼルス・クリッパーズ戦で45得点10リバウンド、サクラメント・キングス戦で27得点10アシストを残し、2015-16シーズン以来初の開幕3連勝を飾った。この3試合で平均31.0得点に9.0リバウンド7.0アシストに2.3スティールをマークし、第1週の週間MVPを受賞した。開幕から3戦連続で20-10以上をクリア。これはウォリアーズの選手として、1970-71シーズンのジェリー・ルーカス(元シンシナティ・ロイヤルズほか)以来の快挙となっている。10戦目となった11月8日のアトランタ・ホークス戦ではリーグ最多の50得点、10アシスト、7リバウンド、3スティールでチームの5連勝に貢献し、キャリア通算10度目の50得点ゲームを達成した。ウォリアーズの選手としてはウィルト・チェンバレン(1963年2月13日)、リック・バリー(1974年2月23日)に次いで史上3人目の50得点、10アシストをマークし、33歳での50得点、10アシストは、1968年に31歳で53得点&14アシストをマークしたウィルト・チェンバレンを抜いてNBA最年長記録を更新。32歳以上で4回目の50点ゲームは、神様マイケル・ジョーダン(5回)に次いで2番目となった。カリーやジョーダン・プールらの活躍もあり、最初の10試合を9勝1敗の好成績を残した。 11月8日から11月14日の期間中ウォリアーズを3勝1敗に導き、カリー自身は4試合でリーグトップの平均34.8点、5.5リバウンド、7.8アシスト、2.25スティールを記録し、第4週の週間MVPを受賞した。10月19日の開幕から11月までの期間中、20試合に出場してリーグ2位の平均27.8得点に5.7リバウンド6.6アシスト1.8スティールを記録。アシストはリーグ9位、スティールはリーグ6位で、リーグトップとなる108本もの3ポイントを成功し、昨季の4月と5月に続く3ヶ月連続、通算10回目の月間MVPを受賞した。ウォリアーズのフランチャイズ史上、月間MVPに輝いたのは4選手のみで、複数回選ばれたのはカリー(10回)とクリス・マリン(元ウォリアーズほか/2回)のみと、2位以下を大きく突き放している。また、カリーは今季リーグ初の複数回(第1週と第4週)で週間最優秀選手に選ばれており、チームはリーグベストタイの18勝3敗を残している。 11月12日のシカゴ・ブルズ戦にて40得点をスコアし勝利した。またこの試合でシーズン2度目となる9本のスリーを決め、レギュラーシーズンとプレーオフを合算した通算スリーポイント成功数でレイ・アレンを抜き歴代1位となった。その後、12月14日のニューヨーク・ニックス戦でレギュラーシーズンのみの通算スリーポイント成功数でアレンを上回る2974本目を記録し、NBA新記録を樹立。敵地ながら大歓声を浴び、観戦に訪れていたアレンやレジー・ミラー、父のデルからも祝福された。 クリスマスゲームでフェニックス・サンズと対戦する今年、カリーはクリスマスゲームでのジンクスを打破することができるのかという話題があがっていた。そのジンクスとはクリスマスゲームになると極端に不調になることだ。ミルウォーキー・バックスに99-138で敗れた前回のクリスマスゲーム、カリーはFG17本中6本成功の19得点にとどまり、出場時のチームの得失点差を示すプラスマイナスは、ゲームワーストの-24だった。クリスマスゲームでのカリーは20得点以上をマークしたことがなく、3P成功は最多で1試合2本にとどまっている。8試合のクリスマスゲームでカリーが沈めた3Pは、合計で10本。これまでのキャリアで、彼は1試合に10本超の3P成功を記録したゲームが22試合もある。そして12月25日に行われたクリスマスゲームのフェニックス・サンズ戦でアンドリュー・ウィギンズ、デイミオン・リー、ジョーダン・プールと、チーム得点上位4選手のうち3選手がNBAの安全衛生プロトコル入りで欠場したウォリアーズは、カリーが自身9回目のクリスマスゲームで初めて20得点超をマークし、3P16本中5本成功を含むフィールドゴール27本中10本成功の33得点、6アシストを記録してウォリアーズをけん引。また、レギュラーシーズンの3P成功数3000本まで「1」に迫り、2014年から16年にかけて自身が樹立した記録にも「1」と迫る156試合連続3P成功を達成した。 そして12月29日に行われたデンバー・ナゲッツ戦で、カリーはレギュラーシーズンの3P成功数3000本を達成した。