メトゥスの民上層部
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「宇宙戦艦ティラミス」の記事における「メトゥスの民上層部」の解説
エスカレド・キャデラック 声 - 池田秀一 総帥。最高司令官の肩書に負けない偉丈夫であり卓越した演説で部下達を湧きたてる存在。アンユニーバス差別主義者であり、「ユニヴァース感覚」に目覚めていない者はたとえ部下の家族であっても排除すべきという思想に染まっており、マイバッハのように彼を見限った部下もいる。前線基地を掌握しているイスズとは権力闘争を繰り広げており、イスズが研究成果を報告してこないことを苦々しく感じている。 実は非常に緊張する性格なため手に演説内容を書いている。妻から嫌われてしまったため食事を作ってもらえず、巡察と称して街で宝くじを買うのが日課となっている。コイン代わりに「ユニヴァース感覚」で購入した宝くじをチェックするのが密かな楽しみとなっており、総帥とは思えない哀愁漂う姿を執事から同情されている。 忠実な部下達に恵まれているが、曖昧な命令だと盛大に失敗してしまうのが悩みの種。一生懸命努力している部下を叱れない性格のため、彼の自宅は部下が(送り先を間違って)一生懸命運んできてしまった軍事関連品で溢れてしまっている。 エスカレド・シュエルビィ 声 - 浅野真澄 キャデラックの妻。49歳。 毎日同窓会と称する何かに出かけていて夫婦が会う日は少ない。キャデラックのせいで精神的に病気になりかねないと思うほど夫婦仲は悪化している。 父親が相当の資産家だったらしくキャラデックの住む豪邸も彼女の父親のもの。キャデラックの曖昧な命令のせいで自宅は大荷物だらけになっているのが不満の種となっている。 昔は円満な夫婦仲だったらしく、彼女を今のような性格になるまで追い詰めてしまったことがキャデラックの負い目となっている。 マスタング・フォード キャデラック四指団の一人。総帥直属にして大佐であり、四指団の中で最も暴虐にして残虐な男として恐れられている。 元々はしがない解体屋として生計をたてていたが「ユニヴァース感覚」に目覚めたことでメトゥスの民の幹部にまで栄達した。短期間でのし上がった実力は本物であり、彼の手にかかれば機動兵器越しであっても念動力により呼吸をとめられてしまい、戦闘することすら許されず敗北させられてしまう。念動力のみで操縦が可能なため、彼専用の機動兵器で戦場を駆け回る。ミスをした部下や同僚にも非常に厳しく、場合によっては二度をミスをしないようまぶたを切り落とそうと思案している。 実際には周囲から危険人物と認識してほしいため残虐非道な人間を演じている偽悪主義者。危険人物に見えるよう迎え舌を心掛けた結果、食事の様子が非常に心温まる光景になってしまっていることをキャデラックから指摘されてからは心底気にしている。他人からの評価に敏感なうえに繊細でナイーブなため、気がかりなことがあると念動力が乱れしていまい機動兵器ごと事故に遭うこともある。 「ユニヴァース感覚」に目覚めるまでは生活が苦しく、まともに教育を受けられなかった自分には知らないことが多い故に苦労してきたことを痛感している。このため大変家族思いであり、特に弟に対しては自分のように辛い人生を送らせないため学費をしっかりと払っている。弟からも大変尊敬されているため兄弟仲は良好であり、二人で慰安旅行にでかけることもある。 ガードナー キャデラック四指団の一人。かつてキャデラックが直接登用に出向いたほどの逸材であり、「鉄仮面のガードナー」という異名をもつ。 かつてメトゥスの民が大規模な組織化を経る前の時代、まだ広く認識されていなかった「ユニヴァース感覚」をもって生まれた稀有な存在。これにより名家の長男であるにも関わらず十年間幽閉されたが、メトゥスの民総帥となったキャデラック直々のスカウトにより一気に栄達の道を登った。「ユニヴァース感覚」で発生させるバリアは物理攻撃だけでなくビーム攻撃にも強固な防御力を誇り、ガードナーの実力を初めて視たマスタングでさえも素直に称賛した。機動兵器による攻撃でさえも意に介さないため、単独で敵陣突破さえ可能にしている。 幽閉時代の名残である鉄仮面は実は取り外し可能であったが、ネジが経年劣化していることを見落としたキャデラックによりネジ破損という経緯によりそのままとなった。このため鉄仮面のままで熱い料理を食べなければならないという苦行に陥っているが本人は割と満足している。孤独な時間が長すぎたため他者との意思疎通も苦手ではあるが、円滑な意思疎通ができるよう努力をしていないわけではなく、鉄仮面越しとはいえ場を盛り上げようとする涙ぐましい一面もある。 大人達に全てを奪われた幼少時代が長かったため、自分のものは常に目の届く範囲にないと不安になるという性分でもある。このためキャデラックにより破格の待遇の身となった自身の現状にも戸惑っている節があり、幽閉されていた自分を救い出してくれたキャデラックには絶対的な忠誠を感じている。 ガヤルド・F・ランボルギーニ キャデラック四指団の一人。総帥直属の中将にしてメトゥスの民が誇る最強の艦隊を率いる指揮官でもあり、「四師団の人差し指」と呼ばれる歴戦の将官。 他者と圧倒する統率力や指揮能力に加え「ユニヴァース感覚」で戦場を碁盤の目のように視る天才的な采配により連邦軍からも警戒されている。若くして四師団入りを果たした最長記録保持者であるが故に、かつては四師団人生をあきらめかけるほどの重傷を負っている。この際に自分を支え立ち直らせてくれた女性アヴェンダと後に結婚、今でも心の底から大切にしており多くの子宝にも恵まれている。戦闘開始直前に戦力外通告という無慈悲な扱いを受けても冷静に事態を受け止めるなど胆力にも優れており、畑違いの焼肉店経営に回されても前向きに取り組む家族思いな男。 実は最前線の艦隊旗艦に家族を全員同伴させるという公私混同が戦力外通告の最大の原因。艦隊指揮に支障をもたらすほどの重傷の再発も考慮された結果ではあるが、その右ひじ靱帯損傷も攻撃開始命令の見栄えを重視した腕の振りすぎが原因であり、実際には艦隊戦に伴う戦傷というほどのものではない。こういった自身の問題についてはさすがに自覚しており、四師団を支えると豪語しつつも実際には加齢に伴う成績不振で成果を出せていない自分自分に苦悩している。 スペム・メトゥス・セクィトゥル メトゥスの民の創始者。メトゥス=ゲルメンケントルムに君臨し、キャデラックの上位者として彼を呼び出せる数少ない存在。 キャデラックと出逢う100年ほど前に肉体を失っているが、脳みそのみとなった現在でも保存液の中から周囲と意思疎通が可能など超常的な存在。地球に絶望した人類のためメトゥスの民を創設したほどの傑物ではあるが、生体コピーに関する研究データやサンプルをはじめ入手できなかったものの多かったらしく、キャデラックほどの「ユニヴァース感覚」をもつ人材獲得については心の底から歓迎している。荘厳にして慈愛に満ちた口調の持ち主であり、初対面とはいえキャデラックでさえも圧倒されかけてしまうという強烈な個性をもつ。 本当はごくごく普通の口調の持ち主らしく普段の荘厳さは意識的に演じている程度。動揺すると感情丸出しの口調へと変貌してしまい、他人の罵詈雑言も人格攻撃を辞さないほどの荒々しいものとなる。かつてキャデラックがうっかり水槽をは破壊してしまった際には脳みそごと地面に投げ出された末に保存液ではなく洗浄液に浸されるという凄まじい苦痛を経験させられており、この時ばかりは本気の怒りをキャデラックにぶつけるなど庶民的な姿を晒している。 ジネッタ メトゥス ウォークレット スペム・メトゥス・セクィトゥルの養女。わずか10歳にしてキャデラック四指団であるマスタング・フォードを小馬鹿にするほどの「ユニヴァース感覚」を有している。 古風な謙譲語を使いこなすなど風変りな少女であるが、通常の「ユニヴァース感覚」とは違う「nユニヴァース感覚」により他人の深層心理を覗くという常識外れな能力を使いこなしている。これこそが彼女の両親を含め全員が謎の死を遂げてきたメトゥスの一族の中で彼女が生かされてきた理由であり、彼女自身も「nユニヴァース感覚」がある限り自分は生存を許されることを理解している。(後の歴史では彼女こそが長きに渡る戦争を終結に導いた人物として記されている。) 実は古風な謙譲語を意識して使っているだけの普通の少女。養父と同じく動揺すると感情丸出しの口調へと変貌するなど素の部分では10歳の域を出ない。キャデラックの真の目的を探るべく彼の深層心理を覗いた結果、あまりにも理解不能な心理状態を体験しキャデラックの心の闇を味わうことになった。
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