日本国内運行とは? わかりやすく解説

日本国内運行

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/14 16:13 UTC 版)

オリエント・エクスプレス '88」の記事における「日本国内運行」の解説

日本国内運行時に使用された行先標表記駅名は主に一般公開催されところを示している箱根ラリック美術館にて展示 1988年10月17日午後6時15分オリエント急行EF65形電気機関車牽引され広島駅7番ホーム入線した。パリからの乗客17名 に加えフジテレビから招待され広島からの乗客報道陣JRグループフジテレビ日立製作所などの関係者60名)がこの列車乗り込んだが、出発当日ドレスコードにより「ブラックタイ着用」が指定されていた。午後6時36分、オリエント急行広島駅定刻発車した。これが、オリエント急行にとっては初めての日本での営業運行であった翌日10月18日午前10時30分パリから約15,494 km走りオリエント急行定刻通り東京駅9番ホーム到着した東京駅到着後には、地下コンコースにおいて「世界最長距離列車」としてギネスブックへの認定が行われた。またパリからの全区間乗車した乗客17人に記念証が贈られた。 10月19日には、招待客乗せて東京駅から山手貨物線経由大宮駅まで試乗会が行われた。 オリエント急行利用した日本国内ツアーJR東日本または西日本旅客鉄道JR西日本)・九州旅客鉄道JR九州)が主催し合計70コース設定された。10月24日からの日本一周ツアーは、9泊10日(うち車中4泊)で1人888千円という高額旅行商品であった が、ツアー定員74に対して13倍の951名の申し込みがあり、抽選となるほどの人気であった。このほかの69コースは2泊3日片道のみオリエント急行乗車するもので、東京上野から函館金沢長崎京都神戸など、大阪から東京横浜など、博多から熱海鎌倉などへ往復した定員各々40名から80名で、費用1人16万2千円から268千円と、国内旅行としては異例高額であった が、平均定員5.2倍の申し込みがあり、すぐに満員となった中高年夫妻人気があったという。最も高倍となったのは、上野から函館片道寝台特急北斗星利用往復するコース(「ロマンチック函館」、167千円)で、23倍に達したツアーの総定員は約2900名で、総売上は約6億7千万となった日本一周ツアーでは、青函トンネル通過して北海道札幌駅まで走行した ほか、関門トンネル抜けて九州熊本駅まで、また瀬戸大橋渡って四国高松駅まで乗り入れた各ツアー乗客観光のため下車している間には、駅でオリエント急行客車一般公開行われた。 日本国内運行でのオリエント急行は、ダイヤ設定上は急行列車として扱われた が、これは日本国内使用する台車では最高速度が95km/hに限られたためである。また、オリエント急行車内サービスでは大量消費するため、担当するイントラフルーク側から運行途中で給水要求されていた が、日本の鉄道では途中駅での給水一般的ではなくなっていたため、給水設備のある駅での停車時間確保苦労したという。客車改造内容のうち、厨房用水タンク容量増大施工されたのはこうした理由もある。また、日本国内運行においてはホーム有効長の関係から前後控車含めて13編成した ものの、編成重量は650t近くになるため、勾配急な区間では機関車重連運用にして対応した日本国内走行時は、NIOE固有の乗員は、列車長技術者清掃担当、各寝台車乗客掛などイントラフルーク社所属15名と、食堂バー担当するワゴン・リ社11名の計26名である。ただし後半シャトル走行時には23程度となった。このほかJR各社からは通常の運転士車掌加え火災対策のための保安要員1名、通訳1名、ツアー添乗員2名が乗り込んだ列車運行最終的な責任者JR車掌であるが、車内放送緊急時除き行わないことになっていた。 日本での運行中には小さなトラブル続出した部品の劣化によりブレーキが緩まなくなったり、乗客トイレ便器ペーパータオル投げ込んだために詰まり生じたり する事象発生したまた、車両基地での給水では水圧が強すぎて反対側の給水口から漏れてしまい、不完全な給水になってまったりすることもあった。しかし、こうしたトラブルも、運行終了の頃には収まるようになっていた。 12月19日2055分頃には、新潟県内の上線上で、2両目と3両目の間の連結器外れ事故発生した列車は5時間後に運転を再開し目的地京都には約35分遅れで到着した日本一周ツアー運行経路 11月2日から14日までの運行経路 11月14日から24日までの運行経路 11月28日から12月25日までの運行経路 足掛け3ヶ月わたったオリエント急行の日本国内運行の最後ツアーとなったのは、上野駅から京都駅往復するツアーであった が、このツアー出発日である12月23日上野駅発車するオリエント急行先頭には、この日が初の営業運行となるD51形蒸気機関車498号機が連結されていた。この蒸気機関車は、パリ山之内が「日本でも蒸気機関車がこの列車を引く」と発言して以来突貫作業復元工事が行われ、11月22日には復元作業完成が行われていた。D51形オリエント急行大宮駅まで牽引したまた、上野駅から水上駅までと、翌々日水上駅から上野駅までは、「お召し列車専用電気機関車であるEF58形電気機関車61号機がオリエント急行牽引した。この列車同年12月25日午前10時45分上野駅到着しオリエント急行日本国内営業運行全て終了した

※この「日本国内運行」の解説は、「オリエント・エクスプレス '88」の解説の一部です。
「日本国内運行」を含む「オリエント・エクスプレス '88」の記事については、「オリエント・エクスプレス '88」の概要を参照ください。

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