皇族、皇族関係者
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/08 09:47 UTC 版)
皇帝 北宋の4代皇帝。本名は趙禎(ちょう てい)であるが、その名を呼ばれることはほとんど無い。また仁宗も廟号であるため脚注以外には使用されない。 先帝の弟である八王(趙元儼(中国語版))の子供であったが、当時の皇太子が死亡した後に先帝の養子となり、幼くして皇帝位を継いだ。 実は先帝の実の子供であり、劉皇太后(当時は劉妃)の配下の者が誕生時に亡き者としようとしたが、果たせずに八王に預けたものであったことがコミックス5巻「第16話 換太子」で明らかになる。 龐 吉(ほう きつ) 包拯の政敵。官位は太師。娘が貴妃として仁宗の寵愛を受け(作中で妊娠、出産する)、皇帝の義父として権勢も強大。罪を犯したとはいえ、息子が包拯によって処刑されてしまったことから包拯を恨んでいる。 皇帝が月華を皇后にと望んだ際に禁じられている呪詛を月華に対して行ったことからついには有罪の判決を受ける。しかし、先帝より免死の金牌を貰っていたため、処刑にはならなかったものの、役職からの罷免と開封からの退去を皇帝から命じられる。 龐吉は飛燕と共に襄陽で、襄陽王と手を組み謀反を画策するが、襄陽王が龐貴妃と男児を暗殺したことを知ると、皇帝に謀反計画を訴え出た。 悪人であることは間違いないのだが、間の抜けたところがあり、なんとなく憎めない人物になっている。 龐 飛燕(ほう ひえん) 漫画版のオリジナルキャラクター。コミックス3巻「第12話 求婚礼」より登場。 初期は父の政敵にあたる包拯に対立するキャラクターであった。展昭を拉致し、展昭を助けに来て逆に捕まった白玉堂に惚れ込んでしまう。少々わがままなところがあるが、別に悪人というわけではない。玉堂も最初は遊びのつもりであったようだが、徐々に飛燕の気持ちに応えるようになってきた。 襄陽では、謀反への協力の担保として、襄陽王の息子と婚約させられる。 龐貴妃(ほう きひ) 本名は、龐玉環(ほう ぎょくかん)。龐吉の娘、飛燕の姉。龐吉や飛燕からは「貴妃」と呼ばれることがほとんど。 皇帝より年上であり、年齢からくる余裕と演技で皇帝に接していたため、郭皇后よりも寵愛を賜るようになった。皇后位に付けなかったのは、父親が大師という重役であり、これ以上、権勢を与えないようにとの皇太后らの政治的判断に拠る。 女児、男児を出産するがどちらも毒殺され、本人も襄陽王の手先の女官に暗殺される。 劉皇太后(りゅう こうたいごう) 先帝の后。仁宗の義母。当初は娘婿を処刑した包拯を快く思っていなかった。また、皇帝に対しても養子にしたときから「立派な皇帝になるように」と過度に厳しく接していたことと、幼くして即位してしばらくは垂簾聴政を行っていたこともあり仲は良くなかった。 コミックス5巻「第16話 換太子」にて、皇帝、および皇帝の産みの母・李妃と和解し、穏やかな心で逝去する。 長公主(ちょうこうしゅ) コミックス3巻「第9話 鍘美案」より登場。先帝と劉皇太后の間に産まれた娘。皇帝の妹。劉皇太后に甘やかされて育ったため、わがままが強い。長公主は皇帝の姉妹に対する称号であり、本名は英媛(えいえん)。 科挙に合格した男にひと目ぼれし結婚するが、その男には故郷に妻子がいた。地位に目がくらんだ男が妻子の抹殺を図ったこともあり、包拯の裁きの下、処刑される。それを逆恨みして、コミックス3巻「第11話 娶良妻」では挙式目前の芙蓉を拉致した。芙蓉に心の奥底を見抜かれたことで、わだかまりも解消し、包拯と芙蓉の結婚を祝った。 当初は皇帝が養子であったため義理の兄妹と思われたが、コミックス5巻「第16話 換太子」にて腹違いの兄妹であることが判明し、皇帝とのわだかまりも解消する。母である劉皇太后が亡くなるのと引き換えるように男子を出産した(父親は前述の処刑された男)。 李妃(中国語版)(りひ) 先帝の妃の1人で、劉妃(後の劉皇太后)と共に「男子を先に産んだほうが皇后」とされたが、劉妃の配下の者の手により、産まれた男子と皮を剥いだ山猫の死体とを取り換えられた。産まれた男子は先帝の弟・八王の下へ預けられ、紆余曲折を経て現在の皇帝となっている。 長年の隠遁生活で視力を失っており、自分が産んだ子が(皇帝になっているとは知らずに)生存していたことを知り、開封に戻ってきたところを展昭、月華に助けられた。 生来の優しい性格で、自分を陥れたことになる劉皇太后にも慈愛を注ぐ。皇太后として後宮にて暮らすようになる。 郭皇后(かく こうごう) 皇帝の正妃。誤解とすれ違いから皇帝とは不仲であったが、心中では相思相愛であった。 コミックス8巻「第21話 一夜情」において、皇后の爪が皇帝の頬を傷つけてしまったことから、いったんは廃后される。その後、皇帝との誤解も解けたが、皇后として後宮に戻ってくると龐貴妃の皇后昇格が断たれることから貴妃配下の者の独断で毒殺される。 曹 秀玲(そう しゅうれい) コミックス13巻「第32話 願鳳凰」より登場。宋建国の功臣・曹彬の曾孫。月華が後宮に上がる少し前に後宮に召されたが、郭皇后を失ったばかりの皇帝にはまったく見向きもされなかった。そのため、後宮に畑を作って農作物を育てるなどしていた変わり者。後宮に上がった月華とは仲良よくなり、龐貴妃が死亡した際には真相究明に奔走したが捜査権も無いために、真相にはたどり着かなかった。 襄陽王の手下の謀反の際には、謀反の兵がつけた火に対し率先して、消火活動を行う。後に皇后となった。 趙 鳳珠(ちょう ほうじゅ) 丁兆蘭、丁兆蕙の実母。月華の伯母、養母。襄陽王の実妹。先帝の命により当時功績のあった丁兆華に降嫁する。 襄陽王(じょうようおう) 本名は趙珏(ちょう かく)。 初代皇帝趙匡胤、二代皇帝趙匡義の弟である趙廷美(中国語版)の息子。兄弟の母(杜太后)は遺言で、皇帝位は直系男子ではなく一族の年長者が継ぐように言い残した。そのため二代皇帝は趙匡胤の息子ではなく弟の趙匡義が継いでいる。遺言に従えば、三代皇帝は趙廷美が継ぐべきなのだが、趙匡義は自分の子供を皇帝とするために、趙匡胤の息子を自殺に追い込んだり、趙廷美に謀反の罪ありとして失脚させ死に追い込んだと噂されている。このことから、皇帝一族を恨んでいる。皇帝を本名の趙禎と呼び捨てる数少ない人物。 欧陽春や侠客多数を配下にしており、欧陽春には謀反の計画を共にする同志の証として、皇帝の後宮から月華を誘拐させる。月華と対面したことで、かつて愛し自分の下を去った女性の面影を月華に見て自分の娘であることを知る。そして、月華との結婚を餌に展昭を仲間に引き入れよう画策する。 開封から追放された龐吉と手を組んだことで、龐吉の財産を利用し謀反を決起することを決め、謀反のあかつきには自分の息子・承清と飛燕とを結婚させる約定の文書を渡す。しかし、龐貴妃を暗殺したことが龐吉に知れ、龐吉は開封府へ駆けこむ。 開封の手下に皇帝を襲撃させるも、開封に残っていた丁兆蕙、駆けつけた白玉堂以外の五鼠の活躍、曹秀玲の機転などで襲撃は失敗。襄陽府に火を付け、死亡する。 趙 承清(ちょう しょうせい) 襄陽王の息子。父の謀反には加担していなかった。本来ならば謀反を起こした者の一族郎党は処刑の対象となるのだが、反乱の原因が自分の祖父である二代皇帝にもあるとの判断により皇帝の命で罪を減じられるが、本人の意思で仏門に出家した。 御猫(おんねこ) 皇帝のペットである黒猫。大ぶりの真珠飾りのついた首輪をしている。展昭が初めて皇帝を救った際の身の軽さがペットの猫のようだと「御猫」の異名を授かることになる。
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