関連した事故・事件・不祥事
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 13:46 UTC 版)
「Pokémon GO」の記事における「関連した事故・事件・不祥事」の解説
ポケモンGOは独特のプレイスタイルとなっているため、その仕様上、歩きスマホや急に立ち止まって交通の妨げとなるなどの問題が生じやすい。 「周りをよく見て遊んでください」と起動時に注意文が表示されるものの、それでもユーザーが夢中になって画面を見てしまい屋外を歩きまわり、歩行者などに衝突したり、転倒するなどして負傷するケースが世界各国で続出している。また、ユーザーが立ち入り禁止の場所に侵入する問題や、自動車を運転中に操作したりなどの危険行為も同じく世界各国で発生している。 侵入事件と訴訟 ポケモンが建物にいる場合は建物に近づくだけで捕まえられるが、オーストラリアではユーザーが夢中になりすぎて警察署内に入ってしまうケースもあった。警察署はFacebook上で「近づくだけでアイテムは獲得できる」と注意している。 旧ユーゴスラビア構成国のボスニア・ヘルツェゴビナでは、ユーザーが危険な地雷原指定地域に立ち入ったという情報を受けて、ポケモンGOの利用者に対して地雷注意の警告が出された。紛争終結から20年経った現在でも、約12万個の地雷が残っているとみられている。 アメリカ合衆国では、自宅の裏庭へプレイヤーが侵入したとしてポケモンGOを訴訟するケースが出てきている。 2016年9月18日、日本の東京都港区お台場にて、レアポケモンが出るという情報が出回った結果、数百人規模の群衆が集まり、道路を塞ぐなどして警察が出動する騒ぎが起きた。群衆は警察官の制止を無視して振り切り、中には進入禁止の自動車専用道路に侵入する危険行為もみられた。 交通事故 2016年7月18日、アメリカ合衆国のボルチモアで、ポケモンGOユーザーが自動車運転中にポケモンGOをプレイし画面を覗き込み、路肩に停車中の警察車両(パトロールカー)に猛スピードで衝突・大破する事故を引き起こした。 日本ではリリースからわずか4日間で71件のながら運転が摘発された。東京都内だけでも自転車を含め、ながら運転による36件の事故が発生した。いずれもポケモンGOの操作に夢中で起きた事故である。8月23日には、徳島県でポケモンGOをプレイしながら軽自動車を運転していたユーザーが歩行者2人を撥ね、1人を死亡させる事故が発生した。愛知県でも同様のながら運転で、8月11日に春日井市で人をはねて死亡させる事故、10月26日には一宮市で横断歩道を横断中の小学生をはねて死亡させる事故(一審で禁錮3年の実刑判決)が起きている。また、9月12日に京都府長岡京市で発生したクレーン車によるひき逃げ事件では、のちの取材でクレーン車の運転手が運転中にポケモンGOをプレイしていたことが明らかになった。この運転手は過失運転致死の罪で起訴され、京都地方裁判所にて禁錮1年6か月、執行猶予5年の有罪判決を言い渡された。 違法駐車 ポケモンGOがリリースされて間もなく、ポケストップが溢れかえる人気スポット周辺での違法駐車が増加した。日本では特に大阪府の扇町公園や、愛知県の鶴舞公園はレアポケモンが出やすく人気なため、夜間でも公園内の駐車場が満車になることが多くなり、停められない車が公園周辺に路上駐車したり、利用時間外まで駐車するケースが相次いでいる。施設の利用時間外駐車の例としては、公園の閉園時間を過ぎて門が閉められてしまい、車が出せず園内に閉じ込められたケースがある。 乗務中のバス運転手による操作 事故や道路交通法における摘発には至らなかったものの、世界の一部の国でバス運転手が運転中などの勤務時間帯にポケモンGOを操作する不祥事が社会問題となっている。 本記事ではバス運転手がポケモンGOを操作していた日本のバス事業者のうち、全国的に頻繁に報道され、また複数回問題視された運行事業者2事業者、および複数回問題視された事業者からの委託事業者1事業者の事例を記載する。なお、両備バスのように、全国的にそれほど頻繁に報道されておらず、また一度のみ問題視された事業者の記述については省略する。 