メガフロート
英語:Megafloat、Very Large Floating Structure、VLFS
箱型の浮体(ポンツーン)を連結して海上に浮かべた、巨大な構造物。航行能力はなく、沿岸に係留する形で設置される。内陸の限りある土地事情の制約を受けずに、キロメートル単位の広大な用地を設けることができる。
メガフロートは沖を埋め立てるなどの方法に比べて、低コストで、水深に影響されず、また地震の直接的な被害を受けにくい、といった利点がある。巨大な構造物であるため波の影響も受けにくい。国土が狭く地震も多い日本では、1990年代半ばからメガフロートの実用化に向けた本格的な研究が進められており、2011年現在、実用例もいくつか登場している。
関連サイト:
メガフロートの紹介 - 財団法人 日本造船技術センター
メガ‐フロート
メガフロート(めがふろーと)
長さは数キロメートルにもおよび、ポンツーンと呼ばれる鋼鉄製ユニットをつなぎ合わせて建設する。沿岸を埋め立てて土地利用を図る従来の工法に比べ、メガフロートの建設は沖合いの任意の場所に安いコストで済むところが特長である。超大型浮体式海洋構造物とも言う。
メガフロートは、今のところは、まだ実用化されていない。しかし、空港の滑走路、発電所の建設や災害対策における海上拠点など、数多くの実用化が期待されている。
1995年 4月に、造船・鉄鋼業の計17社はメガフロート技術研究組合を発足させ、長さ 300メートル、幅60メートルのメガフロートを実証実験用に建設を進めた。現在、長さ 1キロメートルのメガフロートを神奈川県横須賀市に建設し、滑走路利用を想定した実証研究が行われている。
地震などの自然災害が発生すると、負傷者を運び出したり、救援物資を送り込んだりするため、交通網の確保が至上命題となる。1995年 1月の阪神大震災では、道路が壊れ、港湾施設も液状化現象により使えなくなったという苦い経験をした。そこで、メガフロートが防災面で担う大きな役割を期待する声も出ている。
また、沖縄県普天間基地の代替ヘリポートにもメガフロート技術を採用しようという動きもあるようである。
(2000.11.07更新)
メガフロート
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/30 18:35 UTC 版)
メガフロート(Mega-Float)とは、海上に設置される超大型浮体(超大型人工浮基盤)[1]。巨大人工浮島とも呼ばれる。メガ=巨大、フロート=浮体を組み合わせた造語[2]。1995年に設立されたメガフロート技術研究組合で研究開発が進められた日本発の技術である[2]。
- ^ a b c d 佐藤 千昭. “2 メガフロートの基本特性と構造計画”. 2022年11月24日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i 岡村 秀夫、菊竹 哲夫、台木 一成. “メガフロート空港の研究開発”. 2022年11月24日閲覧。
- ^ このページの言語間リンクの英語版は「Very large floating structure」である。
- ^ a b c メガフロート「漂流」終わる『読売新聞』朝刊2020年5月24日(くらしサイエンス面)
- ^ これまでの実績 財団法人日本造船技術センター
- ^ “メガフロート 3億7000万円で売却へ 静岡市が東電と9月に売買契約”. 『中日新聞』. (2011年7月29日) 2011年7月29日閲覧。[リンク切れ]
- ^ “福島第1原発:収束いまだ見えず 事故から半年”. 毎日新聞. (2011年9月9日). オリジナルの2011年10月6日時点におけるアーカイブ。
- ^ 東日本大震災:福島第1原発事故 建屋の水、除染し敷地内に散水 「火災防止対策」[リンク切れ]『毎日新聞』2011年9月23日
- ^ a b 大松 重雄. “5.3 メガフロート技術”. 2022年11月24日閲覧。
- ^ 「関東近海に米軍用"浮き滑走路"新設へ 伊藤防衛庁長官、米に提案へ」『日本経済新聞』1982年9月23日朝刊
- ^ 「米軍NLP実施、岩国沖に「メガフロート」検討」『読売新聞』2005年8月28日
- ^ ジェームズ・アワーの発言については「米軍再編とオキナワ・インタビュー」『沖縄タイムス』2004年9月20日
- ^ 高井三郎. “普天間海上基地実現の可能性 米軍のシー・ベース構想を検討する”. 『軍事研究』2010年8月.
- ^ “普天間移設、迷走の末の「現行計画回帰」?”. 『読売新聞』. (2010年4月25日). オリジナルの2013年5月1日時点におけるアーカイブ。
- 1 メガフロートとは
- 2 メガフロートの概要
- 3 軍事施設への利用
- 4 脚注
メガフロート(Mega Float)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 22:39 UTC 版)
「エースコンバット3 エレクトロスフィア」の記事における「メガフロート(Mega Float)」の解説
ニューコムが2039年に完成させたメガフロート式海上移動都市。島内にはニューコムの研究施設や工場設備を始めとした民間施設も多数存在しているが、軍港や空軍基地などの軍事施設があるため、実質的には移動軍事拠点として機能する。住居に関しては、完成後しばらくの間はニューコム社員にのみ販売していた。
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