車両等級・サービス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 06:54 UTC 版)
松本作品においては、発表時期により解釈・設定が変更されているところもあるので、注意を要する。 特等車 原作でデンドロビュウム兄弟が乗っていた個室車。1等車の個室車とどう違うかは不明。 展望車(1等車) 最後尾に連結されており、原作の後半と劇場版で登場している。基本的に展望車は1等車であるとされるが、公式設定上では単に『展望車』とされており、『1等展望車』とは記述されない。展望車のモデルは、特急「つばめ」「はと」に使用されたマイテ49形展望車、マイテ58形展望車と言われており、マイクロエースから発売されたNゲージ銀河鉄道999セットではマイテ58形が同封されている。また、台車は劇場版及び原作アンドロメダ編ではTR47形台車様のウィングバネ式2軸台車が描かれているが、このような形式は存在しない。原作エターナル編ではマイテ49・マイテ58が装備していたTR73形様の3軸台車となっている。 なお、劇場版で連結されている展望車は2作目の『さよなら銀河鉄道999』で戦闘衛星に撃墜され、サイレンの魔女に吸い込まれている。3作目の『エターナル・ファンタジー』ではメタノイドの自爆行為によって展望車を含め、後部車両の数両が破壊された。 またこの車両とは別に、2階建て中間車両として展望車が設定されたことがある(「パノラマ車」とも呼ばれたが、劇中には登場しない)。 1等車(2等車・グリーン車) 座席車と個室車が存在。 リクライニングシート装備車両は内装はより新世代の車両を模している。モデルは、特急「つばめ」「はと」に使用された二等車スロ60形と言われている[要出典](実車もリクライニングシートを備えていた)が、劇場版第1作で描かれた車内は、樹脂製もしくはアルミデコラの化粧板による近代的な内装に蛍光灯照明で空調ダクトが配置されており、サロ481形もしくはサロ183形を連想させるものであった。 ただし、この車両を(3等級制での)2等車あるいは(モノクラス制での)グリーン車と称する場合もある。 同じく劇場版第1作で、個室車の存在が描かれている。ただし、等級については明記されていない。 原作1巻第5話「大盗賊アンタレス」では、一等車の車内が描かれているが、この時の一等車は二等車と同じくボックスシートになっている。アンタレスに銃で撃たれた乗客が鉄郎たちに助けを求めて来たときに、メーテルが「一等車の……グリーン車のお客さんだわ」と言ったり、TV版第42話ではフィメールが車掌から食事のサービスを受けているシーンがある。また『銀河鉄道大時刻表』では、列車編成には1等車と記載されているが、時刻表にはグリーン車のマークが付けられている。 2等車(3等車・普通車) 4人掛けボックスシート。鉄郎とメーテルが乗車している車両。原作第1巻第1話「出発のバラード」では、鉄郎が自分が座ることになる車内に入る際の扉には「二等」と書かれている。またCR銀河鉄道999で車中の背景のときに「二等客室」とテロップが入る。 ゲーム『松本零士999』において、4人掛けボックスシートを3等車と称すシーンがある。 寝台車 連結しているとのことだが実際に描かれたことは原作では1回もなく、鉄郎やメーテルは2等車の座席で毛布に包まって寝ている。前記した座席車とは違い、1・2・3等(またはA・B)寝台のような区分はない。また、眠そうにしている鉄郎に対しメーテルが「寝台車へ行きましょうか?」と配慮するシーンがあったが鉄郎は寝台車へは行かなかった。TV版第27話「雪の都の鬼子母神」では、鉄郎が救出された後、寝台車のベッドと思しき場所で目を覚ますシーンがある。 食堂車 食堂の座席は固定式ボックスシートである。8時から営業している。鉄郎たちがよく食べているのはビフテキやラーメン。さまざまな元素から、食物、食事のメニューを再現する調理器が搭載されている。なお床下には、軌道保持装置が搭載されている 作中の外見は通常の客車と変わらず、普通存在しない客用乗降扉もついている。マイクロエースのセットではマシ49形、2008年のTV版セットではスシ47形といった3軸台車の実在形式モデルになっている。 調理は調理器に転送されてくる資源から分子レベルで料理を再現する。鉄郎はこれを「結局合成か」と言っていたが、車掌曰く「合成なんて生易しいものではなく、完全に本物を再現することができる」とのこと。 本来ウェイトレスが乗務しているが、原作及びTV版では初期にクレアが殉職して以来、ほとんどの期間食堂車専従要員は乗務していない。食堂車に来客があると機関車が車掌を呼び出して接客を指示していることから、車掌が代行していると思われる。劇場版ではクレアが死亡するのは第1作終盤である。また第2作ではメタルメナが既に着任している。 図書館車(車内図書館) 原作第2巻で鉄郎が車内図書館から「古代の新聞」を借りて読む場面がある。またTV版第46話「エルアラメインの歌声」の序盤では図書館車を中心に描写していたほか、「C62の反乱」(原作8巻第3話、TV版第69話)では、鉄郎たちが図書館車の本を並べてドミノ倒しをやっていた。ただし図書館車自体が実際に描かれたことは原作では1回もない。TVアニメでは第100話「ルーズゾーンの怪物」で登場している。 救護室 急病人やケガ人を看護する部屋。TV版に何度か登場している。 装甲車(戦闘車) 「超時間重力砲」あるいは「ブラックホール・キャノン」なる三連装の砲塔を搭載した戦闘用車両。常時連結ではなく、宇宙海賊の出没が予想される宙域で連結される。TV版では砲塔は車体の上下左右に1基ずつ計4基実装されており、台車は付いていない(ただし、玩具等では下部が通常の台車になっており砲塔が車体の上と左右に1基ずつ計3基のものが設定されている)。999号には不似合いな未来的な外見をしており、独立した人工頭脳が搭載された、いわばロボットである。「海賊船クィーン・エメラルダス」(TV版第22話)及びTVスペシャル「永遠の旅人エメラルダス」でのクイーン・エメラルダス号による999号襲撃時に999号の2号車と3号車の間に連結されてエメラルダス号を迎撃するも上下の砲塔を破壊されて、最終的には999号が不時着した惑星「ジュエル」に放棄された。「卑怯者の長老帝国」(TV版第38話)では999号が襲撃された時に、これを連ねた装甲列車が救出に向かうも、惑星から放たれたビームにより破壊され、ついに「無軌道型強行突破用装甲車」が派遣されて帝国を破壊した。車掌曰く「当たったら大変なモノ」と解説していたが、結局作中で役に立ったシーンは一度もない。
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