近畿地方の京都府・大阪府・滋賀県・奈良県で路線を展開している、民間バス事業者の京阪バスでは、2016年10月から12月にかけて山科営業所に所属していた同社の51歳男性の運転手と、子会社の京都京阪バスに運行を委託している京田辺営業所で運転手として勤務していた54歳男性の運転手がそれぞれポケモンGOをバス運転中に操作(山科営業所所属の運転手は回送バスの醍醐バスターミナル到着時、京田辺営業所の運転手は八幡田辺線運転時および近鉄新田辺発車時でのそれぞれの運転状況を調査して発覚。いずれも乗客の通報が発端)したことが問題視され、各テレビや新聞、インターネットのニュースで取り上げられる事態となった。このうち山科営業所の運転手については京阪バスによって乗務から外す処分が行われ、京田辺営業所の運転手については、委託元の京都京阪バスにより社内規定に違反したとして即日懲戒解雇の処分となった。 山科営業所での不祥事を受けて、京阪バスでは運転手の乗務時間帯の私有通信機器の所持・使用の禁止や、営業所で封をして保管するなどの再発防止策を検討していたが、検討中に京田辺営業所での不祥事が発生したため、車両への私有通信機器の持ち込みを禁止する計画のみ急遽繰り上げて実行に移し、2度目の不祥事を起こした京田辺営業所では発生翌日の12月3日付、1度目の不祥事を起こした山科営業所および他の9営業所についてもその翌日の12月4日付で実施した。また、子会社の京都京阪バスについても、京阪バスの運行を受託している京田辺営業所では発生翌日の12月3日付、同じく京阪バスの運行を受託している寝屋川営業所と自社の営業所である八幡営業所も、無線交信困難な路線を除き、その翌日の12月4日付で、運転手による車両への私有通信機器の持ち込みの禁止を実施した。 京阪バスでは1度目の不祥事の際に役員の一部も減給および譴責の処分を受けたが、2度目の不祥事の際にも役員4人に対してさらなる譴責処分とした。京都京阪バスでは2度目の不祥事の際のみ、当該運転手の上司であった5人が処分対象となり、常務取締役運輸部長が1か月間減給1割カットの処分を受けたほか、他の4人についても減給および譴責処分を受けた。 その後、京阪バスではこの不祥事を契機に、IT技術を活用して不祥事の再発を防止する機運が高まり、指導運転手が乗務態度を評価したり、ドライブレコーダーに記憶された映像を解析するなどの仕組みを構築するなどのさらなる再発防止策を採用した。 京阪バスでの不祥事以降、日本のバス運転手による不祥事はいったん沈静化したものの、別の地区で2017年にも発生し、同年6月20日8時過ぎには東北地方・宮城県の公営バス事業者である仙台市営バス長町営業所の60歳の運転手が、仙台市太白区の市道で信号待ち中にポケモンGOを操作したことが発覚した。仙台市交通局はこれを重く見て、同年6月23日の発表で運転手の処分を検討していることを表明し、この運転手に対して同年7月19日付で6か月間の停職処分とした。この運転手は同年同月13日より20日までの間の延べ20回の乗務中に、ポケモンGOを152回操作していたことが仙台市交通局の調査で判明した。処分を受けた運転手はこの不祥事の責任を取り辞職した。 なお、仙台市営バスでは前年2016年にも、民間バス事業者の宮城交通に運行を委託している東仙台営業所の43歳の運転手(宮城交通所属)が、同年10月18日18時30分ごろに回送中のバスでポケモンGOを操作しながら運転していたことが原因で、仙台市宮城野区の道路脇の街路樹に衝突する事故を起こしているため、これがポケモンGO関連の2回目の不祥事となった。 深夜徘徊 ポケモンGO絡みの深夜徘徊は、子供から大人まで男女問わず問題となっている。 北海道内では10日間だけでも122人の少年少女が深夜の公園でポケモンGOを遊んでいるところを補導された。東京都内の公園でも夜中に遊ぶプレイヤーによる近隣への影響が相次いだ。特に世田谷区の公園ではレアポケモンが出ると聞いて思いがけない集団行為の例もあり、近隣住人が対象公園の利用を遠慮する声もあった。 不正ツール使用による混乱 ポケモンGOでは不正ツールの使用が禁止されており、運営側は更新により不正ツール対策を施しているが、不正ツール作成側との間でいたちごっことなっている。不正ツールの中でもポケモンの出現時間や場所がわかるマップが特に問題視されている。このマップを使えばレアポケモンの居場所もわかるため、レアポケモンが出た場所に一斉に人が集まり、お台場などでラプラスが出た際には大混乱を引き起こした。
