個室車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/05 22:55 UTC 版)
「ユーロライナー (鉄道車両)」の記事における「個室車」の解説
6人部屋と4人部屋を交互に3室ずつ設けており、どの個室内も靴を脱いで上がるカーペット敷きの構造となっている。 透明感・開放感を強調するため、改造前に比べ屋根高さを上げて天井を高くし、屋根部には天窓を設け、側面窓も上下1,010mm×左右1,310mmに拡大され、固定窓となっている。 6人部屋は側面に窓・天窓を2枚ずつ割り付けた前後幅3,120mm、横幅2,020mmの応接間スタイルの部屋となっており、座席はクッションを置いた向かい合わせのソファシートとしている。4人部屋は側面に窓・天窓を1枚ずつ割り付けた前後幅2,150mm、横幅2,020mmの部屋となっており、座席は肘掛けのついたリクライニングシートとしている。 各部屋ごとにビデオモニター、オーディオ機器、冷暖房制御盤を設置している。カーステレオタイプのカセットデッキが各個室にあるのが特徴で、国鉄・JRを通じ個別にソフトを持ち込んで流せる唯一の車両である。天窓を設置したため荷物棚は省略し、座席の下に荷物収納箱を、天井部に小物入れを設けている。また各部屋とも部屋上部に折り畳み式の簡易寝台と着脱式のハシゴを設置しており、4人室は座席部分と簡易寝台に、6人室では残り2名がカーペット敷きの床で寝る構造となっている。このほか、冬場のスキー臨時列車でも使用するため、側廊下の個室仕切り壁をくぼませたスキー入れを設置している。 本車では、種車の車体をほとんど用いず、台枠から上の車体を新造している。そのため、車体断面は14系寝台車などと同等の車両限界を一杯に使った大型断面となっている。外観上では、側面窓が固定窓となり、出入口が側面1か所のみとなっているほか、屋根高さが拡大されたため、冷房装置は従来の分散式冷房装置を用いず、屋根両端部に寝台車用の準集中方式AU76形冷房装置を設置した。暖房装置は従来の電気暖房に代わり温風暖房としている。
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