また、この試合で157試合連続での3P成功を達成し、2014年11月13日(同14日)から2016年11月3日(同4日)にかけて自身が樹立したNBA最長記録に並んだ。ナゲッツ戦のカリーは3P14本中5本成功を含むフィールドゴール16本中6本成功で23得点をあげた。そのうち21得点(FG10本中5本成功、3P9本中5本成功)は後半に記録している。24点のビハインドを背負ってハーフタイムを迎えたウォリアーズは、前半に60得点をあげたナゲッツを後半29得点に抑えて一度は追いついたものの、最終的には逆転勝利に至らなかった。 1月2日のユタ・ジャズ戦で新たな記録を樹立した。カリーはジャズ戦の第1クォーターに3Pを成功させ、自身が保持している157試合連続3P成功を上回る158試合連続3P成功を達成した。 1月22日にで行われたヒューストン・ロケッツ戦で決勝ブザービーターを沈めウォリアーズを勝利へ導いた。カリーは前半終了前に3ポイントを沈めるまで11本連続シュートミスという低調なスタートを切った。チームもクレイ・トンプソンとドレイモンド・グリーンを欠き、西カンファレンス最下位のロケッツ相手に苦戦。そのなかで、103-103で迎えた第4クォーター残り1.6秒、カリーはケビン・ポーター・ジュニアのマークをかいくぐってステップバックジャンパーを沈め、プロ初の決勝ブザービーターで今季33勝目をもたらした。 1月27日に自身8回目のオールスターかつスターターで出場することが発表された。カリーは西カンファレンスのガード部門でファン投票、メディア投票、選出間投票の全てで1位の票数を手に入れたが、2017-18シーズン以来となるオールスターキャプテンとはならなかった。 そしてオールスター本戦では3ポイント16本を含むゲームハイの50点を記録しMVPを受賞。50点以上でMVPとなったのは、2017年のアンソニー・デイビス(2017年)以来、史上2人目となる。また33歳343日でのMVP受賞は、シャキール・オニール(36歳346日/2009年)、マイケル・ジョーダン(34歳356日/1998年)に次ぎ、3番目に高い年齢となった。カリーは第3クォーター途中に早くも10本目の3ポイントを沈めてポール・ジョージ(ロサンゼルス・クリッパーズ)が持つ記録を抜き去ると、試合終了までに16本まで積み上げた。1試合の成功数に加えて、クォーター(6本)、ハーフ(8本)の記録も更新している。 カリーは3月11日に行われたデンバー・ナゲッツ戦で史上49人目の通算2万得点を達成した。 今季リーグ10位(3月11日時点)の平均25.8得点を挙げているカリーはこの日、34得点(フィールドゴール11/21、3ポイント5/12、フリースロー7/7)、9リバウンド、3アシスト、2スティールを記録。とりわけ、マイルストーン達成の瞬間では“らしさ”を発揮した。 85-83とリードして迎えた第3クォーター残り7.8秒、密着マークにつくナゲッツのブリン・フォーブスをレッグスルーのクロスオーバーで揺さぶり、トップの位置33フィート(約10.05m)の距離から3ポイントシュート。これを綺麗に成功させ、出場823試合目で史上49人目の通算2万得点達成となった。 カリーは3月17日のボストン・セルティックス戦、第2クォーター残り4分19秒にルーズボールを争った際、飛び込んできたマーカス・スマートと衝突し、左足を負傷。わずか3得点(フィールドゴール1/4、3ポイント1/4)でコートをあとにした。MRI検査の結果、左足靭帯の挫傷と診断。2週間後に改めて検査を受けて状態を判断するとしていた。しかし4月2日のリリースで、すでに7試合を欠場していたカリーは、レギュラーシーズンの残り5試合も欠場することとなった。 そして順調に回復し、プレイオフ1回戦のゲーム1で復帰をした。プレイオフの相手は昨シーズンのMVPニコラ・ヨキッチ率いるデンバー・ナゲッツ。カリーはジョーダン・プールにスタメンを譲り、ベンチからスタートすることになった。22分間の出場でスリーポイント3本を含む16得点を記録し、ウォリアーズの勝利に貢献した。復帰して2試合目となったゲーム2では、わずか22分57秒のプレータイムながら5本の3ポイント成功を含むゲームハイの34得点に3リバウンド4アシストと大活躍を見せ、勝利の立役者となった。カリーは24秒のショットクロックが導入された1954-55シーズン以降、プレーオフで史上最短の出場時間で30得点以上を記録した選手となった。