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ポケモンGOは独特のプレイスタイルとなっているため、その仕様上、歩きスマホや急に立ち止まって交通の妨げとなるなどの問題が生じやすい。 「周りをよく見て遊んでください」と起動時に注意文が表示されるものの、それでもユーザーが夢中になって画面を見てしまい屋外を歩きまわり、歩行者などに衝突したり、転倒するなどして負傷するケースが世界各国で続出している。また、ユーザーが立ち入り禁止の場所に侵入する問題や、自動車を運転中に操作したりなどの危険行為も同じく世界各国で発生している。 侵入事件と訴訟 ポケモンが建物にいる場合は建物に近付くだけで捕まえられるが、オーストラリアではユーザーが夢中になりすぎて警察署内に入ってしまうケースもあった。警察署はFacebook上で「近付くだけでアイテムは獲得できる」と注意している。 旧ユーゴスラビア構成国のボスニア・ヘルツェゴビナでは、ユーザーが危険な地雷原指定地域に立ち入ったという情報を受けて、ポケモンGOの利用者に対して地雷注意の警告が出された。紛争終結から20年経った現在でも、約12万個の地雷が残っているとみられている。 アメリカ合衆国では、自宅の裏庭へプレイヤーが侵入したとしてポケモンGOを訴訟するケースが出てきている。 2016年9月18日、日本の東京都港区お台場にて、レアポケモンが出るという情報が出回った結果、数百人規模の群衆が集まり、道路を塞ぐなどして警察が出動する騒ぎが起きた。群衆は警察官の制止を無視して振り切り、中には進入禁止の自動車専用道路に侵入する危険行為もみられた。 交通事故 2016年7月18日、アメリカ合衆国のボルチモアで、ポケモンGOユーザーが自動車運転中にポケモンGOをプレイし画面を覗き込み、路肩に停車中の警察車両(パトロールカー)に猛スピードで衝突・大破する事故を引き起こした。 日本ではリリースから僅か4日間で71件のながら運転が摘発された。東京都内だけでも自転車を含め、ながら運転による36件の事故が発生した。いずれもポケモンGOの操作に夢中で起きた事故である。8月23日には、徳島県でポケモンGOをプレイしながら軽自動車を運転していたユーザーが歩行者2人を撥ね、1人を死亡させる事故が発生した。愛知県でも同様のながら運転で、8月11日に春日井市で人を撥ねて死亡させる事故、10月26日には一宮市で横断歩道を横断中の小学生を撥ねて死亡させる事故(一審で禁錮3年の実刑判決)が起きている。また、9月12日に京都府長岡京市で発生したクレーン車によるひき逃げ事件では、後の取材でクレーン車の運転手が運転中にポケモンGOをプレイしていた事が明らかになった。この運転手は過失運転致死の罪で起訴され、京都地方裁判所にて禁錮1年6ヶ月、執行猶予5年の有罪判決を言い渡された。 違法駐車 ポケモンGOがリリースされて間もなく、ポケストップが溢れかえる人気スポット周辺での違法駐車が増加した。日本では特に大阪府の扇町公園や、愛知県の鶴舞公園はレアポケモンが出やすく人気なため、夜間でも公園内の駐車場が満車になる事が多くなり、停められない車が公園周辺に路上駐車したり、利用時間外まで駐車するケースが相次いでいる。施設の利用時間外駐車の例としては、公園の閉園時間を過ぎて門が閉められてしまい、車が出せず園内に閉じ込められたケースがある。 乗務中のバス運転手による操作 事故や道路交通法における摘発には至らなかったものの、世界の一部の国でバス運転手が運転中などの勤務時間帯にポケモンGOを操作する不祥事が社会問題となっている。 本記事ではバス運転手がポケモンGOを操作していた日本のバス事業者のうち、全国的に頻繁に報道され、また複数回問題視された運行事業者2事業者、および複数回問題視された事業者からの委託事業者1事業者の事例を記載する。なお、両備バスのように、全国的にそれほど頻繁に報道されておらず、また一度のみ問題視された事業者の記述については省略する。 近畿地方の京都府・大阪府・滋賀県・奈良県で路線を展開している、民間バス事業者の京阪バスでは、2016年10月から12月にかけて山科営業所に所属していた同社の51歳男性の運転手と、子会社の京都京阪バスに運行を委託している京田辺営業所で運転手として勤務していた54歳男性の運転手がそれぞれポケモンGOをバス運転中に操作(山科営業所所属の運転手は回送バスの醍醐バスターミナル到着時、京田辺営業所の運転手は八幡田辺線運転時および近鉄新田辺発車時でのそれぞれの運転状況を調査して発覚。