時計塔関係者
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「ロード・エルメロイII世の事件簿」の記事における「時計塔関係者」の解説
化野菱理(あだしの ひしり) 声 - 皆口裕子 時計塔法政科に所属する魔術師、誕生日は3月23日。「失せもの探し」の魔眼を有しており、魔眼殺しの眼鏡をかけ、くるぶしまである長い黒髪姫カットをしている振り袖姿の妖艶な女性。蛇のような印象を与え、使い魔も蛇である。魔術師としての能力は高いが、「根源に至る」という魔術師としての前提目的を嘲っており、結局は欲得に塗れた闘争にあけくれている魔術社会を斜にみている節がある。 「case.剥離城アドラ」・「case.魔眼蒐集列車」・「case.冠位決議」に登場。 魔術の才能を持ちながらも家柄に恵まれない多くの若者を支援・養育していたという現代魔術科の通称の元になっているノーリッジ卿の養子であったが、法政科に所属するにあたり縁を切っている。ハートレスとは同じくノーリッジの養子という境遇から表向きは義理の兄妹になるが、自身としては実は異母兄妹でもあるとみている。 法政科の利益を優先するために、嘘は言わないまでも故意に事実や情報の開示と隠匿の選択をすることで状況を誘導することも多く、当初の自身の計画をエルメロイII世の事実解明に邪魔されたとしても、法政科にとって有利な決着に運んでいるとエルメロイII世は推測している。 イノライ・バリュエレータ・アトロホルム 声 - 一城みゆ希 時計塔12学科の一つ・創造科学部長にして、三大貴族の一角バリュエレータ派の貴族(ロード)を務め上げる老齢の女性魔術師。民主主義派の重鎮でもある。一人称は「オレ」で、iPodを使用してロックを聴くなど性格は若々しく活動的で、現代科学にも理解を持っている。 魔術界の権力者として「case.双貌塔イゼルマ」・「case.冠位決議」に登場している。 蒼崎橙子は時計塔での教え子である。 腰に小袋を携帯しており、中に入った砂を操る魔術は相当の戦闘力を有する。 イヴェット・L・レーマン 声 - 岡咲美保 「case.魔眼蒐集列車」より登場、誕生日は5月13日。 現代魔術科の生徒で、ピンク系の髪色のツインテールにロリータ・ファッションをまとったハイテンションの少女。自称「近頃流行りの魔眼女子」。魔眼・加工を得意とする魔術家系の出身で、眼帯をしている右目には眼球がなく、宝石などで編まれた人工の魔眼をはめ込んで行使する魔術が使えるが、ひとつの魔眼を使うには、そのための魔術回路が必要とされており、彼女は何回も自分の脳に手を加えることで8つの魔眼を使いこなし、尚且つ自身の人格を安定させている天才でもある。もともとは鉱石科だったが、申請して現代魔術科に移籍した。「メルアステア派からエルメロイ教室に送り込まれたスパイ」・「ロード・エルメロイII世の愛人志望」を公言している。 エルメロイII世の生徒ではあるがフラットやスヴィンとは異なり、エルメロイII世に好意的ではあるものの自分や実家の利益を優先するため、そのときどきの状況により、エルメロイII世に対する立ち位置が変わっている。 ハートレス 声 - 福山潤 時計塔現代魔術科の先代学部長を務めていた魔術師。赤い髪をした長身の男性で、妖精に心臓を盗まれたという噂から「ドクター・ハートレス」の通称で呼ばれる。元はノーリッジ卿の養子であり、化野菱理とは義理の兄妹である。 君主でないにも関わらず学部長の地位を得ており、消息不明となっている作中現在でも時計塔では畏怖をもたれている魔術師であることから、物語開始時からたびたび言及されていたが、本人の登場は「case.魔眼蒐集列車」からである。「魔眼の視界を奪う魔眼」の持ち主。自身の魔術を行使する際には「裏返れ、僕の心臓」と詠唱する。後述の事情からエルメロイII世には「敵」として認定される。 その正体は化野菱理の異母兄、化野九郎(あだしの くろう)。かつて霊墓アルビオンにて生命の危機に見舞われ「妖精域」に立ち入ってしまったことで心臓を置いてきており、このときにタイムパラドックス状態に陥っている。作者は『ロード・エルメロイII世の事件簿 マテリアル』にて「第五次聖杯戦争における、とあるアーチャーと衛宮士郎のオマージュ」と語っている。 過去にマリスビリー・アニムスフィアから冬木の第四次聖杯戦争の調査を依頼されており、その時に得た情報から、冬木の英霊召喚システムに魔術的なハッキングを行い、「アインナッシュの仔」と「魔眼蒐集列車」の2つの死徒に関わる神秘の力を利用し、エルメロイII世から盗み出したイスカンダルの聖遺物を触媒にして、イレギュラーなクラスである「フェイカー」のサーヴァント「ヘファイスティオン」を召喚しており、彼女との関係を心地よく感じている。 「case.冠位決議」では同時期に開始されている第五次聖杯戦争と冠位決議、さらに封印指定を受けた「極東のエミヤ」の時間制御に関する魔術を利用して、サーヴァントの器に依存せず、英霊を超えた「神霊イスカンダル」を召喚することで、現在の魔術社会の変革を目指している。ヘファイスティオン 声 - 大地葉 ハートレスの女性サーヴァント。クラスはエクストラ・クラスでハートレスが独自に名付けた「フェイカー」。マスターとの関係は良好である。宝具は「ヘカティック・ホイール(魔天の車輪)」という骨の飛竜が曳く空を翔る戦車。 この場合の「フェイカー」とは「影武者」という意味で、ハートレスがエルメロイII世の元から盗み出した「イスカンダル」の聖遺物を触媒に、冬木の聖杯戦争の英霊召喚システムを利用して召喚されている。史実においてイスカンダルと間違えられた逸話を持つ腹心「ヘファイスティオン」と名乗るが、その名は双子の兄のもので生前から自分自身の名前はない。イスカンダルの身体的な影武者であった兄とは違い、呪いなどの魔術的な攻撃からイスカンダルを護るための影武者で、その身代わりとしての精度をあげるために名付けられておらず、長じたイスカンダルからの命名の申し出も固辞していた。黒髪の金銀妖瞳で女性としては高身長であるが、その外見は“伝承上のイスカンダル”に、作中の本物よりも近い。 直剣を巧みに使いこなしグレイとも対等以上に渡り合う優れた戦士で、生前はイスカンダルの軍に戦士としても加わっていたが、本来はディオニューソスを奉る巫女で、イスカンダルの母親から魔術の手ほどきを受けて魔術戦にも通じており、「強制の魔眼」持ちでもある。影武者として自身をイスカンダルに捧げるよう養育されたこともあり、イスカンダルを「あれほどの王は他にいない」と強く敬慕している。自身とイスカンダルの関係との共通点を、「英雄の写し身」でありエルメロイII世に強い思慕を抱くグレイに感じており、グレイに対してある種の共感を抱いている。 イスカンダルに先んじて死去したために、彼の死後に起こった後継者争いである「ディアドコイ戦争」に参加してはおらず、その争いでイスカンダルの帝国を分裂させ滅亡に導いた臣下たちを恨み憎んでおり、その連中がのうのうと加わっているとしてサーヴァント・イスカンダルの宝具である「王の軍勢(アイオニオン・ヘタイロイ)」の参集には応じていない。また、イスカンダルの臣下を称するエルメロイII世も不快に思っている。
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