ゲーム3ではチームハイとなる27得点を記録。1回戦突破に王手をかけた。しかしゲーム4では、またもやチームハイとなる33得点を記録したが、ウィル・バートンにゲームウィナーとなったスリーポイントを決められ、スウィープ(4勝0敗)で下すことはできなかった。そしてホームに戻ってきたゲーム5。3月17日以来となるスタメンに復帰したカリーは3ポイントシュート5本を含む30得点5リバウンド5アシスト2スティールでチームを牽引。試合終盤の残り30秒、97-94の3点リードの場面で勝利を決定づけるクラッチなレイアップを沈めた。点差を5点にしたウォリアーズはリードを守りきり4勝1敗でデンバー・ナゲッツを倒した。 カンファレンス準決勝の相手はジャ・モラント率いるメンフィス・グリズリーズ。グリズリーズホームで行われたゲーム1ではドレイモンド・グリーンが第2クォーターにフレグラント・ファウル2で退場となり、後半を通じて守備の要を欠くことになった。残り約30秒で1点をリードしたウォリアーズだが、勝つためにはまだグリズリーズの攻撃を止める必要があった。そして次のポゼッションで、グリズリーズにモラントが望んだかたちで再逆転するチャンスをつくられた。しかしカリーがモラントの前に立ちはだかり、決定的なブロックで彼を止め、ウォリアーズのリードを保った。そして試合終了までそのリードを守りきりゲーム1を勝利し、カリーは24得点,3リバウンド,4アシストを記録し、ウォリアーズの勝利に貢献した。続くゲーム2ではモラントのストッパーとして期待されていたゲイリー・ペイトン2世がディロン・ブルックスのハードファールにより肘の骨折と靭帯の損傷という重症を負ってしまい、モラントを止められず、カリーは27得点,9リバウンド,8アシストというトリプルダブル級の活躍を残すが、あと一歩及ばず、1勝1敗のタイになった。ホームで行われたゲーム3ではカリーが30得点, 6アシスト, FG50%,そしてFT(フリースロー)を14本中14本全てを成功させた。カリー以外にも15得点以上取った選手が5人おり、ウォリアーズは142-112で快勝した。ゲーム4ではカリーが第4クォーター残り45.7秒から連続して決めた8本のフリースローが違いを生み出し、101-98で勝利した。そしてカリーは両チームトップの32得点を記録しカンファレンスファイナル進出に王手をかけた。その試合で史上初となるプレイオフにおける通算3ポイントショット成功500本を達成した。今季のカリーは自身7度目となるリーグトップの3P成功数(285)と試投数(750)を記録した。また、カリーは3Pライン(22フィート~23フィート9インチ=約6.7~7.24メートル)よりもさらに遠い、バスケットから25~29フィート(約7.6~8.8メートル)の距離から成功率40.9%で219本のショットを決めており、これはNBA最多の数字となる。しかしゲーム5では試合序盤からリード奪われ、第3Qには最大55点もの点差を付けられてしまい、134-95というスコアで記録的大敗をしてしまった。カリーは第3Q途中でベンチに下げられ、25分の出場で14得点という物足りない数字だった。ゲーム6では『GAME6クレイ』のニックネームで知られるクレイ・トンプソンが試合序盤から活躍したが、いまいちカリーのスコアが伸びなかった。試合を通してFG37%, 3p35.3%で不調だったが勝負どころのスリーを含む29得点を記録し、グリズリーズを4勝2敗で下した。そして3年ぶりのカンファレンスファイナル進出を果たした。 3年ぶりのカンファレンスファイナルでは、ルカ・ドンチッチ率いるダラス・マーベリックス。王手をかけた第4戦こそ接戦の末落としてしまったが、カリーはプレーオフ通算127試合目で100度目の20得点超えに到達。キャリアプレーオフ平均26.5得点5.4リバウンド6.3アシストを誇る34歳のスーパースターは、NBA史上16人目の快挙を成し遂げた。そして4勝1敗で下し、直近8年間で6回目のNBAファイナル進出を果たした。2021-22シーズンに創設されたNBAウェスタン・カンファレンスファイナルMVPを受賞し、マジック・ジョンソン・トロフィーを手にした。カリーは9人の投票者全員から投票され、初代ウェスタンカンファレンスMVPに選ばれた。
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