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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/09 14:30 UTC 版)
リチャード・クレーヴァーハウス・ジェッブ卿(英語版)によれば、ドードーナにおけるネウオス (Neuos) のゼウスという二つ名は主に「小川の神、より一般的には水の神」を示すものである。また、アケローオスが水の神として、ドードーナで特別な崇拝を受けていたとした。神託所のあった場所は、湖の為にかなりの湿地であり、また、後にはドードーナの聖泉を仄めかして追加された可能性もあるとした。 彼はストラボンの見解を支持しており、ゼウスの予言者であったセロイ (Selloi) はトモウロイ (tomouroi) とも呼ばれており、この名前はトマロス山からのものだとした上で、いくつかある『オデュッセイア』の編集版からもトモウロイの言葉を見ることができるとした。 また、ドードーナのペレイアデスはかなり古く、デルポイの神託所の最初の巫女であったフェモノエ(英語版)の任命にも先立っていて、女性仲介者の導入が起きたのは、おろらく5世紀であったとした。しかしながらこの変化の時期は、これ以前にヘロドトス(紀元前5世紀)の鳩とエジプトの物語により明らかにされている。 アリストテレス(『気象論』, 1.14)はヘラスをドードーナの一部とアケロース川に位置づけ「かつては Graikoi と呼ばれ、今では Hellenes と呼ばれるセロイ」が住んでいたと述べた。 セロイ (Selloi) はヘロイ (Helloi) との表記もされる。アリストテレスは、明らかに神託所があった地域のすべてを指して、ドードーナという名で呼んでいた。これに従って、いくつかの研究者は(ギリシア世界を指す)ヘレネス (Hellenes) 及び、ヘレス (Hellas) という言葉の起源は、ドードーナにあるとした。また、ギリシアという言葉もこの場所から発生したともされる。
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