エーコ【Umberto Eco】
ウンベルト・エーコ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/14 00:20 UTC 版)
ウンベルト・エーコ(Umberto Eco, 1932年1月5日 - 2016年2月19日)は、イタリアの小説家、エッセイスト、文芸評論家、哲学者、記号学者。イタリア共和国功労勲章受章者。1980年に発表された画期的歴史小説『薔薇の名前(Il nome della rosa)』の著者として最もよく知られる。同作品はフィクションの記号論的分析、聖書分析、中世研究、文学理論の要素を盛り込んだ知的ミステリーである。後に発表した小説作品には、『フーコーの振り子(Il pendolo di Foucault)』、『前日島(L'isola del giorno prima)』などがある。2010年に上梓した『プラハの墓地(Il cimitero di Praga)』はベストセラーとなった。
注釈
- ^ 基本的なプロットの構成法はアレッサンドロ・マンゾーニの技法に倣っている。マンゾーニが風景描写や人物描写を挿話してページ数を稼いだのに対し、エーコはそれをひねって専門の中世哲学や美学の分野における研究業績として発表できないような豆知識や推測を挿話してページ数を稼いだ。
出典
- ^ “È morto lo scrittore Umberto Eco” [The writer Umberto Eco is dead] (italian). Corriere Della Sera Online (2016年2月19日). 2016年2月19日閲覧。
- ^ “Umberto Eco, Italian author of 'The Name of the Rose,' dies at 84”. Reuters (2015年2月20日). 2016年1月20日閲覧。
- ^ ウンベルト・エーコ氏死去=「薔薇の名前」、84歳—伊哲学者 時事通信 2016年2月20日
- ^ Don Bosco in Umberto Eco's latest book N7: News publication for the Salesian community p.4 2004年6月
- ^ A Short Biography of Umberto Eco 2004年3月22日
- ^ Umberto Eco (1932-) - Pseudonym: Dedalus2003年
- ^ Farndale, Nigel (2005年5月24日). “Heavyweight champion”. Telegraph.co.uk. The Daily Telegraph. 2009年10月23日閲覧。
- ^ McMahon, Barbara (2005年10月6日). “No blood, sweat or tears”. The Guardian 2009年7月28日閲覧。
- ^ "A Conversation on Information" Interview with Umberto Eco by Patrick Coppock, 1995年2月
- ^ Ur-Fascism (essay in The New York Review of Books, 1995年6月22日)
- ^ "Vegetal and mineral memory", November 2003. Considers, among other things, encyclopedias
- ^ イタリアの作家・思想家、ウンベルト・エーコ氏を悼む朝日新聞2016年2月23日
- ^ Professor Umberto Eco at The London Book Fair Part 1 2009年6月
- ^ Новы раман Умбэрта Эка /New novel by Umberto Eco
- 1 ウンベルト・エーコとは
- 2 ウンベルト・エーコの概要
- 3 人類学活動
- 4 小説
- 5 著書
- 6 共著・編著 ほか
- 7 主な受賞歴
ウンベルト・エーコ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/04 21:52 UTC 版)
「ファシズムの定義」の記事における「ウンベルト・エーコ」の解説
イタリアの作家で学者のウンベルト・エーコは、1995年の小論文「永遠のファシズム」で、ファシストのイデオロギーの一般的特徴を一覧にすることを試みた。彼は、これらを理路整然とした体系に組織化するのは困難だが、しかし「それらの1つが表れてファシズムが凝固する事を許すならば充分だ」と述べた。彼は、ファシズムの異なった歴史上の体制の汎用的な記述を表す用語として「Ur-fascism」を使用した。彼が一覧化したファシズムの特徴は以下である。 伝統の狂信的集団 - 文化的なシンクレティズムと結びつき、近代主義を却下する(しばしば資本主義の却下と偽装する) 行動のための行動の狂信的集団 - 行動は自分自身の価値であり、知的な反応なしで受け入れられなければならないと命令する。これは反知性主義や非合理主義に繋がり、しばしば近代文化や科学への攻撃の宣言となる。 意見の不一致は反逆 - ファシズムは、知的な会話や重要な論理的思考を、行動への障害として価値を下げる。 防衛の恐怖 - ファシズムは、人種差別の体制や、外国人や移民に対するアピールで、英雄的行為や憤慨させる事を求める。 欲求不満の中産階級へのアピール - 需要や、社会的な低層集団の強い願望からの、経済的な圧力。 陰謀の強迫観念 - および敵の脅迫の停止。これはしばしば外国人嫌悪のアピールや、国内の安全保障上の脅威の認識を含む。(彼は陰謀の強迫観念の有名な例を、パット・ロバートソンの書籍「The New World Order」から引用した。) 平和主義は敵との不正取引 - なぜならば「人生は常に戦争状態」、常に戦うべき敵がいるに違いない。 弱点への侮辱 - しかしファシスト社会はエリート主義で、社会の全員は英雄になると教育される。 選択的なポピュリズム - 人々は共通の意思を持つ、それは委譲されないが、指導者によって介入される。これは民主的な制度を演じられる疑いを含む、なぜならば「もはや民衆の声を代表しない」。 ニュースピーク - ファシズムは危険な論理を制限するために、貧しくされた語彙を採用し推進する。
※この「ウンベルト・エーコ」の解説は、「ファシズムの定義」の解説の一部です。
「ウンベルト・エーコ」を含む「ファシズムの定義」の記事については、「ファシズムの定義」の概要を参照ください。
固有名詞の分類
推理作家 | 野村胡堂 舞城王太郎 ウンベルト・エーコ 早瀬乱 リシャルド・カプシチンスキ |
小説家 | イェジー・フィツォフスキ パウル・カレル ウンベルト・エーコ トーベ・ヤンソン セルゲイ・アントーノフ |
イタリアの小説家 | ディーノ・ブッツァーティ アンドレア・カミレッリ ウンベルト・エーコ シルヴァーナ・ガンドルフィ ジョヴァンニ・ヴェルガ |
思想家 | ジョン・スチュアート・ミル 田辺元 ウンベルト・エーコ エミール=オーギュスト・シャルティエ 和辻哲郎 |
イタリアの哲学者 | エルネスト・デ・マルティーノ カルロ・シーニ ウンベルト・エーコ アントニオ・ネグリ ジョヴァンニ・ジェンティーレ |
- ウンベルト・エーコのページへのリンク