作戦の余波
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/17 02:51 UTC 版)
結果として、トンガ作戦は連合軍の勝利となった。各部隊は予定された半分以下の兵力で、かつかなりの損害を出したものの、目標となる地点の制圧・占領・破壊作戦をすべて成功裏に終了させた。ノルマンディー地域で展開された、連合軍部隊の他の作戦も、一部に大きな損害がでたものの、比較的順調に終了した。離れていた後続部隊も続行し、橋頭堡を確保することに成功し、フランス内陸まで進出することができた。空軍総司令官のリー・マロリー将軍は、このペガサス橋・ホルサ橋の強行着陸作戦を「この戦争中、最も成功した航空作戦」と評した。 ペガサス橋の戦闘は、ノルマンディー上陸作戦の中でも良く知られた作戦の一つとなった。コーネリアス・ライアンによる、ノルマンディー上陸作戦についての小説『いちばん長い日』(原題 The longest day ) に登場し、この小説は後に『史上最大の作戦』(原題同じ)として映画化された。 ベヌーヴィル橋と呼ばれていたこの橋は公式に「ペガサス橋」と改称された。この名称は英国空挺部隊の肩章のデザインであるペガサスに由来している。第二次世界大戦後の1994年、交通量増加の為に橋の架け替えが実施されたが、歴史的な印象をそのまま残すために、オリジナルの橋をそのまま拡大した形で設計されて架橋された。元の橋の一部分は、ペガサス橋博物館に展示されている。橋の占拠を指揮したハワード少佐の名誉を称え、道路も「ハワード少佐通り (Major Howard Avenue)」と改称された。ランヴィル橋はグライダーの名前をとり「ホルサ橋」と呼ばれている。 モントゴメリー将軍は1944年7月16日に、ジョン・ハワード少佐の卓越した指揮を称え、殊功勲章(DSO) を授与した。同じく、第6空挺師団の兵士は殊勲十字賞 (DSC) を授与された。 現在のメルヴィル陣地跡は観光地となっている。標準設計611式野戦砲陣地 (Bunkerbauten vom Typ Regelbau 611) と1号防弾室 (Kasematte Nr. 1) からなる小さい博物館がある。陣地の横の芝のはびこった場所に、イギリス陸軍第9空挺大隊とオトウェイのための記念碑が立っている。
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