ゴエティアの悪魔
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/11 07:43 UTC 版)
「ゴエティア」では、記載されている72の悪魔のそれぞれが地獄における爵位(悪魔の階級)を持ち、大規模な軍団を率いていることが個別に記されている。構成するそれぞれの悪魔の名称は文献によって異綴などの差異が見られる。諸版の差異も含めて名前をリスト化すると、総数は72より多くなる。フレッド・ゲティングズは著書『悪魔の事典』(ライダー社、1988年)において、これらの悪霊に「ソロモンの霊」という総称を与えた。 「ゴエティア」に語られるこれらの魔神の縁起は次のようなものである。 「これらは72人の強大な王侯たちであり、ソロモン王はかれらに、ベリアル、ビレト、アスモダイ、ガープが首領であるところの軍勢とともに一つの真鍮器に入るよう命じたのである。これはかれらの高慢のゆえであろうと思われる。というのもソロモンはかれらを拘束した理由を明かさなかったからである。かくてソロモンはかれらを縛して容器に密閉し、神聖な力によってバビロンの深い湖か穴に逐いやったのであるが、バビロニアのひとびとがこれを見て訝しみ、大きな財宝が入っているやもしれぬ、と容器をこじ開けようとして湖に入り込んだ。しかし彼らが器を開封した途端、霊の頭目たちは自分たちに服属する軍団とともに挙って奔出したのであった。そしてベリアルの他はみな元の位置に復帰してしまった。一方、ベリアルは或る偶像に入り込み、バビロニア人がしたように生贄を捧げてその偶像を神として祀るひとびとに応答するようになったのである。」
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