記号論理の記号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/05 10:06 UTC 版)
以下の解説において、文字 P, Q, R はそれぞれ何らかの命題を表すものとする。 記号意味解説 ∧ {\displaystyle \land } 論理積 (AND) 「P ∧ Q」は「命題 P と命題 Q がともに真」という命題を表す。 ∨ {\displaystyle \lor } 論理和 (OR) 「P ∨ Q」は「命題 P と命題 Q の少なくとも一方は真」という命題を表す。 ¬ {\displaystyle \neg } 否定 (NOT) 「¬P」は「命題 P が偽」という命題を表す。 ⇒ {\displaystyle \Rightarrow } 論理包含、含意 「P ⇒ Q」は、「命題 P が真なら必ず命題 Q も真」という命題を表す。P が偽の場合は P ⇒ Q は真である。 → {\displaystyle \rightarrow } ⇔ , iff , ≡ {\displaystyle \Leftrightarrow ,\ {\text{iff}},\ \equiv } 同値 「P⇔Q」、「P≡Q」は P と Q の真偽が必ず一致することを意味する。iff は if and only if の略である。 ⊨ {\displaystyle \vDash } 論理的帰結、伴意 ⊢ {\displaystyle \vdash } 推論 ∀ {\displaystyle \forall } 全称限量記号 しばしば ∀x∈S(P(x)) のように書かれ、集合 S の任意の元 x に対して命題 P(x) が成立することを表す。 ∃ {\displaystyle \exists } 存在限量記号 しばしば ∃x∈S(P(x)) のように書かれ、集合 S の中に条件 P(x) を成立させるような元 x が少なくとも1つ存在することを表す。 ∃ 1 , ∃ 1 , ∃ ! {\displaystyle \exists _{1},\ \exists 1,\ \exists \,!} 一意的に存在 しばしば ∃1x∈S(P(x)) のように書かれ、集合 S の中に条件 P(x) を成立させるような元 x が唯一つ存在することを表す。他の記法も同様である。 ∴ {\displaystyle \therefore } 結論 文頭に記され、その文の主張が前述の内容を受けて述べられていることを示す。ゆえに。 ∵ {\displaystyle \because } 理由・根拠 文頭に記され、その文の内容が前述の内容の理由説明であることを示す。”なぜならば”。 := , :⇔ {\displaystyle :=,\ :\Leftrightarrow } 定義 「A := X」は、A という記号の意味するところを、X と定義することである。「A :⇔ X」とも書く。また " = {\displaystyle =} " の上に " d e f {\displaystyle \mathrm {def} } " ないし " △ {\displaystyle \bigtriangleup } " を書くこと( = d e f , = △ {\displaystyle {\stackrel {\mathrm {def} }{=}},{\stackrel {\bigtriangleup }{=}}} )もある。 :⇔ {\displaystyle \ :\Leftrightarrow } は命題を定義するときに使い、 := {\displaystyle :=} は何らかの数量や対象を定義するときに使う。
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