ソシュール【Saussure】
読み方:そしゅーる
(Horace-Bénédict de 〜)[1740〜1799]スイスの地質学者・登山家。1786年のモンブラン初登頂を後援、翌年自らも登頂した。著「アルプス山旅行」。
(Nicolas-Théodore de 〜)[1767〜1845]スイスの植物生理学者。
の子。植物は根から窒素化合物を吸収し、ガス交換で二酸化炭素を吸収して酸素を放出することなどを発見。
(Ferdinand de 〜)[1857〜1913]スイスの言語学者。
の曽孫。ドイツに学び、パリやジュネーブで教育・研究にあたった。印欧語研究にめざましい業績をあげたほか、講義をまとめた「一般言語学講義」は言語理論の発展に大きな影響を及ぼし、構造主義言語学の礎となった。
ソシュール
ソシュール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/01 15:32 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動ソシュール、ド・ソシュール (de Saussure) は16世紀のアントワーヌ・ド・ソシュール (Antoine de Saussure, 1514–1569) に始まるスイスなどに見られる姓のひとつ。
概要
その祖先のソシュール (de Saulxures) 家は現在フランス、ナンシー近郊の小村ソシュール (Saulxures) に出自を持ちその地の領主であった[1]。 アントワーヌは宗教改革派に与し弾圧に巻き込まれたことから1551年よりソシュール村を離れ数か所を転々とした後、1556年スイスのローザンヌへと移住し、名の綴りも de Saussure と簡素化した。 その後18世紀よりソシュール家は多くの著名な学者を輩出した。
同姓の著名人物
- ニコラ・ド・ソシュール
- (Nicolas de Saussure, 1709–1791) は、スイスの農学者。 オラス=ベネディクトの父。
- オラス=ベネディクト・ド・ソシュール
- (Horace-Bénédict de Saussure, 1740–1799) は、スイスの地質学者・登山家。 モン・ブランを始めとするアルプス登山を広めるとともに、高山の地質や気象などの調査を初めて行った。
- アルベルティーヌ・ネッケル・ド・ソシュール
- (Albertine Necker de Saussure, 1766–1841) は、スイスの教育者・作家。 いち早く女性に対する教育を推し進めた。 オラス=ベネディクトの娘。
- ニコラ=テオドール・ド・ソシュール
- (Nicolas-Théodore de Saussure, 1767–1845) は、スイスの有機化学者・植物生理学者。 植物が葉から二酸化炭素を取り入れること、光合成に二酸化炭素とともに水が必要なことを示した。 オラス=ベネディクトは父、アルベルティーヌは姉。
- アンリ・ルイ・フレデリック・ド・ソシュール
- (Henri Louis Frédéric de Saussure, 1829–1905) は、スイスの鉱物学者・昆虫学者。 オラス=ベネディクトの孫でフェルディナン、レオポル、ルネの父。
- フェルディナン・ド・ソシュール
- (Ferdinand de Saussure, 1857–1913) は、スイスの言語学者。 比較言語学のような通時的観点に代えて共時的な観点に基づく言語論を示し、後の構造主義、記号論に大きな影響を与えた。 アンリの長男。 レオポルとルネは弟。
- レオポル・ド・ソシュール
- (Léopold de Saussure, 1866–1925) は、中国研究者・天文学者・フランス海軍の士官。 フェルディナンは兄、ルネは弟。
- ルネ・ド・ソシュール
- (René de Saussure, 1868–1943) は、スイスのエスペランティスト・数学者。 フェルディナン、レオポルの弟。
参考文献
- ^ 神山孝夫「ソシュールの生涯と業績」(神山孝夫、町田健、柳沢民雄『ソシュールと歴史言語学』大学教育出版、2017年。ISBN 9784864294881。第I章)
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ソシュール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/06 20:04 UTC 版)
言語学領域における言語哲学的関心は、スイスの言語学者フェルディナン・ド・ソシュール(Ferdinand de Saussure 1859-1913。主著 "Cours de Linguistique générale" 『一般言語学講義』)において頂点に達する。彼は言語学を、言語の歴史的変遷をたどる通時(diachronique 歴史)言語学と、言語構造の同一性に訴える共時(idio-syncholonique)言語学とに峻別したうえで、言語の研究対象を個別の発話(parole)、文法構造を共有する一つの言語(langue)、それらを産出する能力としての言語能力(langage)に分類する。さらに、言語は世界を恣意的に分節化しそれを記号内容(シニフィエ、所記)に対して恣意的な対応関係にある記号表現(シニフィアン、能記)によって指示するという二重の恣意性を指摘、加えて記号表現自体は時間的に線状性をもつことを指摘した。 彼の思想は、特にその共時言語学と記号の考察と構造主義(言語の共時的・静的モデルを思考の基本におく)およびポスト構造主義(言語の静的モデルのみならず変動システムをも考察の範囲に取り入れる)の理論家たち(ローマン・ヤーコブソン、クロード・レヴィ=ストロース、ジャック・ラカン、ロラン・バルト、ルイ・アルチュセール、ミシェル・フーコー、ジャック・デリダ、ジュリア・クリステヴァなど)として発展した。ただし、これらは言語哲学(philosophie langagière)よりは記号論(sémiologie, sémiotique)と呼ばれることが多い。 なお、これらの基礎となった『一般言語学講義』においては、編集者(セシュエ&バイイ)の誤解が著しく、ソシュール自身の言語観が大きくゆがめられて伝達されていることが、丸山圭三郎などの一連の仕事によって明らかにされている。
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