用途に応じて
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/11 01:27 UTC 版)
エンジニアブーツ 測量技師や工場労働者などが着用する安全靴として開発されたブーツ。脚を保護するために頑丈に作られており、靴紐が引っ掛かる事による事故を防止するため、靴紐ではなく甲からくるぶしにかけた位置に一対のベルトがあり、これによって履いた足を固定する。 カウボーイブーツ(ウェスタンブーツ) ロングブーツタイプの乗馬靴。アメリカのカウボーイが好んで履いたことからこの名がついた。「ウエスタンブーツ」とも呼ばれる。 コンバットブーツ 軍隊で用いられるブーツの総称。足を守るために頑丈にできているものが多く、撥水性や耐水性を重視しオイルレザーを用いたものも多い。 戦闘靴2型 陸上自衛隊の装備するコンバットブーツの一つ。靴の形状から「半長靴」と通称される。 ジャングルブーツ アメリカ陸軍においてベトナム戦争時に開発された、高温多湿のジャングルでの使用に適した熱帯地域用ブーツ。革とコットン(後にはナイロン)素材で作られている。靴内の換気を行うために、土踏まずの内側に換気孔がある。異物が侵入しにくいよう、換気孔には目の粗いストレーナが備わっている。 通気性が高い反面、防水性が低い(水溜りに踏み入れると換気穴から簡単に浸水する)という欠点がある。また足を保護するものとしては総革製のブーツには劣る。 靴底のパターンは、前線からの声を元に、しばしば変更されている(現行は「パナマソール」と呼ばれるタイプ)。足首を保護する改良点として、くるぶしの位置の外面に厚手の布テープが縫い付けられるようになった。またベトナムでは仕掛け罠への対策として、金属製のインソールを追加することが流行した。 デザートブーツ(軍用) ジャングルブーツの発展型として開発されたもので、砂漠地域で用いるためのもの。中東地域派遣部隊の将兵により着用される。ジャングルブーツと構造はほぼ同じだが、砂との摩擦で痛み難いように革部分にはスエードが用いられ、靴底は熱せられた砂の上を長時間歩くことを考えて耐熱性の高い素材が使われている。色は迷彩効果を考えて淡い茶色となっている。ファッションアイテムとしての「デザートブーツ」とは別物である。 ジャンプブーツ 落下傘部隊の隊員が使用するブーツ。一般の歩兵用ブーツに比べて軽量に作られ、着地の際に足を保護するために丈が長くなっている。第二次世界大戦時にコーコラン(Corcoran)社がアメリカ陸軍向けに製造したものが有名で、戦後、キャップトゥ(爪先部分が二重になっている)とツーピースソール(踵が靴底と一体になっていない)の組み合わせはファッション面で高く評価され、人気のデザインとして広く取り入れられた。 乗馬ブーツ(ジョッキーブーツ) 乗馬時に用いるブーツ。ロングブーツが多く、拍車が装着できるようになっていることが特徴である。 ジョッパーブーツ 乗馬用に用いるブーツのうち、ショートタイプのもの。乗馬用としてはチャップス(行縢)とセットで用いる。ファッション用語としては、ショートブーツのうち靴紐やベルトを持たず、着脱を容易にするために側面部に伸縮度の高い素材を使用しているものを指す。 乗車靴(バイクブーツ、ライディングブーツ) 自動二輪車乗りが使うブーツ。シフトペダルを操作する左足爪先部分を傷めないよう、プロテクターやガードがされているものもある。モータースポーツ用はレーシングブーツと呼ばれる。 スキーブーツ スキーのビンディングに固定するための機構がある冬用のブーツ。当初は冬用登山靴に固定用金具のついたものが用いられていたが、後には合成樹脂を用いた、スキーに装着して用いるための専用のものとなっている。 スケートブーツ スケート用のブレードの装着された「スケート靴」のうち、くるぶしより上を覆うタイプのものを特にこう呼ぶ。 スノーブーツ 冬季に積雪地で用いるブーツ。保温性と防水性に重点が置かれており、断熱材で作られた内靴と防水・耐候性の高い外靴の二重構造になっているものもある。凍った路面で転ばないように滑り止め効果の高い靴底となっており、折畳式のスパイクを備えるものもある。 タクティカルブーツ 警察や軍隊の特殊部隊が用いるために開発されたコンバットブーツの一種。市街地や建物内での比較的短期間の使用を主眼としているため、コンバットブーツに比べ防水性能や過剰な耐久性はあまり重視されておらず、代わりに軽量さや平滑な場所での滑りにくさが重視されている。 登山靴 登山に用いるブーツで、夏山用ものはショートブーツ、冬山用のものはロングブーツとショートブーツの中間の丈のもの(前述の「半長靴」)が多い。厚い革で足を保護するために堅固に作られているものが主流であったが、20世紀の末頃からは合成繊維を主体とした軽量なものが主流となっている。ハイキング程度の軽い登山から冬季の高所登山に用いるものまで、用途に応じて多くのバリエーションがある。 バスブーツ(お風呂ブーツ、洗濯ブーツ) 浴室清掃用の防水シューズ。一般にブーツと呼ばれるが、足首丈付近の深さのものが主流。以前はロングタイプ(20cm程度)のものも存在した。 防水性を考慮し、ビニール等の一体成型のものが主流。 ハンティングブーツ 狩猟に用いられるもので、ロングブーツもしくは半長靴が一般的。水辺を歩くことを考えて、防水性を重視しているが、足への負担を軽くするため、また深い足跡を残さないように軽量さにも重点が置かれている。岩場などで滑ることを防ぐため、ソールに独特の滑り止めパターンを持つものが多い。 マリンブーツ(ウォータースポーツブーツ、ヨットブーツ、セーリングブーツ、ダイビングブーツ、ジェットブーツ) ヨットやシュノーケリングなどのマリンスポーツ、特殊小型船舶に用いられるシューズやブーツの総称。または、それらをイメージしたデザインのシューズのこと。 ルームブーツ(ルームシューズ) 室内で着用するブーツ型スリッパ。足首丈のものから膝下丈のものまである。 ワークブーツ 労働者が作業用に履くブーツを総称した呼び名。ファッション用語としては、主に半長靴のうち革製の頑丈なものを指すことが多い。
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