幕下百剣
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 09:50 UTC 版)
「我間乱〜GAMARAN〜」の記事における「幕下百剣」の解説
本作で初登場する人物のみを記載する。 柴飛燕(しば ひえん) 番付九十五番。長大な野太刀を操る源羽流の当主で、幕下大仕合における伊織の最初の対戦相手。剣術を学んでわずか5年で連勝を重ねている天才武芸者で、「不敗の燕」の異名をもつ。その強さゆえに命がけの戦いの経験に欠けており、相手によって強さにむらが出るのが欠点。剣士としてさらなる高みを目指して伊織に挑み、序盤は野太刀の間合いと奥義「燕返し」による斬り返しの速さで圧倒するが、自力と経験の差で完敗する。その成長性の高さを伊織に惜しまれて命だけは見逃されるが、その甘さをよしとしない渋沢に斬られ死亡する。 百地三平太(ももち さんぺいた) 番付九十九番。伊賀霧隠流はぐれ忍の老人。番付のとおり正面の戦いでは最下位に近い実力だが、多彩な罠や暗器を駆使した忍びらしい戦術でこれを補っている。 善丸を毒手による猛毒に感染させて行動を制限し、さまざまな罠を設置した森に誘い込んで追い詰めるが、とどめを刺すために接近した隙を突かれ、定長の予想外に速い斬撃を食らい絶命する。 真上雷桜(まがみ らいおう) 番付九番。印度伝来の柔軟な長剣「ウルミ」の使い手で、通称「最強の暗殺者」。血を好む快楽殺人者で、江戸に向かう道中では無関係の人間を大勢手にかけていた。宿場町で遭遇した蘭を圧倒し、途中交代した伊織をも追い詰めるが、右手首を切り落とされ敗走する。このとき自身の巻物を失うが、ほかの参加者を倒して3本の巻物を集め、本戦に出場する。 本戦一回戦では忠家の対戦相手となり、ウルミに加え失った右腕に新たな三又の刺突武器「ヴァジュラ」を携え、幕府からの依頼で鎌田太一郎とともに忠家と乱童を襲撃する。武器を持たずに回避に徹する忠家に「ヴァジュラの雷鳴」で勝負を決めようとするが、実は武術を分析するために観察されていただけであり、忠家にヴァジュラを素手で受け止められ、左腕を怪力で握り潰されてウルミも奪われる。その後も忠家の馬鹿にした態度に激昂しつつ反撃を試みるが、ウルミの試し斬りとして首を切り落とされ惨殺される。 名越作太郎(なごし さくたろう) 番付十一番。名越流杖術。鉄杖による変幻自在な技を得意とする老人。老齢ながら好色で俗物的な性格で、金や権力を得るために大仕合へ参戦した。本戦一回戦にて岡本半次郎と対戦するが、「磐裂根裂」によって鉄杖ごと脳天をかち割られ死亡する。 真嶋喜太郎(ましま きたろう) 番付十二番。明神流槍術。榊原佐助の兄で、佐助を遙かにしのぐ槍の才能の持ち主であり、佐助を超える紅抜の使い手。15歳の時に師を圧倒し勝利した事で紅抜の後継者の座を手中にするも、紅抜への強い憧れを持つ佐助の思いを察して紅抜の後継者の座を譲り、出奔していた。佐助に紅抜を譲った事で結果的に佐助が死んだ事を後悔し、佐助から紅抜を受け継ぎ、佐助を殺害した仇である大亀流に復讐する事を誓った。佐助とは兄弟を超えた関係にあった。 本戦初戦にて伊織と対戦。紅抜の性能と特性を最大限に引き出し伊織と互角に渡り合うも、強敵との戦いと剣を楽しむ事を取り戻した伊織によって左耳を斬られる。しかし、身につけていた佐助の耳を食べることで、佐助の人格を創り出して肉体のリミッターを外し伊織を圧倒するも、最後は紅抜の穂先を斬り裂かれそのまま斬られ死亡する。 中村時雨(なかむら しぐれ) 番付十三番。四門の弟子で神成流の使い手。無宝流再起の一環として大仕合に参加する。船で我間と会い四門からの伝言を我間に伝える。その後は東条と接触し無宝流へ戻ることを交渉を図るが、これを幕府に察知され無宝流の暗躍を露呈する結果となる。のちに対戦相手である海堂と対峙し、奥義の「凪繊月」で一気に勝負に出るが、返り討ちにあい死亡する。 元羽義盛(げんう よしもり) 番付十四番。無元双流槍術。本戦一回戦における我間の対戦相手だったが、我間と合流しようとしていた神空によって手土産として対戦することなく首を切断され死亡される。一応、神空から「結構強かった」と言わせるだけの実力は備えていた。 百瀬士郎(ももせ しろう) 番付十六番。西洋剣術(ロングソード)の使い手。西洋における鍔迫り合いの戦術「バインド」を得意とする。かつては剣の名門の生まれで、悪しきを嫌い弱きを救うという強い信念をもっていたが、その信念に妄執するあまり自分の正義に沿わないものをすべて断罪するようになった過去をもつ。 本戦一回戦において善丸と対戦、バインドを駆使し深手を負わせるなど終始圧倒するが、超重量の定長を相手に鍔迫り合いを繰り返していたことが災いし、腕が痺れてバインドが使えなくなったところを追撃され死亡する。 王華(おうか) 番付十九番。柄頭に重心を置いた古代の剣と、それを用いた超高速の剣術をあつかう。実は幕府側の協力者。 本戦一回戦において土龍の対戦相手となる。土龍を追跡する過程で無宝流の潜伏先で我間を発見し、柳楽へ報告しに戻ろうとしたところを土龍によって阻まれる。特殊な剣術で一度は押すものの、土龍の猛攻を受けてからは対応できず、繰り出した反撃を逸らされ、胴を刺し貫かれて死亡した。 鎌田太一郎(かまた たいちろう) 番付二十八番。手甲や脚甲を用いた体術の使い手。本戦では石神井乱童と当たり、幕府に協力し雷桜とともに忠家と乱童へ奇襲を仕掛ける。始めこそ乱童の刀を破壊するなど優勢に進めていたものの、実は自身の動きを観察されていただけであり、反撃に出られてからは力量差の前に手も足も出ず敗死する。 大林一姫(おおばやし いっき) 番付五十四番。三節棍と戦斧を組み合わせた特殊な武具「三節戦斧“炎雅”」をあつかう。予備戦において伊織を誘い出し仲間の達人30人との連携で討とうとするが、伊織には歯が立たず左目と左腕を切り裂かれ、怖気づいていたところを居合わせた東条に首を切り裂かれ死亡する。 岡本半次郎(おかもと はんじろう) 番付百番。元・大亀流門下にして亀伝坊の息子であり、本名は大泉半次郎。大亀流時代は五行の技を全て極め、父の亀伝坊からも次期当主と目されていたほどの天才剣士で、陣介を大亀流へ招き入れた張本人でもある。凛太郎の事も知っていた。やがて頭角を現してきた陣介の姿に自身の剣の限界を感じ、自身では出来ない大亀流の進化を陣介に託し、陣介に当主の座を譲るために、20年近く前に大亀流から離れた。 その後も陣介とは少なからず交流があったようで、陣介が考案した六番目の型である「天地の型」を我間と伊織へ受け継ぐ橋渡しの役目を頼まれていた。大仕合には、生前の陣介からの頼みであった、我間と伊織に会い彼らに「天地の型」を継承させる目的で参加した。大亀流を辞めてからも武術に対する好奇心・探究心は失われておらず、初見の武術には直撃こそ避けるがわざと受けようとする悪癖がある。 本戦一回戦では名越作太郎と対戦。土公型第三式「磐裂根裂」によって名越の鉄杖ごと脳天を粉砕し勝利する。その後は伊織たちと合流し、生前の陣介の意向とともに「天地の型」を伝授する。その後大亀流と決別を決めた我間にも「天地の型」を伝授させようとするも、基礎を磨く事に重点を置こうとしそれを拒んだ我間に対して、強引に「天地の型」を見せた。 天野次郎丸(あまの じろうまる) 天迅流。予備戦において、可士太郎に刀を売り払われ丸腰だった我間を襲撃する。小太刀と素手を織り交ぜた連撃で猛攻を仕掛けるが、我間には通じず小太刀を奪われて、降参を要求されるも応じなかったことで肩口から斬られ敗北する。 有働武來(うどう ぶらい) 誠真流当主。身長2メートルほどの巨躯と、木刀で大岩を両断するほどの怪力の持ち主。実直な性格で、弟子からの尊敬も厚い。貧しい農民の生まれであったが、才を見出され武家の養子となった過去をもつ。 本戦出場のために江戸で待機していたが、大仕合に飛び入り参加するための巻物を求めていた蘭に勝負を挑まれ対峙する。当初は蘭を女と見て侮っており、力量差もあり優勢に進め、隙を突かれ足の動きを潰された後も負傷しつつも圧倒していたが、蘭の決死の戦術と水龍型「逆鱗」によって腹を切り裂かれ死亡する。敗れこそしたものの、蘭からは最初から女だと侮らずに戦われていたら勝てなかったと評される。
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