作戦の実行とは? わかりやすく解説

作戦の実行

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/26 23:40 UTC 版)

重慶爆撃」の記事における「作戦の実行」の解説

1938年12月26日最初爆撃中支那派遣軍漢口陸軍航空兵団要請して行われた1939年からは海軍航空隊参加爆撃は主に1939年昭和14年)から1941年昭和16年)の、視界確保できる春から秋の間に行われ投下した爆弾1940年昭和15年)には延べ4,333トン達した重慶中国重要な工業都市でもあり、既に中国国民党政府遷都前の1938年2月から試験的に爆撃始まっていた。重慶爆撃に関する最初正式な命令である「大陸命 第二四十一号」を受けて出された「大陸指第345号」では、その第6項に「在支各軍ハ特殊煙(あか筒、あか弾、みどり筒)ヲ使用スルコトヲ得、但シ之ガ使用ニ方リテハ市街地特ニ第三国人居住地域ヲ避ケ勉メテ煙ニ混用シ、厳ニガス使用事実ヲ秘シ其痕跡ヲ残サザルガ如ク注意スベシ」とあり、初めから市街地爆撃があることを前提に、ガス弾使用市街地避けることを条件許可していた。防衛庁防衛研修所戦史室の『戦史叢書中国方面陸軍航空作戦によれば1938年12月26日爆撃前日陸軍第一飛行団長寺少将が「目標ハ両戦隊重慶市街中公園都軍公署以下略)」としながらも「飛行団主力ヲ以テ重慶市街ヲ攻撃シ敵政権上下震撼セントス」という指示出しており、無差別爆撃による恐怖戦術発展しうる可能性持っていた。 それでも当初は、飛行場軍事施設等を目標としていたが、重慶気候がちで曇天の日が多いため目視での精密爆撃難しく目標施設以外に被害発生することも多かった。そのため、実質上無差別爆撃ではないかとの批判諸外国から受けることとなった。さらに、目標施設破壊効果挙がらないことから、目標周辺の住民住居焼払うことによって、首都機能破壊市民から反戦の声が挙がることを狙って、主に焼夷弾使用して無差別爆撃が行われるようになっていったとされる。とくに一日犠牲大きかったのが1939年5月3日(被害674人死亡350負傷焼失家屋1,068部屋といわれる)と5月4日(被害3,318死亡、1,973人負傷といわれる)で、中国では「五三・五四大空襲」として知られる。 さらに、後期になると、市街地徹底破壊目的として、市街地幾つかの区域区分し各区域をすきまなく爆撃するとなった海軍航空隊はこれを絨毯爆撃作戦称した重慶爆撃なかでも特に大規模な絨毯爆撃であったのが、海軍主導によって行われた1940年5月17日から9月5日までの百一号作戦、および1941年5月から8月までの百二号作戦である。日本軍中日中戦争とは別に対アメリカ・イギリス・オランダとの開戦取りざたされはじめたことから、海軍、特に中国方面作戦指導にあたっていた井上成美支那方面艦隊参謀長らが、日中戦争早期終結目的提言した作戦であった。[要出典] 詳細は「井上成美#支那方面艦隊参謀長」を参照 一方で陸軍ではこの百一号作戦と百二号作戦に対して飛行部隊一時協同させたものの、効果薄く無意味かつ来るべき対ソ戦(北進論)・対米戦(南進論)に備えるべき中で燃料消耗激しいこと、非人道的国際法反す行為であるとして絨毯爆撃強く反対する声があり、第3飛行団長として重慶爆撃実施していた遠藤三郎陸軍少将中止主張上級部隊である第3飛行集団長木下敏陸軍中将に「重慶爆撃無用論」を1941年9月3日提出している。(遠藤実際に重慶爆撃する七式重爆搭乗し絨毯爆撃行った旧市街たしかに民家何もかも灰燼に帰しているが其の周辺には新市街出来て広がっているのを確認、それを理由に、重慶爆撃無意味さ主張している)。この「重慶爆撃無用論」は参謀本部作戦課にまで届き採用され陸軍その後重慶爆撃中止影響与えたという。しかし、海軍航空隊重慶爆撃1941年9月1日の百二号作戦打切りにより完全に終了したのちも、陸軍航空兵団による重慶爆撃自体1943年8月23日まで続けられたという。

※この「作戦の実行」の解説は、「重慶爆撃」の解説の一部です。
「作戦の実行」を含む「重慶爆撃」の記事については、「重慶爆撃」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「作戦の実行」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「作戦の実行」の関連用語

作戦の実行のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



作戦の実行のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの重慶爆撃 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS