特急専用車両(特急形車両)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 18:24 UTC 版)
「京阪特急」の記事における「特急専用車両(特急形車両)」の解説
以下の車両は特急運用を前提として設計・製造された特急専用車両である。 カッコ内の太字は特急車としての期間、細字は一般車としての期間を表す。 初代 1700系(1951年 - 1956年 - 1983年)初の特急専用車で、「京阪特急色」と鳩マークを初めて採用した。特急専用車で唯一の吊り掛け駆動方式採用車であった。 一般車格下げ後は1983年の京阪線1500V昇圧まで運用された。 2代目 1800系 (初代)(1953年 - 1963年 - 1981年)日本初のカルダン駆動を採用。先述のように京阪特急初のテレビカーを連結している。 1900系登場により一般車に格下げされた。 3代目 1810系〈後に1900系に編入〉(1956年 - 1963年 - 1973年 - 2006年)この系列より18m・空気ばね台車に変更された。 1963年の1900系登場時に金属ばね台車の2両を除いて同系列に編入した。 1884・1885の2両は京阪初の完全付随車・(車端部も含めた)オールクロスシート車として登場した。 4代目 1900系(1963年 - 1973年 - 2008年)淀屋橋駅延伸開業時に登場した、前面のバンパーが特徴の高性能車。 3000系 (初代)登場による一般車への格下げ後も臨時特急に優先運用されたほか、2000年代のイベントでは、鳩マークとヘッドマークの両方を掲出した姿で、K特急「おりひめ」に運用された。 中之島線開業前日の2008年10月18日をもって一般の営業運転を終了し、同年12月に実施したさよなら運転をもって運行を終了した。 5代目 3000系 (初代)〈後に8000系30番台に改番〉(1971年 - 2013年)特急専用車として初めての冷房車となり、テレビカーがカラーテレビ搭載となった。 鴨東線開業以降8000系への置き換えが進み、一部は車体のみ譲渡されたが、繁忙期の特急車不足を補うため、1編成のみが残存した。1995年の改修工事に合わせて1両をダブルデッカー化改造(改造車のダブルデッカーは日本の鉄道車両で唯一の存在)するとともに、分割運用の廃止に伴い取り外された幌枠をイメージした銀縁がアクセントとして取り付けられた。2008年の3000系 (2代)登場に備えて8000系30番台に改番された。 2012年9月には、先頭車に登場時の車両番号を装飾として取り付け、かつての電照式鳩マークを再現するなど改修前に近い姿に復元された。特設のホームページで車両運用が公開され、快速特急「洛楽」にも使用された。 2013年3月10日をもって一般の営業運転を終了し、同31日のさよなら運転をもって京阪からは完全引退、同時にテレビカーは全廃となった(ダブルデッカーの車体は富山地方鉄道に譲渡)。 2014年のくずはモールの増床・リニューアルに際し、南館(ヒカリノモール)に開設された「SANZEN-HIROBA」に、幌枠・8000系登場以前の塗色・「特急」幕・座席モケットなど極力登場時に近い姿に復元された3505号車が、運転シミュレータの設置や走行映像の車窓への投影、走行音の再生を伴う形で「デジタル動態保存」されている。 2019年現在、歴代京阪特急専用車で登場から全車引退まで一貫して「特急車」であった唯一の形式である。 6代目 8000系〈後に8000系0番台に区分〉(1989年 - )現行の主力で、鴨東線開業時に登場した。特急専用車として初めて固定編成となった。バケットタイプの転換クロスシートに横引きカーテンを装備する豪華さと落ち着きを兼ね備えた車内設備が特徴である。1998年には3000系に続いて新造ダブルデッカーを連結し、特急専用編成は8両固定編成に統一された。 京阪特急としては珍しく、1989年から2013年までの約24年間、先代特急車(3000系 (初代))と共通運用されていた。本系列登場後、「京阪特急色」の色調が若干明るいものに変更された。 2008年より新塗装(「エレガント・サルーン」色)化が、2009年より車端部の座席について、背もたれの高さをクロスシートと同等以上の位置まで確保したハイバックロングシートに改造の上、テレビ受像機も撤去するリニューアル工事が開始され、2010年3月27日に再デビュー、テレビカーは2012年7月をもって本形式からは消滅した。2012年3月より運行されている快速特急「洛楽」の使用車両が、2017年2月25日改定で本系列から3000系 (2代)に変更され、春秋の行楽期の土休日と正月ダイヤ実施日を除いて一旦撤退した。 2017年8月20日ダイヤ改定より有料座席指定車となる「プレミアムカー」連結の為、対象となる1両(6号車)が脱車の上で寝屋川車両工場で改造を受けた。その間は7連で暫定的に運用していた。 2018年9月15日のダイヤ改定より、土休日に限り正式に定期の快速特急運用に復帰した。一方、快速特急・特急・ライナー以外(通勤快急以下の各種別)の定期列車(間合い運用)からは完全に撤退した。 3000系 (初代)の引退以降は、京阪線で唯一の片開き2扉車。
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