いずれも乗客の通報が発端)したことが問題視され、各テレビや新聞、インターネットのニュースで取り上げられる事態となった。このうち山科営業所の運転手については京阪バスによって乗務から外す処分が行われ、京田辺営業所の運転手については、委託元の京都京阪バスにより社内規定に違反したとして即日懲戒解雇の処分となった。 山科営業所での不祥事を受けて、京阪バスでは運転手の乗務時間帯の私有通信機器の所持・使用の禁止や、営業所で封をして保管するなどの再発防止策を検討していたが、検討中に京田辺営業所での不祥事が発生したため、車両への私有通信機器の持ち込みを禁止する計画のみ急遽繰り上げて実行に移し、2度目の不祥事を起こした京田辺営業所では発生翌日の12月3日付、1度目の不祥事を起こした山科営業所および他の9営業所についてもその翌日の12月4日付で実施した。また、子会社の京都京阪バスについても、京阪バスの運行を受託している京田辺営業所では発生翌日の12月3日付、同じく京阪バスの運行を受託している寝屋川営業所と自社の営業所である八幡営業所も、無線交信困難な路線を除き、その翌日の12月4日付で、運転手による車両への私有通信機器の持ち込みの禁止を実施した。 京阪バスでは1度目の不祥事の際に役員の一部も減給および譴責の処分を受けたが、2度目の不祥事の際にも役員4人に対して更なる譴責処分とした。京都京阪バスでは2度目の不祥事の際のみ、当該運転手の上司であった5人が処分対象となり、常務取締役運輸部長が1ヶ月間減給1割カットの処分を受けた他、他の4人についても減給および譴責処分を受けた。 その後、京阪バスではこの不祥事を契機に、IT技術を活用して不祥事の再発を防止する機運が高まり、指導運転手が乗務態度を評価したり、ドライブレコーダーに記憶された映像を解析するなどの仕組みを構築するなどの更なる再発防止策を採用した。 京阪バスでの不祥事以降、日本のバス運転手による不祥事は一旦沈静化したものの、別の地区で2017年にも発生し、同年6月20日8時過ぎには東北地方・宮城県の公営バス事業者である仙台市営バス長町営業所の60歳の運転手が、仙台市太白区の市道で信号待ち中にポケモンGOを操作したことが発覚した。仙台市交通局はこれを重く見て、同年6月23日の発表で運転手の処分を検討していることを表明し、この運転手に対して同年7月19日付て6ヶ月間の停職処分とした。この運転手は同年同月13日より20日までの間の延べ20回の乗務中に、ポケモンGOを152回操作していたことが仙台市交通局の調査で判明した。処分を受けた運転手はこの不祥事の責任を取り辞職した。 なお、仙台市営バスでは前年2016年にも、民間バス事業者の宮城交通に運行を委託している東仙台営業所の43歳の運転手(宮城交通所属)が、同年10月18日18時30分頃に回送中のバスでポケモンGOを操作しながら運転していたことが原因で、仙台市宮城野区の道路脇の街路樹に衝突する事故を起こしているため、これがポケモンGO関連の2回目の不祥事となった。 深夜徘徊 ポケモンGO絡みの深夜徘徊は、子供から大人まで男女問わず問題となっている。 北海道内では10日間だけでも122人の少年少女が深夜の公園でポケモンGOを遊んでいるところを補導された。東京都内の公園でも夜中に遊ぶプレイヤーによる近隣への影響が相次いだ。特に世田谷区の公園ではレアポケモンが出ると聞いて思いがけない集団行為の例もあり、近隣住人が対象公園の利用を遠慮する声もあった。 不正ツール使用による混乱 ポケモンGOでは不正ツールの使用が禁止されており、運営側は更新により不正ツール対策を施しているが、不正ツール作成側との間でいたちごっことなっている。不正ツールの中でもポケモンの出現時間や場所がわかるマップが特に問題視されている。このマップを使えばレアポケモンの居場所もわかるため、レアポケモンが出た場所に一斉に人が集まり、お台場などでラプラスが出た際には大混乱を引きおこした。
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