延喜式とは? わかりやすく解説

えんぎしき【延喜式】

読み方:えんぎしき

【一】弘仁式貞観式以降律令施行細則取捨集大成したもの。50巻。三代式の一。延喜5年(905)醍醐天皇の勅により藤原時平・忠平らが編集延長5年(927)成立康保4年(967)施行

【二】堅苦しいことを言う人をあざけっていう語。

「あらむつかし論語風や。あら嫌の—や」〈仮・浮世物語・二〉


延喜式


えんぎしき 【延喜式】

五〇巻。平安中期法典醍醐天皇の命で藤原時平・忠平らが編集。九〇五(延喜五)年着手二七延長五)年完成、六七(康保四)年施行巻一から巻一〇までが神祇関係で、九と一〇神名帳であり、そこに記されている神社式内社という。→ 神祇

延喜式(えんぎしき)

平安初期国家法制書。1巻から50巻まであり、巻8には現在神社奏上されている原型ともいえる祝詞が、巻9及び10には延喜式内社登載されている。

延喜式〈巻第十二残巻、第十四/第十六〉

主名称: 延喜式〈巻第十二残巻、第十四/第十六〉
指定番号 147
枝番 00
指定年月日 1952.02.22(昭和27.02.22)
国宝重文区分 国宝
部門種別 書跡・典籍
ト書 第十四、大治二年七月十二日移点奥書
員数 3巻
時代区分 平安
年代
検索年代
解説文: 平安時代作品

延喜式〈巻第五十/〉


延喜式(九條家本)

主名称: 延喜式(九條家本)
指定番号 268
枝番 00
指定年月日 1981.06.09(昭和56.06.09)
国宝重文区分 国宝
部門種別 書跡・典籍
ト書 二十四巻紙背文書
員数 27
時代区分 平安
年代
検索年代
解説文:  延喜式(五十巻)は、醍醐天皇の勅を奉じ藤原忠平等が弘仁貞観二式集大成し延長五年(九二七撰進したもので、奈良・平安時代国家制度を知る根本法典とされている。この九條家本は、摂関家であった九条家伝来した古写本で、途中欠巻はあるが神祇式から内膳司式に至る二十七巻を存しまとまった鈔本としては現存最古本である。本文体裁は必ずしも同一でなく、筆跡分かれ、巻第七のように重複した巻次もあるが、ほぼ同時代成立認められる。ほぼ全巻亙って加えられ朱墨仮名は、平安鎌倉時代の読法を伝えて国語学上にも貴重である。紙背文書は、康保三年九六六)から承保元年一〇七四)に至るおよそ百八十九通で、寛弘元年讃岐国戸籍上野国交替実録帳康保三年清胤王書状など伝来稀有文書多く平安時代史料として学術的価値高く名家筆跡含まれている。
 附の一巻は、延喜式(京職式)に定める京程に左京宮城以下の諸図を加えたもので、南北朝時代書写であるがその内容平安時代における左右京、大内裏内裏等の姿を伝えている。

延喜式

読み方:えんぎしき

  1. 嬉遊笑覧〕昔はかたくろしき事をいふ者をば、延喜式と云へり、後に古文真宝といへるが如し
  2. 法文に捕はれて物事を行ふことをいふ。喜遊笑覧(※ママ)に「昔はかたくるしきことをいふ者をば、延喜式といへり」とある。古文真実(※「古文真宝」か)ともいふ。
  3. 規定形式ばかりを尊重して物事を行ふことをいふ。
  4. 昔風堅苦しい形式尊重すること。延喜年間色々な格式定められたことから出た語。
  5. 形式のみ重んずること。縁起ばかり担いでいるところから。〔俗〕

分類 俗語、俗/一般

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延喜式

読み方:エンギシキengishiki

分野 法制資料

年代 平安中期

作者 藤原忠平〔ほか撰〕


延喜式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/13 03:07 UTC 版)

延喜式(えんぎしき)は、平安時代中期に編纂された格式律令の施行細則)で、三代格式の一つであり、律令の施行細則をまとめた法典である。


  1. ^ 正宗敦夫編纂『延喜式』1巻、日本古典全集刊行會、1929年、19頁。
  2. ^ 日本史用語研究会『必携日本史用語』(四訂版)実教出版(原著2009-2-2)。ISBN 9784407316599 
  3. ^ 正宗敦夫編纂『延喜式』2巻、日本古典全集刊行會、1929年、125頁。
  4. ^ 正宗敦夫編纂『延喜式』2巻、日本古典全集刊行會、1929年、129頁。
  5. ^ 武部健一 2015, p. 46.
  6. ^ 延喜式”. www.tnm.jp. コレクション名品ギャラリー. 東京国立博物館. 2020年8月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年8月17日閲覧。


「延喜式」の続きの解説一覧

延喜式(えんぎしき)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 09:39 UTC 版)

日本酒の歴史」の記事における「延喜式(えんぎしき)」の解説

927年 藤原忠平ほか著。律令施行細則50巻。平安時代初期までの朝廷による酒造について記述されている。

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延喜式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/08 09:15 UTC 版)

健磐龍命」の記事における「延喜式」の解説

延喜式神名帳には、肥後国阿蘇郡名神大社として「健磐龍命神社(たけいわたつ の みこと の -)」が記載され、現在は阿蘇神社一宮祭神健磐龍命である。 この阿蘇神社創始は、孝霊天皇9年6月に、孝霊天皇第7代天皇)が速瓶玉命(前述)に勅して健磐龍命を神として祀らせたこととされる。またこの月の26日に勅して阿蘇宮修造させたともいう。 また、阿蘇神社景行天皇阿蘇訪れた時(前述)に速瓶玉命(前述)に命じて宮地村建てたのであるともいう。また、景行天皇18年景行天皇は健渟美命前述)に勅して特に阿蘇神社への崇敬尽くさしめたともいう。

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延喜式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/14 21:17 UTC 版)

大仙陵古墳」の記事における「延喜式」の解説

平安時代法令集である『延喜式』には、仁徳天皇の陵は「百舌鳥耳原中陵」という名前で和泉国大鳥郡にあり、「兆域東西八町南北八町陵戸五烟。」と記述されている。なお、「兆域東西八町南北八町。」という敷地が他の陵墓比較する群を抜いて広大であることから、ここに記される百舌鳥耳原中陵」が当古墳指していることは間違いない考えられる。「中陵」というのは、この古墳の北と南にも大古墳があるからで、北側反正陵、南側履中陵であると記されている。

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延喜式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 05:52 UTC 版)

三代格式」の記事における「延喜式」の解説

905年延喜5年)から編纂され、927年延長5年)に完成967年康保4年)に施行。全50巻。

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延喜式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 19:33 UTC 版)

比奈多乃神社」の記事における「延喜式」の解説

比奈多乃神社由緒書きには「延喜式神名帳登載されている城飼郡城東郡)二座のうちの一座」と明記されており、比奈多乃神社延喜式神名帳記され式内社とされている。ただし、延喜式の成立平安時代遡るため、時代変遷につれて後裔特定できなくなった式内社多数存在する。そのため、国学者らによって式内社後裔比定する研究永年わたって進められており、延喜式神名帳の「比奈多乃神社」の後裔についても度々論じられてきた。

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