戦前の国家、神道との関係とは? わかりやすく解説

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戦前の国家、神道との関係

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 05:25 UTC 版)

創価学会」の記事における「戦前の国家、神道との関係」の解説

島田裕巳によると初代会長牧口常三郎皇太神宮神札である神宮大麻を拝むことを拒否し焼却させたが、国家神道全て否定していたわけではないという。第5回総会での全員座談会において牧口は靖国神社参拝する意義説き靖国神社への参拝ご利益を得るためのものではなく感謝の心を表すものである点を強調した。さらに牧口は、天照大神代々天皇に対して感謝し奉ると言い昭和天皇現人神認め、「吾々国民国法に従って天皇帰一奉るのが純忠だと信ずる」と述べている。 また、現代ビジネスWeb版週刊現代)によると、当初創価学会前身である戦前創価教育学会治安当局左翼運動取締りにおいて協力的な関係にあった創価教育学会は「赤化青年の完全転向如何にして可能なるか」とうたったパンフレット発行し治安当局との蜜月ぶりを会員獲得向けた宣伝材料にもしていた。牧口らは警視庁特高課やその元締めである内務省警保局思想検事治安当局緊密に連絡取り合っていた。しかし、共産党壊滅させた後、治安当局次に取り締まり対象としたのは宗教団体であった一転して創価教育学会特高警察弾圧を受けることになった。ただしそれは創価教育学会反戦・平和を訴えたからではない。神宮大麻を拝むことを拒否し焼却させるなどしたからである。 当時大方の宗教団体そうだったように、日蓮正宗戦争には協力的な立場だった。それは日蓮正宗在家信徒団体である創価教育学会も同じであった例えば、創価教育学会機関紙価値創造」の第6号には、日蓮正宗宗務院1942年1月21日付で出した布告転載していた。その布告の内容は、日蓮正宗2月8日午後大石寺において全国から僧侶檀信徒集め大東亜戦争戦勝祈願大法要」を開催し日蓮正宗にとって信仰根本である「戒壇大御本尊」の御開扉続き、「戦争完遂宣誓式」を行うというものであった。さらに1941年10月の「価値創造第3号ではアドルフ・ヒトラーの『我が闘争』について大きく紙面割いて紹介しヒトラーを「現代転輪聖王」と持ち上げ理想的な君主みなしていた。 1942年になると、日本軍南方緒戦勝利を重ねていたためか創価教育学会幹部達から勇ましい発言相次ぐうになる。『価値創造』の後継誌として出され小冊子大善生活実証録」(国立国会図書館覆刻版が所蔵されている)によると、総会開会にあたり幹部一人が「陛下御稜威の下、我が陸海軍将兵緒戦以来赫々たる戦果挙げている事は、吾等の衷心より感激に堪えない次第である……我国としても、もう寸毫妥協許されず、勝つか負けるかの一時のみ、否、断じて勝つの一手あるのみである」と挨拶閉会では別の幹部が「いまや、皇国日本か北はアリューシャン群島方面より遥かに太平洋真中貫き、南はソロモン群島付近にまで及び、更に南洋諸島経て、西は印度洋からビルマ支那大陸に、将又蒙彊満州に至るの広大な戦域に亘り、赫々たる戦果挙げ真に聖戦目的完遂せんとして老若男女問わず第一線に立つ者も、銃後在る者も、いまは恐く戦場精神によって一丸となり、ひたすらに目的達成邁進しつつあることは、すでに皆様熟知されるところである」と締めくくったまた、総会はいつも皇居向かって遥拝始まり、会の終わりには軍歌歌われた。 一方創価学会は「学会軍部政府おもねっていたとすれば、牧口会長戸田会長も、逮捕されることなど全くなかった」とする見解取っている。その見解によると、1943年6月、牧口は戸田とともに日蓮正宗総本山大石寺召喚され当局による弾圧懸念した宗門側から神札を受けるように」と勧められるも、日興残した遺戒にある「時の貫首為りと雖も仏法相違して己義を構えば之を用う可からざる事」 の精神貫き通し、「承服いたしかねます神札は、絶対に受けません」と言って拒否した。それから1か月後、神札受け入れ拒否した行為不敬罪治安維持法違反にあたるとして、牧口や戸田、他の幹部21人は逮捕・投獄された。幹部たち退転ていったが、牧口・戸田の2名だけが最後まで信仰貫き通した。牧口は1944年11月18日学会創立記念日にあたるこの日に東京拘置所で「殉教(=獄死)」し、1人生き残った戸田終戦1か月前の1945年7月3日豊多摩刑務所から出獄し弾圧によって壊滅状態だった学会再建挑んだ というものである

※この「戦前の国家、神道との関係」の解説は、「創価学会」の解説の一部です。
「戦前の国家、神道との関係」を含む「創価学会」の記事については、「創価学会」の概要を参照ください。

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