正月ダイヤ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 16:46 UTC 版)
元日の10時から1月3日の終電までは「正月ダイヤ」を実施している。終日に渡り通常ダイヤとは異なるダイヤとなり、日中に京都方面で増発される反面、朝や夜間は通常の土曜・休日ダイヤに比べて本数が少なくなるのが特徴である。終電の時間帯に関しては、通常ダイヤとほぼ同じ形で運転される。 日中の運行パターン(正月)駅名\種別淀屋橋…天満橋…三条…出町柳運行本数特急 5本 急行 5本 普通 ←中之島 5本 正月ダイヤにおける各種別の運行形態は以下のとおりである。 快速特急「洛楽」 通常の土休日ダイヤよりも1往復多い6往復となり、午前に淀屋橋発出町柳行きが6本、夕方に出町柳発淀屋橋行きが6本をそれぞれ24分間隔で運転する。車両に関しては3000系、8000系の両方を使用し、正月ダイヤ期間限定で「初詣 洛楽」と描かれた毎年異なるデザインのヘッドマークが全列車に掲出される。 特急 通常ダイヤよりも本数が減少し、日中は12分間隔での運転となる。車両に関しては、8000系での運転本数も日中は1時間あたり3 - 4本となり、一般車での運転は快速特急「洛楽」運転時間帯に行われる。 急行 急行停車駅で有名寺社の最寄り駅である香里園駅、石清水八幡宮駅、伏見稲荷駅(それぞれ成田山、石清水八幡宮、伏見稲荷大社の最寄り駅)などの初詣需要に対応するため通常ダイヤよりも本数が大幅に増加し、正月ダイヤにおいて準急に代わる主力種別となる。淀屋橋駅 - 天満橋駅間および三条駅 - 出町柳駅間で本数が大幅に減る普通を補完する役割も持つ。早朝から夕方までと深夜の下りの運転で日中は12分間隔、ほとんどの列車が京阪間通しでの運転である。ただし、夕方の上りは樟葉行きとなる。日中は特急の待避があり、上りは三条駅で、下りは枚方市駅で行われる。また、快速特急「洛楽」の待避は香里園駅・樟葉駅・三条駅で行われる。 準急 通常ダイヤよりも本数が大幅に減少し、朝と夜のみの運転となり、日中の運転はなくなる。 区間急行 通常ダイヤと運転時間帯はほとんど変わらないが、本数は減少する。 普通 通常ダイヤよりも大阪側においては本数が減少し、京都側においては本数が増加する。日中は中之島駅 - 三条駅を12分間隔で運行する。そのため、大半の駅において停車本数が1時間あたり6本から5本に減少する。優等列車との待避・緩急接続は、上りが守口市駅・香里園駅・丹波橋駅で急行と、枚方市駅・丹波橋駅で特急と行い、下りが三条駅・丹波橋駅・守口市駅で急行と、龍谷大前深草駅・淀駅・京橋駅で特急と行う。 通常の土休日ダイヤでは運転されている快速急行の設定はない。 なお、京都競馬の京都金杯の開催時は正月ダイヤまたは平日ダイヤで競馬関連の臨時列車が運転される珍しい事例が見られることがある。 過去の運行概要は以下のとおりであった。 1960年代前半頃までは、日中は特急を運休とした上で、天満橋駅 - 三条駅間の20分間隔の定期急行の間に臨時急行を2本運行し、平均6分40秒間隔で運転した。臨時急行のうち1本は守口駅・寝屋川市駅にも停車したほか、全便伏見桃山駅にも臨時停車した。 1960年代後半頃では、特急が運行されるようになった上で、20分間隔の定期急行の間に臨時急行を2本運行し、平均6分40秒間隔で運転した。さらに必要に応じ臨時特急を増発した。 特急用の車両は2003年以前は予備車を含めてフル運用に入り、賄いきれなくなった運用に9000系が入る程度だった。さらに9000系登場以前は一般車が特急の運用に入ることもあった。一般車(6000系以降の車両を除く)の運用の中には1983年(6000系7連車登場前)までは真正面に特急のシンボルマーク(鳩マーク)を掲げて運転していたこともあり、特に1900系の使用頻度が多かった。 1980年以前は、急行は当時、日中のみの停車であった寝屋川市駅・枚方公園駅に加え、通常ダイヤでは通過していた守口市駅にも停車していた。 鴨東線開業後の1990年から数年間と2004年は、午後時間帯に出町柳駅発着の特急と三条駅発着の特急を交互に運行していたことがあった。夕刻に20分間隔で三条発の臨時特急がさらに増発されることもあった。 中之島線開業までは長らく、昼間は特急と急行が淀屋橋駅 - 出町柳駅(1989年までは淀屋橋駅 - 三条駅)間、普通は淀屋橋駅 - 三条駅間で運転されていた。2003年まで存在した三条駅発着の宇治線直通普通列車は宇治線内での折り返し運転となった。 中之島線開業後の2009年 - 2011年は、特急が淀屋橋駅 - 出町柳駅間、急行が淀屋橋駅(3本に1本の割合で中之島駅) - 出町柳駅間、普通が中之島駅(3本に1本の割合で淀屋橋駅) - 三条駅間で運転された。 2012年は以前と比べて早朝・夜間に特急が増発された。 2014年からの正月ダイヤでは、午前に淀屋橋発出町柳行き、夕方に出町柳発淀屋橋行きのノンストップ特急(列車種別は快速特急)「洛楽初詣」(2015年以後は「洛楽」)が運行された一方、日中の特急・急行・普通は12分間隔の運転となった。
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