デモニアックとブラスレイター
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/06 00:28 UTC 版)
「ブラスレイター」の記事における「デモニアックとブラスレイター」の解説
「悪魔」「悪魔憑き」とも呼ばれ、忌み嫌われる謎の異形をデモニアックと呼ぶ。さらに、その中でも、特徴的且つ強大な力を持つ者をブラスレイターと呼ぶ。 醜悪な外見と強靭な身体能力、機械や金属と融合して操る能力を持ち、その能力から、XATや政府公式には「融合体」と呼ばれる。従来は死体がデモナイズするものとされていたが、その後に生者がデモナイズする事例が出てきた。デモニアックに遭遇し感染の疑いがある者はXATにより研究所へ運ばれ、隔離先の個室で48時間、発症の過程を観察される。 原因はサーシャが開発したナノマシン「ペイルホース」。デモニアックの血液中のペイルホースは、空気に触れると1分以内に蛋白質が分解消失するために通常の血液検査では検出されないが、デモニアックの血液の直接接触や空気中のペイルホースが分解前に傷口(かすり傷程度でも)を通して人体に入ると急激に増殖し、特定の蛋白質に作用した結果、その身体を融合体に作り変えてしまう。デモナイズ後も元の人格は残るが、変化する際に発熱や咳などの体調不良を伴い、「見るもの全てがデモニアックに見える」などの幻覚に常時苛まれる。 ベアトリスはこれを、金属の肉体を持つ「人類の最終進化形」と称した。ベアトリスの説では、進化の過程であらゆる衝撃や高熱に耐え得る皮膚、宇宙にさえ行ける鋼の身体を得た「選ばれし者」の中から無限の進化と淘汰の果てに、ブラスレイターが生まれるという。 ペイルホースが感染者の遺伝子に干渉し、合計72種の変異パターンのうちどれか1つでも適合する素体は、通常のデモニアックを超える力を我がものとすることが可能なブラスレイターとなる。その72パターンは発見された順に、ゴエティアの悪魔の第1位からの名前を冠し、その暗示である印を後付で組み込んだ。 ペイルホースを死者に注入し72パターンのいずれかに適合した場合、事実上の蘇生が起こる。また、融合能力に加え、明確に思い描いた「ヴィジョン」そのままのものを体から具現化させることが可能(ジョセフの剣などは、その能力の産物である)。ブラスレイターは人間とデモニアックの姿を自由に使い分けられるが、その力を強く行使すればするほど、通常のデモニアックと同じ幻覚衝動や殺人衝動に苦しめられる。 コンピュータなどの電子機器には直接接触での一時融合により、ネットワーク情報を読み取ることが可能。 最初に見つかったバアルが最も理想的とされ、最後に見つかったアンドロマリウスが最も未知数且つ、バアルに対抗できる可能性を持つブラスレイターとされる。 タイプLXXII(72):アンドロマリウス ジョセフ・ジョブスンが適合したタイプ。最も後に発見され、多くのブラックボックスを残す未知数のブラスレイター。エレアはこれをして「解は出たが解法のわからない数式」と称している。 深い藍色の異形で、形状は人間に近い。また、獣の顔を象った篭手が左手には現れていない。スノウを助ける時に右角を、マレクを救う際には左肩を損傷しており、その部分が欠けている。ツヴェルフから支給されたスーパーバイク「ガルム」と融合し、空を飛ぶことができる。 ジョセフはこのブラスレイターの名の由来である悪魔の「蛇を持っていた」という伝承から、青い光を発する鞭に変形できる湾曲刀(シミター)を武器とし、自在に操る。 ジョセフは類い希なる精神力で暴走を抑制していたが、変身時の精神のリミットを外すことにより、バーサーカーへと進化した。基本色が黒と赤に変じ、延髄の部分から骨のような尾が伸びた異形となり、低級のデモニアックを支配できるだけの力を得た。 真の力の詳細は不明だが、ジョセフの変身体と同じカラーリングのマレク・ブラスレイター(ウァラク:後述)を召喚し共に戦った。他にも、その身に死したゲルトやヘルマンの意識をダウンロードし、擬似的に彼らの肉体となり、マルコシアスやフェニックス(共に後述)の姿に変じた。 タイプI(1):バアル マドワルド・ザーギンが適合したタイプ。最初に発見された最も理想的な構成パターンを持つ、最強のブラスレイター。甲冑を纏った双角の騎士のような姿をしており、鈍重そうな見た目にもかかわらず全てにおいて高水準な能力を持つ。巨大な両刃の剣と背の翼を武器とし、生身のままでも他のブラスレイターを圧倒する。 タイプXIV(14):レライエ アルビン・ルッツが適合したタイプ。紫色を基調としたボディに巨大な単眼を持つブラスレイター。化け物然とした眼付近に反し、顔の下部は比較的人間に近い。 融合強化した愛用の狙撃銃により、超長距離からブラスレイターの装甲を貫通するレーザーを射出することができる。 タイプXXV(25):グラシャ=ラボラス マルコ・ベルリが適合したタイプ。紫色を基調としたボディで、禍々しい全身甲冑のような姿である。巨大な斧を操り、同時に具現化した翼によって空を飛んだり、羽を弾丸のように射出することもできる。その能力から、XATには「鳥(フォーゲル)」と通称された。小説版にのみ登場。 タイプXXIX(29):アスタロト ベアトリス・グレーゼが適合したタイプ。赤い光のスカートを纏い、細い針のような爪を武器に戦う道化師のような姿をしている。浮遊能力によりジェット戦闘機を上回る空中戦闘が可能であり、他のブラスレイターに対し一方的なアドバンテージを得る。 低級のデモニアックを指揮することが可能。 タイプXXXI(31):フォラス ウォルフ・ゲイリグが適合したタイプ。羊のような巨大な一対の角を持ち、分厚い手足が特徴の黒い雄牛に似た姿を持つ。伸縮自在の剛腕と、そこから発する高熱が武器。また、最大の武器は燃料気化爆弾の直撃にすら耐えられる耐久力。 低級のデモニアックを使役することが可能。 タイプXXXV(35):マルコシアス ヘルマン・ザルツァが適合したタイプ。髪の色と同じ深紅を基調としたボディで、顎下部からまっすぐに上に伸びた双角が特徴。籠手の部分が獣の顔を象っている。ハルバードの石突きの部分に鎌を装着したような、長柄の武器を操る。その切れ味は凄まじく、ブラスレイターの装甲すら切り裂いてしまう。斧の部分の刃は、鎖鎌のように柄から切り離し、遠距離への攻撃も可能。その鎖はゲルト(フェニックス)の武器と酷似している。 ツヴェルフの新型兵器トリプルシックスと融合した時には、破壊力も機動力も優れた戦闘を見せた。 タイプXXXVI(36):ストラス ティオ・カミングが適合したタイプ。白を基調とし、両腕部から小型の翼を生やした正統派な外見である。戦闘能力は低く、両腕の羽型の弾丸を射出したり、幻像を作り出し敵を幻惑するなどの戦術を得意とする。漫画版にのみ登場。 タイプXXXVII(37):フェニックス ゲルト・フレンツェンが適合したタイプ。所属していたチーム名と同じ名を冠する。顔を覆うようなバイザーに沿った内側へ向かう双角を有する。高い跳躍力を見せ、旋風や手足の刃を操り、背中の翼に似た武器をブーメラン、二刀、鎖鎌などに変えて戦った。 タイプXXXXVI(46):ビフロンス レインが適合したタイプ。顔の右半分に、漆黒の髪と人間の瞳が覗く外見。数多くのデモニアックの能力を吸収し、単体の戦闘能力もかなり高い。また、鋭い切れ味の糸を出現させることもできる。漫画版にのみ登場。 タイプLXII(62):ウァラク マレク・ウェルナーが適合したタイプ。下向きの一対の角と、黄褐色の縞柄の身体に赤い蹄似の足を持ち、敏捷性が高い。右手の印から出る緑色の鞭を、用途に応じてバックラーやランスに変えて戦う。 タイプLXVIII(68):ベリアル スノウが適合したタイプ。腰部から烏の翼を生やした、女性型の姿。基調となるカラーは漆黒で、右腕の先が赤く、顔部や二の腕などは肌の露出を思わせる白いカラーリング。武器は十字型の杖で、痛烈な打撃によって敵を打ち砕く。頭部が人間型と悪魔型の二種類が存在する(人間型は漫画版のみの登場)。 不明 ヴァイスが適合したタイプ。変身しても馬の姿のまま。ザーギンと共通した白と紫を基調とした姿で、巨大な翼を具象化させたペーガソスのような姿を持ち、飛翔する。 バアル(ザーギン)を乗せて戦い、老馬ながらもデモナイズした時の走行速度は、ゲルトが駆る666に追随するほど。また、足から雷を放って攻撃することも可能。
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