学術的価値とは? わかりやすく解説

学術的価値

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 23:14 UTC 版)

北海道・北東北の縄文遺跡群」の記事における「学術的価値」の解説

縄文遺跡世界遺産登録推進会議は、狩猟・採集漁労基盤とした定住生活顕著な普遍的価値があることを推薦事由上げているが、縄文文化全体言えることであり、北海道北東北限定されることではないとする指摘出ていた。文化審議会からも、全国約9箇所縄文遺跡分布するにもかかわらず、「なぜこの4道県なのか」と疑問呈されている他、資産17絞ったことについても、普遍的価値を「17遺跡過不足なく説明できているのか」「17遺跡ありきで始まり普遍的価値後付けしている印象」と指摘されさらなる見直し求められた。2017年8月、4道県等はプロジェクトチーム発足させ、推薦書改定作業着手12月に「集落」の変遷に軸を置いて説明することで顕著な普遍的価値地域特異性明らかにする方向性見直しを行うことで一致した。「シンボル的な存在」であり、知名度の高い三内丸山遺跡と他の構成遺産では、世界遺産登録審査の基準一つである観光客受け入れ態勢ガイダンス設備充実度合い大きな差があるとされ、登録に向けた課題となっている。 推薦書提出際し上記疑問指摘是正し17遺跡構成される普遍的価値の証明として、「津軽海峡挟んだ二つ地域同一文化圏形成され、そこに草創期から晩期までの各時代遺跡揃っており、特に最古級の土器漆器出土している遺跡含まれていることは重要」「集落跡のみならず貝塚や墓、信仰精神世界表現する環状列石、さらに海岸湖沼河川など自然地形古環境網羅している事例全国的に稀有」「縄文文化支えたブナ林関東より西では高地性だが、東北では太平洋日本海津軽海峡という三つの海の海岸線にまで達していることで、海の幸山の幸双方恵み同時に享受できたことから独自の生活様式確立され、それを長期間わたって継承したことは持続可能性生物多様性堅持していたことを示している」「世界遺産求められる完全性として構成資産全て文化財保護法での史跡特別史跡指定されており、真正性の証明として追加発掘調査実施と『総括報告書』が刊行されている」「縄文文化日本独自のものだが、世界遺産としてはより広域同時代文化圏との対比求められ先史時代北東アジア俯瞰同地域に共通してみられる玦状耳飾東北北部北海道のものと国外含めた他地域比べ独創性があることを証明する研究成されている」としたことで文化庁学術団体了承を得、加えて不動産有形財構築物対象世界遺産にあって、その完全性補完する動産としての考古資料出土遺物)の多くが場域留置郷土資料館(サイトミュージアム)などとして公開されており、これはユネスコ指針世界遺産と博物館沿っている(下記ガイダンス施設の項参照)」「2012年採択され京都ビジョン世界遺産持続可能な開発地域社会役割)で地域コミュニティ関わり重要性確認され他地域先駆け世界遺産登録運動展開したことから、ボランティアガイド清掃活動など老若男女問わない住民参加型の取り組み普及している」と補足したまた、三内丸山遺跡において出土したDNA近似したものばかりであったことから栽培されていた可能性ボトルネック効果)が高く原始農耕示唆されているが、さらに自生していなかった北海道側の遺跡でも出土しており植栽技術伝播があった証明もこの地域ならでは評価される一方で多く遺跡行われている竪穴住居復元に関してユネスコ諮問機関文化遺産評価判断するイコモス日本組織が、「考古学遺産管理運営に関する憲章ローザンヌ憲章に基づき必ずしも適切とはいえない」と報告していることから、イコモスによる現地調査厳し指摘をうける可能性危惧される。 このローザンヌ憲章による「発掘され遺跡の保存」として埋め戻すことが奨励されていることから、是川遺跡亀ヶ岡遺跡田小屋野貝塚二ツ森貝塚ではほぼ全ての遺構埋め戻されており、一見しただけでは遺跡として認識できない状態にあり(わずかに復元住居モニュメントがある)、大平山元遺跡至ってそもそも自然堆積層の中から土器出土したたけで遺構一切検出されていない。 なお、世界遺産登録視野入れている特別史跡尖石遺跡長野県茅野市)などとの連携模索する動きや、2007年行われた世界遺産候補地公募名乗り出た松島貝塚群(宮城県東松島市)の取り込みなども検討されてきたが、上掲普遍的価値の証明確立したことから、北東北以南縄文遺跡含めることは整合性取れなくなることから可能性排除され、名称も「北海道北東北中心とした」だと他地域可能性含み持たせてしまいかねないため、「北海道北東北の」と改めた一方で埋蔵文化財としての考古遺跡はまだ未発見(未発掘)のものが全国にあるとも想定され定説覆す発見があれば将来的普遍的価値見直しも行わなければならない側面があり、同時に北海道北東北新たに発掘され遺跡追加登録も可能であることを示唆している。

※この「学術的価値」の解説は、「北海道・北東北の縄文遺跡群」の解説の一部です。
「学術的価値」を含む「北海道・北東北の縄文遺跡群」の記事については、「北海道・北東北の縄文遺跡群」の概要を参照ください。


学術的価値

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/28 21:49 UTC 版)

浮世風呂」の記事における「学術的価値」の解説

江戸時代の日本語を記録した日本語史の重要資料であり、敬語表現オノマトペなどの研究用いられるガ行鼻濁音記録としても貴重である。

※この「学術的価値」の解説は、「浮世風呂」の解説の一部です。
「学術的価値」を含む「浮世風呂」の記事については、「浮世風呂」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「学術的価値」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「学術的価値」の関連用語

学術的価値のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



学術的価値のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの北海道・北東北の縄文遺跡群 (改訂履歴)、浮世風呂 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS