他の記法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/02 02:00 UTC 版)
前述のように、ライプニッツの記法では一般的に二階導函数を d 2 y d x 2 {\textstyle {\frac {d^{2}y}{dx^{2}}}} と表す。しかしながら、この表記では代数的な操作ができない。すなわち、微分の分数のような形をしているが、分数をバラバラに分割したり、項を打ち消したりすることはできないのである。しかし、この制限は二階導函数の別の式を使うことで解決できる。この式は、一階導函数に商の微分法則を適用したものである。これによって、以下の式が得られる。 y ″ ( x ) = d d x ( d y d x ) = d ( d y d x ) d x = d 2 y d x 2 − d y d x d 2 x d x 2 {\displaystyle y''(x)={\frac {d}{dx}}\left({\frac {dy}{dx}}\right)={\frac {d\left({\frac {dy}{dx}}\right)}{dx}}={\frac {d^{2}y}{dx^{2}}}-{\frac {dy}{dx}}{\frac {d^{2}x}{dx^{2}}}} この式において、 d u {\displaystyle du} は u {\displaystyle u} に適用する微分作用素、すなわち d ( u ) {\displaystyle d(u)} を、 d 2 u {\displaystyle d^{2}u} は微分作用素を2回適用すること、すなわち d ( d ( u ) ) {\displaystyle d(d(u))} を、 d u 2 {\displaystyle du^{2}} は u {\displaystyle u} に適用する微分作用素の2乗、すなわち ( d ( u ) ) 2 {\displaystyle (d(u))^{2}} を表している。 (上記の記法の意味を考慮して)このように表記すると、二階導函数の項は他の代数的な項と同じように自由に操作することができる。例えば、二階導函数の逆函数の公式は、二階導函数の連鎖律と同様に上の式の代数的操作から導くことができる。なお、このような記法の変更が十分に有用であるかどうかについては、未だに議論の余地がある。
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