メガフロート案とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > メガフロート案の意味・解説 

メガフロート(ポンツーン方式)案

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 05:23 UTC 版)

普天間基地移設問題」の記事における「メガフロートポンツーン方式)案」の解説

日本ポンツーン方式初め提案したのは1990年設立され造船鉄鋼建設など96社で構成する「マリンフロート推進機構であった1995年4月には運輸省などの支援受けて造船鉄鋼など17からなるメガフロート技術研究組合」 が発足し、3ヵ年で本方式のメガフロート実現するための研究着手した矢先に、基地移設問題出てきた。研究会はこの時既に神奈川県横須賀市沖に、長さ100m、幅20m、厚さ2m鋼製浮体ユニット展開し実験開始している。 海上ヘリポートとして提案した内容としては長さ1500、幅500m厚さ15m。構造物内部居住区ヘリ格納庫などに使用する設計には1年施工には4年半かかると見積もられた。使用する鋼材90トン。1トン当たりの建設費20万円であった本方式の場合防波堤併用するため強度はセミサブ式に比べて低いもので良い防波堤撤去可能な構造とするため内部に砂を充填したタイプ とし、延長2000m程度とされている。防波堤建設費は2000mの場合水深1m当たり60001億円。本案連絡橋用いる。日経ビジネスによれば、1ユニットサイズは縦300m、横60m程度想定し、これを4050程度接合してデッキとする。また、組合追浜事務所長木下義隆が洋上でのユニット接合を「造船会社が得意とする厚板接合応用」と説明したことを紹介している(なお、1997年7月技術組合実施していた横須賀沖での洋上接合実験成功した)。 日経コンストラクションによれば当時指摘されデメリット水深の深い場所では防波堤建設困難になっていくことである。また、日経ビジネス鋼構造物長期耐久性配慮が必要であり、濡れた状態で空気暴露されるため最も腐食進行しやすいスプラッシュゾーン(飛沫帯潮の満ち引き海中没したり、海面出たりする部分)の防食対策として、チタンクラッド材を張る方法開発していたことを紹介している。 また、日経ビジネスによればQIP派より指摘された問題点として、 揺れ問題大きく居住性損なわれる可能性がある メガフロートでは防波堤設置による海底潮流への影響心配される。 本体施設海面隙間がないので、下に日光入りにくい。 などがあった。揺れ問題については米軍筋からも疑問呈され、「いくら防波堤があるとは言え台風来れば海面揺れるし、通行不能になれば軍事基地用をなさない」と使用上の制約難色示している。 これに対して次のような反論紹介されている。 防波堤があっても潮流無くなるわけではなくプランクトン生息可能 物陰に寄る習性があり、実験施設では沢山の集まっている 同様の問題について、メガフロート技術研究組合支持母体共同研究団体であるマリンフロート推進機構2000年出版した浮体構造物技術書の中で次のような内容説明している。それによれば横須賀沖で2段階のフェーズ実施したポンツーン式の実用実験では人が不快感として感知し居住性損なうような揺れは全く観測されず、動揺研究が必要とされていたのは浮体全長匹敵するような超長周期波との共振弾性変形による高周波微少振動などであったと言う。そして、「これらの研究・開発により、構造解析挙動解析といった基本的な分野での研究おおむね終了したもの考えられる今後浮体構造物性能向上、例え波浪動揺減少防波堤簡易化など、コスト面で競争力のある浮体構造物追求検討中心となる」と総括している。

※この「メガフロート(ポンツーン方式)案」の解説は、「普天間基地移設問題」の解説の一部です。
「メガフロート(ポンツーン方式)案」を含む「普天間基地移設問題」の記事については、「普天間基地移設問題」の概要を参照ください。


メガフロート(セミサブ式)案

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 05:23 UTC 版)

普天間基地移設問題」の記事における「メガフロート(セミサブ式)案」の解説

本方式は関西国際空港1期工事工法検討していた1970年代後半提案されことがあるが、当時コスト耐久性についての技術的課題未解決であったため棄却され経緯がある(別節で詳述)。「メガフロート技術研究組合」は海上ヘリポート提案当たって本案提案した長さ、幅はポンツーン方式と同じで厚さは12m。内部利用法ポンツーン方式と同じである。メガフロートとしてはポンツーン方式より先に考案されたが、波浪防波堤遮断しないため構造物強度必要になるメリットとしては水深の深い場所でも建設可能なことである。 コスト面ではポンツーンQIPより割高で、両工法比較して2倍以上とされている。また、陸上との連絡方式船舶となる。スプラッシュゾーンの面積ポンツーン型に比して大きくなり、腐食、メンテナンスリスクが増大する。しかも、チタンクラッド材は高価なことが欠点であったこのため研究組合参加していた住友重機械工業大型のセミサブ式メガフロート長期耐久性向上するため、上部デッキから海面達すスカート設け内部閉鎖空間窒素ガス充填することを考案し特許取得したメガフロート全般に言えることとして、荒天時波浪など外界圧力により構造物微妙に変形する際、繰り返し荷重受けてクラッド剥離に至る危険もあった。研究組合参加していた新日鐵はこの問題解決努力し2000年代接着面に液体などを充填する旨の特許出願している。

※この「メガフロート(セミサブ式)案」の解説は、「普天間基地移設問題」の解説の一部です。
「メガフロート(セミサブ式)案」を含む「普天間基地移設問題」の記事については、「普天間基地移設問題」の概要を参照ください。


メガフロート案

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 05:23 UTC 版)

普天間基地移設問題」の記事における「メガフロート案」の解説

洋上浮かべたメガフロート上に滑走路建設する移設案は現行計画の策定当たって一度放棄されたが、本案推す意見表明も度々なされている。中には鳩山内閣が「ゼロベース」からの議論掲げたことを逆手にとって採用提言したものもある。自民党政権時代防衛大臣務めた石破茂対案一つとして本案(セミサブ式)の再検討提案している。 なお、亀井同じく過去メガフロート旗振りであった平沼赳夫2010年自民党を離党し、たちあがれ日本結党参加したが、選挙のために現行案を否定しその他に軽率な振る舞いばかりであった旨を指摘するなど、鳩山批判留めた。

※この「メガフロート案」の解説は、「普天間基地移設問題」の解説の一部です。
「メガフロート案」を含む「普天間基地移設問題」の記事については、「普天間基地移設問題」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「メガフロート案」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「メガフロート案」の関連用語

メガフロート案のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



メガフロート案のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの普天間基地移設問題 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS