作戦の発令
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アメリカは対日反攻計画の策定を進めていたが、ミッドウェー海戦の勝利の後の6月25日、海軍作戦部長アーネスト・キング大将は太平洋艦隊司令長官チェスター・ニミッツ大将とロバート・ゴームレー中将(南太平洋部隊海軍指揮官)に海兵隊によるサンタクルーズ諸島、ツラギ、その周辺島嶼への占領確保のための作戦準備を命じた。しかし、肝心のアレクサンダー・ヴァンデグリフト少将率いる第1海兵師団は7月11日まで到着完了せず、さらに統合参謀本部内でも陸軍参謀総長マーシャル大将が作戦の指揮権を巡ってキングと争っている状況だった。指揮権は東経159度以東はニミッツ大将、以西はマッカーサー大将が持つことに決定し、ウォッチタワー作戦は7月2日に次のようにして第3段作戦までが発令された。作戦開始日は8月1日の予定であったが、作戦の準備中にガダルカナル島で日本軍が建設中の飛行場を発見したため、ガダルカナル島の攻略も同時に行うことになった。ガダルカナル島が追加となったので、その準備のため作戦の実施は少し遅らせて8月7日に決定された。 第1段作戦:ウォッチタワー作戦 サンタクルーズ諸島、ツラギ、その周辺島嶼の攻略を目標とする 統合指揮官はチェスター・ニミッツ大将 D-dayは8月1日 作戦第1段階はフィジー諸島での予行演習、第2段階がガダルカナル島、ツラギ泊地の奪取、第3段階がヌデニ島、サンタクルーズ諸島の占領とした 支援艦隊第61任務部隊(フランク・J・フレッチャー)は第11任務隊、第16任務隊、第18任務隊(空母「サラトガ」、「エンタープライズ」、「ワスプ」、高速戦艦「ノースカロライナ」基幹26隻)と水陸両用艦隊(リッチモンド・K・ターナー少将)(輸送船23隻、巡洋艦8隻、駆逐艦15隻、掃海部隊1個群) 支援航空機は母艦航空部隊250機、海軍基地航空隊166機、陸軍航空部隊95機、ニュージーランド航空部隊30機の計541機 使用可能基地(南太平洋方面):エファテ、エスピリトゥサント、ニューカレドニア、フィジー、トンガタプ島、サモア 投入兵力(アレクサンダー・ヴァンデグリフト少将) 第1海兵師団第1海兵連隊、同第5連隊、第2海兵師団第2海兵連隊、第1海兵挺身大隊、第3海兵防衛大隊及び付属海兵隊。総兵力19,105(モリソン戦史による。19,546とする説もある)。 第2段作戦:詳細未定 ソロモン諸島残部、ラエ、サラモア、ニューギニア島北西部拠点の攻略を目標とする 統合指揮官はダグラス・マッカーサー大将 第3段作戦:詳細未定 ラバウル、ニューブリテン島、ニューアイルランド島の要地を攻略目標とする 統合指揮官はダグラス・マッカーサー大将
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