四大隊長
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 02:36 UTC 版)
「仮面ライダーBLACK RX」の記事における「四大隊長」の解説
地球攻撃兵団において、実際に戦闘や作戦の実行に当たる4つの部隊の隊長。いずれも劣らぬ実力の持ち主揃いだが、功名心の強さからかお互いに足を引っ張ることが多く、それが原因で失敗に終わった作戦も少なくはない。 4つの部隊に分類されたのは、怪魔戦士に奇怪さのみならずSF的要素を加えたデザインにするためであった。 海兵隊長ボスガン ナイトの称号を持つ、貴族出身の四大隊長の1人。怪魔界一の剣の使い手で、左肩の短剣や長剣、電磁波剣などを駆使しRXと度々剣を交えた。スマートな体型、赤いバイザーのヘルメットのような頭部が特徴で、額には小さな人面があり、そこから言葉を喋る。また、呼吸は後頭部の左右に付いたパイプで行う。垢抜けた言葉遣いで話し、飄々とした態度で立ち振る舞う。一人称は基本的に「私」を使う。 貴族の出身でプライドが高く、ロボットであるガテゾーンや純粋なクライシス人ではないゲドリアンを見下している。そのため、自分より格下の者と同等に扱われることを嫌っている。また、皇帝の使者ではあるものの怪人であるグランザイラスに呼び捨てにされた時は「無礼者」と激怒していた。騎士然とした立居振舞、RXとの直接対決に固執する誇り高い戦士としての面を示す反面、密かに次期将軍の座を狙っており、栄達のチャンスや、プライドを傷つけられた折には卑劣な手段を辞さないこともあった。本人曰く「慈悲深い方」だと語っている。 RXによる度重なる作戦失敗に業を煮やし、ロボライダーの装甲をもやすやすと斬り裂く怪魔稲妻剣を独断で開発させて自らRXに挑むも、結果的には霞のジョーを戦線離脱させただけに留まっており、怪魔稲妻剣もジャーク将軍に折られた。これ以後は将軍に忠義を尽くし、将軍に利するためにあえてダスマダーに与することもあった。 その後、電磁波剣を武器にするもグランザイラスの台頭に焦りを感じてRXに最後の一騎討ちを挑むが、剣の腕の差を見せつけられリボルケインの二連突きを受けて敗北。貴族としてのプライド故か勝敗が完全に決した後も敗北を認めず、絶命するその瞬間まで地面に膝を付かず仁王立ちのまま最期を遂げた。 諜報参謀マリバロン 四大隊長の1人で、ボスガンと同じく貴族の出身の純粋なクライシス人。異次元空間を何百年も漂流し、呪術や妖魔術に始まり変装術に至るまで百数種類の妖魔力を身につけた。変身能力も持っている。戦闘時にはその妖術のほか、手や口から発する火炎、兜の黄金の羽根と赤い光線状の電磁鞭を操っての攻撃を得意とし、怒りが頂点に達すると目が赤く輝く。また、羽根飾りを媒体にすることで霊界の怪魔戦士を復活させることが出来る。 諜報網を張り巡らし多くの作戦情報を提供する、ジャーク将軍や他の大隊長に作戦を進言するなど、「諜報参謀」の名に相応しい働きを見せた。反目しあうことの多い四大隊長の中にあって比較的ガテゾーンとは仲が良く、共同作戦を行なうことも多い。また、帝国への忠誠心は厚く、その妖術と様々な策略で光太郎を苦しめた。 心理的に人間を追い詰める諜略を得意とする冷静沈着な知略家だが肝心の場面で私情が勝ってしまう短所があり、光太郎やその仲間を仕留めるチャンスを逸したり、敵前で重要機密を吹聴するなどのミスも目立った。 4隊長のなかでもとりわけRXの力を恐れており、直接対決は努めて回避する傾向にあった。直接対決に持ち込まれそうになったとき、RXに懐柔を図ったこともある(第30話)。RX打倒にはもっぱら謀略をもって臨む。 ジャーク将軍への忠誠心は曲者揃いの四大隊長の中で最も厚く、ジャーク将軍の生命に危険が迫ると我を忘れて将軍の助命を請う場面も見られた。それゆえに将軍からの信頼も深く、幾度も処刑の危機を救われている。 第45話で、バイオブレードで顔を傷つけられる。四大隊長の中では最後まで生き残るも、クライシスの敵である光太郎を懐柔しようとしたクライシス皇帝に逆らったために処刑された。 機甲隊長ガテゾーン 四大隊長の1人で、出自不明のロボット戦士。モノアイの頭部と革ジャン姿が特徴で、頭部を分離させてボディのみを動かすこともできる。目からは破壊光線を発射する。戦闘ではソードオフの形状をしたレーザーショットガンを使用するほか、愛用する重武装軍用バイク・ストームダガーを駆り、部下の怪魔ロボットと共に戦うこともある。また、左手でクライス要塞など怪魔界にあるあらゆるメカニックを制御することが可能。第39話では老人姿の人間態を披露した。 一匹狼かつニヒルな性格で、皮肉っぽい言動が多く、アウトローな雰囲気を纏いつつも、クールな態度を崩さない。くだけた口調で会話し、ジャーク将軍の指令は「アイアイサー!」と答えて承諾する。 四大隊長の中では地位や名誉には最も興味を示しておらず、自分の腕や技術を持って、打倒RXを信条としており、そちらを優先することも多い。そのためにスクラップ処分された怪魔ロボット・スクライドをジャーク将軍の命令に背いて復活させたり、自分の造った怪魔ロボットを活かすためにジャーク将軍の怒りを買ってまで、ダスマダーと結託したこともある。他の隊長との合同作戦においては、マリバロンとゲドリアンと組むことが多い。 第43話では遂に隊長の座をも捨て、ダスマダーと組んで入手したクライシスチャージャーによって強化修復されたネオストームダガーを駆り、最強最後の怪魔ロボット・ヘルガデムと共に勝負に臨んだ。RXを窮地に追い込むが的場響子らに邪魔され形勢が逆転、ネオストームダガーはロボライダーに破壊される。最後の手段として頭部を切り離し、自らのボディを時限爆弾にしてRXを葬り去ろうとするも、液化したバイオライダーに脱出されて失敗し、残った頭部本体にRXキックを受けて敗北。「地獄で待ってるぜ、RX」を言い残した後に爆死した。 牙隊長ゲドリアン 四大隊長の1人。額や両手から放つ破壊光線、電撃棒が武器で、小柄な身体と身軽かつ素早い動きを活かした戦法を得意とする。高い声、常に落ち着きのない動きが特徴。侵略作戦によって人間が苦しむのを楽しむ、残虐な性格の持ち主。 怪魔界一暗くて寒い辺境地のゲドラー域の出身であり、太陽の光にあふれる地球に住む人類をこの上なく憎悪する。このような出自から、自身を大隊長に取り立てたジャーク将軍に対して並々ならぬ恩義を抱いており、地位に対する執着は他の3人以上に強い。高い攻撃力を持つが、知能指数は心もとなく、他の隊長からは体よく利用されている。また、自身と同じく生粋のクライシス人でないガテゾーンとも組むことが多かったが、地位への執着ゆえに他の3人の足を度々引っ張り、酷い形で作戦をぶち壊してしまうことも少なくなかったため、ジャーク将軍から処罰される回数が特に多く、ダスマダーの初登場には、そのダスマダーにも処罰された。 第42話にて皇帝から送られた最終時計抹消のため、他の大隊長たちに裏切られたことに怒りを感じ、自らを媒介にクライス要塞のエネルギーを分身である最後にして最強の怪魔異生獣ゲドルリドルに送り込むが、ゲドルリドルがRXに倒されたことによって逆流してきたエネルギーを直撃させられて消滅。四大隊長最初の戦死者となる。
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