記号・論とは? わかりやすく解説

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きごう‐ろん〔キガウ‐〕【記号論】


きごうろん〔キガウロン〕【記号論】


記号論 semiotics

言語をはじめあらゆる現象記号として分析しようとする研究方法のこと。現代の記号論は米国パーススイスソシュールから始まりパース流れ哲学的記号論へ、ソシュール流れ科学的記号論へと向かった原理論的な研究発展途上にあり模索続けているが応用記号論の領域では多彩な展開となっている。広告の記号論のほか、芸術の記号論、都市の記号論、演劇コスモロジー象徴人類学)の記号論もある。ボードリヤール社会記号学によって、記号消費象徴交換といった新し消費理論打ち出した。記号論からマーケティングへのアプローチをセミオティック・マーケティングという。

記号学

(記号・論 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/05 01:01 UTC 版)

記号学(きごうがく、: semiotics: semiotik: sémiotique)は、記号の学問である。セミオロジー(semiologie)、セモロジー(semologie)など複数の名称が与えられてきたが、1962年のジョージ・ハーバート・ミードの提唱により、セミオティクス(semiotics)の語が定着した[1]

歴史

記号学はソシュールのセミオロジー(sémiologie)を指し、記号論はパースのセミオティクス(semiotics)を指しており、日本語ではそれぞれ記号学記号論と名付けた[2]

記号学(セミオロジー)は、フェルディナン・ド・ソシュールによる、記号表現 - 記号内容(シニフィアン - シニフィエ)の二項に基づく記号学である [3]

記号論(セミオティクス)は、チャールズ・サンダース・パースによる、「表現、内容、指示対象」の三項に基づく記号学である[4]

フランスの構造主義哲学者・文学者ロラン・バルトは、『エクリチュールの零度』『モードの体系』でソシュール記号学を援用し、中世ヨーロッパ文化史研究者で文学者のウンベルト・エーコは『記号論Ⅰ・Ⅱ』を著した。日本では、浅田彰『構造と力 記号論を超えて』の異例の大ヒットと共に、ニュー・アカデミズムと呼ばれる思潮が起こり、「記号論」もにわかに注目を集めた。日本人による著作としては、池上嘉彦の『記号論への招待』や『詩学と文化記号論』、文化人類学者・山口昌男(東京外国語大学)の『文化と両義性』などがある。

主な記号学者

日本

脚注

注釈

  1. ^ として再開するにあたって、講義のために準備できた時間は短期間だった。
    • フェルディナン・ド・ソシュール 著、前田 英樹(訳・注) 編『ソシュール講義録注解』法政大学出版局〈叢書・ウニベルシタス〉、1991年。  p.vii

出典

  1. ^ 『記号学小辞典』同学社、1992年11月1日、34頁。 
  2. ^ 記号学 artscape.jp 2024年3月1日閲覧
  3. ^ Semiologie papers.ssrn.com 2024年3月4日閲覧
  4. ^ C.S. Peirces semiotics medium.com 2024年3月4日閲覧
  5. ^ Peirce, Charles Sanders. 1998 [1902]. "Logic, Regarded As Semeiotic," [manuscript L75] Arisbe: The Peirce Gateway, edited by J. Ransdell.
  6. ^ Peirce, Charles Sanders. 1998 [1902]. "On the Definition of Logic." [memoir 12]. Arisbe: The Peirce Gateway, edited by J. Ransdell.
  7. ^ È morto lo scrittore Umberto Eco” [The writer Umberto Eco is dead] (italian). Corriere Della Sera Online. 2024年6月5日閲覧。
  8. ^ Umberto Eco, Italian author of 'The Name of the Rose,' dies at 84”. ロイター (2015年2月20日). 2024年6月5日閲覧。
  9. ^ H. A. スリュサレーヴァ 著、谷口 勇(訳) 編『現代言語学とソシュール理論』而立書房、1979年。  p.35
  10. ^ Charles Morris www3.nd.edu 2024年3月4日閲覧

和書

  • U.エーコ 著、池上嘉彦(訳) 編『記号論I』岩波書店、1996年。 
  • 池上嘉彦『文化記号論』講談社学術文庫。
  • 宇波彰『記号論の思想』講談社学術文庫。
  • 米盛裕二『パースの記号学』勁草書房、1996年。

関連項目


外部リンク


記号論

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 16:37 UTC 版)

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