スロ60形
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 03:46 UTC 版)
1950年度に、鋼体化改造により大井工場と大宮工場にて計30両が製作された特別二等車。日本の二等車として、初めて自在腰掛 (リクライニングシート)が採用され、特別二等車の初形式となった。室内は、列車の進行方向に合わせて回転できる2人掛けのリクライニングシートが22脚設置(定員44名)され、客室窓は1,000mm幅の広窓になっている。便所は洋式のものが前後に1箇所ずつ設置され、水タンクも増量(床下に700リットルのものを2個設置)された。台車は乗り心地を改善した鋳鋼枠ウイングバネ式台車のTR40を装着している。計画の段階では特別二等車という等級の設定は考慮されておらず、一等車として落成する予定であったため、床下への冷房装置搭載スペース確保や冷風ダクト設置などの冷房取付準備工事が施されていた。後に、6両 (13 - 18) が荷物保管室を車掌室に改造する工事を施工され、100番台(113 - 118、元番号+100)となった。 冷房化工事の対象外になったため、荷物車への改造あるいは廃車により淘汰され、スロ50形共々、グリーン車になった車両は存在しない。 > 番号新旧対照
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